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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

閑話 なんだか噂されてるような………


「はっくしゅっ!んぁ〜」

「リィア大丈夫?」

「今度はリィアが病気に!?わ、我のをうつしてしまったのだ!?」

「あぁ、いえ、大丈夫なんですけど、えへへ、誰かが私のこと噂してるのかもしれませんね」

「ん?なんでわかるのよ」

あ、こっちの世界ではそういう文化がないんだね。

「ミルフィとかはリィアの話してそう」

「貴族の子ね」

ミルフィさんならありえそう。元気にしてるかな?


???視点

愛理さんを探して王国の街に行ったり、王都をまわってみたりする。ストリーフ王国はこの世界の中の大国の一つでとても安定している国だ。
冒険者学校もあるし、愛理さんが僕みたいに魔法や剣が使えるなら冒険者になってるかもしれない。

「ねぇ、あんたの言うアイリって子はほんとにいるの?」

聖女のジェシカが疑った目を向けてくる。確信はないけど、神様が言うにはこの世界にはいるはずだ。

「あたしはどこまでもついて行くから……」

アイリスが僕の服をちょっと掴んでくる。

「ありがとうアイリス」

「はぁ〜」

僕達はヴィクトレアという街に着く。このまますぐに王都に向かっていく予定だ。

行く先々で愛理さんについては聞いて回ってるけど、今のところはそれらしい情報はない。今日もギルドや教会で情報収集したけど成果はなかった。
特にギルドでは僕達がBランクということもありすんなりと教えてくれる。


「何名様でお泊まりですか?」

「1人と2人部屋を頼む」

「申し訳ありません、今日は混んでて2人部屋しか残ってないのですが………」

門の人にオススメされた安らぎ亭という宿に泊まることにしようとしたけど、混んでるらしい。食堂からのいい匂いと手頃な値段でいいと思ったんだけどなぁ。

「ぜひ!それでお願い!」

普段は大人しいアイリスには珍しく身を乗り出して看板娘に向かって発言する。

「いいのか?」

ジェシカを見て確認する。

「……本当は嫌だけどあんたはアイリって子に熱中してるみたいだから信用してあげるわ」

「アイリスは大丈夫なのか?」

普通女の子と一緒の部屋で寝るっていうのはダメだと思うんだけど……野宿の時は仕方ないにしてもこういう宿で同じ部屋にするのは抵抗がある。

アイリスの方をみるとコクコクとうなずいてる。

「わかりました夜ご飯と朝ごはんは食堂に来てください。それではごゆっくり」


部屋に荷物を置く。

「さっきの看板娘しっかりしてたわね〜、何歳くらいなのかしら?」

「ジェシカって小さい子に甘いよね」

「そんなこと!あるかもだけど別にいいじゃない」

「ぐるるるるるぅ」

アイリスのおなかからかわいい音がなる。

「ふふっ、それじゃあ食べに行こっか」


「今日は私の妹が作ったスープだよ、とっても美味しいんだから」

スープを飲んでみると懐かしい味がした。このあたりの国では地球で言うと西洋に近い感じだったんだけど、ここの料理は日本にいた時にお母さんが作ってくれた料理みたいな味がする。

