話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

冒険者たちと一緒に出発です

次の日の朝、今度こそミーティアちゃん達とお別れする。

「絶対また来るからね!」

「はい!楽しかったです」

最後にハグをして、手を振って見送ってくれる。
サーティアさんとクロエさんは記憶が曖昧なのか、少し気まずそうにしてる。

「リィア、昨日はありがとね」

「ほんとですよ、今度から気をつけてくださいね」

「反省するのだ」

2人ともしょんぼりしている。暴れたりとかはしてないから私達はあまり気にしてないけど、、

「それで?どの馬車に乗るの?」

ルーナちゃんが話題を変えてくれる。

「えっと、確かこれよ」

私達はアドレントには戻らず、直接人間の国の方に行くルートを進む予定だ。そのままストリーフまで戻るのもいいし、また別の国に行くのもいいかなと考えてる。

「あ、ルーナさん達もここの馬車だったんですね」

珍しくアネラではなくイーナが話しかけてくる。

「そうだよ、イーナ達は……って、みんなぐったりしてるね。大丈夫?」

「あはは……みんな昨日は飲みすぎちゃって……一応薬は飲ませたんですけどまだ元気がないんです」

「ヒール」

私とルーナちゃんで回復魔法をかけてあげる。これで多少は楽になるはず……

「ありがとうなリィアちゃん」

「助かるよ」

そういえばアネラさんとエマさんがウチのサーティアさんとクロエさん達と一緒に飲んでたね。オーロラさんとイーナさんはお酒を飲めないみたい。

「ほんとに昨日は大変だったよ、ぼくとイーナで頑張って2人を運んだんだから」

苦労話をしながら馬車に乗る。他にも冒険者が沢山乗るみたいだ。
この馬車は元々冒険者が帰るための特別なもので規模が大きく何台かが連なっている。
乗っているのが冒険者達だから護衛も問題ない。

「まーたむさ苦しい奴らと長旅だと思ったんやけどリィアちゃん達がいて助かったわぁ。行きの時も一緒だったらよかったんやけど」

私たちはドラゴンに乗ってきたからね……そりゃあ出会わないよね。

「アネラ達はこの後どこに行くつもりなの?」

「元々ランク上げ、というかウチらの力を伸ばすための旅のついでやったから特に決めてないで」

修行の旅ってやつだね。

「ルーナさん達はすごいですよね!もうBランクだなんて。冒険者学校の私たちの代でBランクなのはルーナさん達だけですよ」

「えへへ、ありがと、イーナ達はランク上がった」

「卒業する時はDランクでしたけど、Cランクに上がりました」

私達で考えると冒険者のランク上げは簡単なように思えるけど、戦いが多い分死ぬ確率も高いしこうして仲間で仲良くできるのも難しいことだと思う。

「おめでとう!イーナたちの話聞きたいな」

「えへへ、ありがとうございます。私だってルーナさん達のこと聞きたいです」


私たち8人で1つの馬車にしてくれたから誰にも邪魔されることなくおしゃべりした。

女冒険者ならではの悩みで盛り上がったり、これまでの旅のことを話したり……恋バナはなかったけど盛り上がった。


「せや!リィアちゃんと一緒ってことはあの美味しい料理が食べれるっちゅうことか?」

「え!?」

他の人もいるから普通の冒険者が食べるような携帯食を用意しようとしてるんだけど

「あたし達だけならよかったけど今回は他の冒険者もいるからダメだよ」

「え〜!そんなぁ」

「我らも我慢するのだ!文句を言うでない」

仕方ない、ちょっとした串焼きならバレないでしょ

「わかりました、ちょっとは用意するのでそれで我慢してください」

「やったー!ぼくもうおなかすいたよ〜」

「ごはんの話するからあたしも」

野営するために馬車が一旦止まる。ちょうどいいからご飯の用意をする。あぁ〜魔法ってほんと便利

「あっという間に!?」

「すごいです!」

私たちの手際の良さに目を奪われてるね。学校にいた時とは違って野営には慣れたからね!最近は地属性魔法で壁を作ってルーナちゃんが出す水でお風呂もできるんじゃないかと考えてる。まだ試したことはないけど。

「ふふん!我らにかかれば造作もないのだ!」


ご飯を食べて寝ることにする。護衛の人はいるけど、ちゃんと私たちで見張りをする。危険なのは魔物だけじゃないからね。

「さすがに全員が馬車の中には寝れへんな見張りを考えてもちょっと窮屈やし」

「あ!私たちはテントで寝るので気にしなくていいですよ」

「それならええか、ウチらも建てるの手伝うで」

「すぐなので大丈夫ですよ」

私はバックからテントを取り出す。相変わらず小さくてかわいいサイズだ。

「え!?こんなちっちゃいん!?入れてもリィアちゃんと………あとはうちのとこのイーナくらいやないと」

「実はこれ中は広いんですよ」

「なんやて!?」

入り口を開けて中が見えるようにする。

「わぁすごい!どうなってるのこれ」

オーロラさんが頭だけテントの中に入って中を覗く。

「これがウチのパーティ自慢のテント………というよりこれリィアが元々持ってたんだよね」

「こんなテント、絶対高いですよね………」

みんなが私を見る。正直に神様からのプレゼントでもらったって言っても信じてもらえないだろうし、、

「じ、実家にあったもので私も詳しくは知りません」

「まぁまぁそこは詮索しないであげなさいよ」

「誰にでも言えないことはあるのだ」

サーティアさんとクロエさんが助けてくれる。

「とにかく!私たちのことは気にしなくていいのでアネラさん達は馬車で寝てください」

「それじゃあ見張りはどうする?2人ずつでええか?」

私たちのパーティから2人、次にアネラさん達のパーティから2人であとは順番ってことだね。

「わかりました!」


最初は蝶の舞の2人が見張りをしてくれるということで、みんなでテントに入って横並びで寝る。

「こうしてみんなで一緒に寝るのは久しぶりですね」

「そうね、なんだかんだで野営は久しぶりよね」

「喋ってないでさっさと寝るのだ」

「そういうクロエだってな〜んかそわそわしてるじゃん。かわいい」

「かわっ!?かわいくないよ!」

「はいはい、静かにね〜」

「えへへ、やっぱりみんなで一緒だと楽しいです」

「も、もう寝るのだ」

浄化魔法で起こし合いをしながら見張り交代する。

何事もなく夜が明けた。

「コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く