「あ、あの、この料理って誰かに教わりました?」

もしかしたらたまたまこの国の料理が日本の味と似てるのかもしれない。

「仲のいい冒険者に教えてもらったんだよ、前はよくこの宿を使ってくれてね。一緒に料理を作ったりしたの。あ、詳しいことは教えられないからね」

もしかしたらその冒険者は日本について何か知ってるかもしれない……元日本人の人が愛理さんと僕だけとも考えられないし、、偶然の可能性もあるけど一応調べてみよう。

「ありがとう」

「ほんっと美味しいわね〜安心する味がするわ」

「おいしい」

「えへへ、ありがとう妹も喜ぶよ」

食べ終わって部屋に戻り寝る準備をする。

「僕は床で寝るから2人はベッドを使って」

床に布を敷いて寝ようとするとアイリスに止められる。

「ダメ!こっち」

そして僕の身体を引っ張ってベッドに座らせる。

「あ〜、じゃあアイリスはジェシカと……」

「はぁ〜、ほんっと空気読まないんだから……」

ジェシカに睨まれる。え、なんで?
アイリスの方に視線を戻すともう既にベッドに入っていた。

「あ、じゃあ僕は床で……」

アイリスが僕を掴んで離さない

「一緒は、いや?」

「嫌じゃないけどむしろアイリスが嫌なんじゃないのかと思って」

「むー、わたしがいやそうにみえるの?」

ほっぺを膨らませて聞いてくる。

「みえ、ないけど」

「じゃあ、一緒がいい」

「わかったわかった、一緒に寝るよ」

アイリスは僕と会うまでずっとひとりぼっちだったから僕のことを親か兄妹のように思ってるんだろうね。かわいいからこっちはドキドキするんだけど………さみしい思いをさせるなら仕方ないか。


次の日、僕達は愛理さんについてとこの街で有名な冒険者について聞いてまわった。

「ゴブリンクイーンを倒した2人組?」

「あぁ、忘れもしねぇよ、村の近くに湧いたゴブリンを倒しに行った冒険者がいて、帰ってきたらゴブリンクイーンを持って帰ってきたそうだ」

お礼を渡して一旦話し合う。

「今その村は無事なのかしら?」

「行ってみる?」

ジェシカは聖女だけあってこれまでも立ち寄った村の人を助けたり、積極的に冒険者の依頼を受けようとする。

「それじゃあちょうどいい依頼探すか」


簡単な魔物討伐依頼を受けて冒険者の手がかりとなるドロー村に向かう。

「道をそれて森の中に入らなければ強い魔物はいなさそうね」

「きてもわたしがたおす」

最初はアイリスに魔物退治はさせないつもりだったけど半分ドラゴンだけあって戦闘能力が高く、今では大事な戦力になってる。

「敵がいる」

アイリスは五感も鋭く僕達より真っ先に魔物の存在を教えてくれる。

「見えた!馬車を襲ってるようね、護衛もいるみたい。手助けするわよ!」

僕達は馬車に群がる魔物たちを全て倒す。

「かたじけない」

「助かりましたぁ」

「怪我はないかしら?」

「この程度の魔物なら無傷でも平気です」

「よかった」

「あ、お礼は結構です、ではお気をつけて」

立ち去ろうとすると馬車の中から女の子が出てくる。

「助かりましたわ!わたくしはミルフィ・ビクトレアですわ」

「僕達は旅をしてるBランク冒険者です」

「道理であんなに強かったんですね」

「ふふっ前にも同じことがありましたわね」

ん?前にも?

「前に助けてもらった冒険者ってもしかして2人組でした?」

「知ってますの?わたくしの大事なお友達ですわ」

思わぬ収穫だ!

「あの!今どこにいるのかわかりまか?」

「わかりませんわたまにビクトレアに帰ってくると言ってましたが……いつになるかはわかりませんわね。しばらく手紙も来てないのでこの国にはいないと思いますわ」

ビクトレアに居れば確実に会えるけど……何年待つかわからないのか

「ありがとうございました」


ドロー村で聞くとさっきの貴族の人と同じくらいの情報しか得られなかった。
簡単に依頼を済ませてビクトレアに戻る。

「これじゃあ王都に行っても情報がなさそうね」

「待つ?」

「それは嫌よ!今も困ってる人がいるのよ?留まってちゃ助けられないじゃない」

ジェシカひとりじゃ心配だし……かと言って動いてすれ違うのは怖い。

「はぁ、わかった一旦他国を目指すことにしよう」

「それなら王都から出てる帝国行きの馬車に乗らない?途中の宿場町とかにも寄れるし、帝国は何回か行ったこともあるのよ私」

次は帝国か、冒険者が多い国だから例の2人組もいるかもしれないな。

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