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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

VS四天王1

落ちた先には十分な広さがある空洞に出た。薄暗く魔物が湧いてるかもしれない。
もしかして魔王城地下は迷宮になってるのかな?うーん、、最悪だ。みんなの場所も分からないし、何より魔王が敵だってことが最悪。クロエさんには悪いけどもしルーナちゃんにもしものことがあったら絶対許せないから。

焦る気持ちを落ち着かせて改めて周りを見る。探知魔法でさっきっから反応があるけど姿は確認できない。奇襲される前に……

「ライト」

明かりをつけるとそこには一人の獣人が立っていた。

「誰!?」

「私は魔王軍四天王が一人ケロベロスのパルティナ魔王から直々の命だ。貴様を倒させてもらう」

四天王?もしかして幹部のこと?って今は考えてる暇なんてない!

剣を抜いて強化魔法全開にする。絶対気はぬけない。
パルティナは素早い動きで攻撃してくる。
手にはナイフを持っていて対応するのが大変だ。魔法をうつ暇もない。
ここまで強いとPVPを思い出す。もうゲームの時との違いやラグとかには慣れてるし、魔法もゲームの時には使えなかったものが使えるし、もっともっと強くなってるんだからね!
私の剣は相手の力を受けない、つまり、、

「はぁー!」

あまり力をかけずに相手を飛ばすことが出来る。
一瞬の隙で魔法を展開する。私の放つ魔法は発生が早い。これも多分転生特典なのかなぁ。神様に感謝して魔法をうつ。

「アグレッシブボルト!」

「ぐっうぅ」

トドメをさすために素早く本気で切りつける。

「ライトニングソーーード!!!」

探知魔法で後ろからふたつの反応を感知する。急いで振り返りながら剣を振るう。

「ケロベロスだけあって三人、、いや、一人だけど分裂できるってことかな?」

一人は今の攻撃で戦闘不能にできた。あと一人だ。

「くっ、ここまでとは思っていなかった。ここからは命はないと思え!ぐるるるるうううああああ!!」

パルティナの様子が変わって三つ首のケロベロスが姿を表す。これが本来の姿か。

さしづめ第二形態ってとこだね、、これどのくらいの強さだ??多分さっきまでのダメージとかなくなってるんだろうなぁ。

どごーん!!

速い!力強すぎる!!!!
単純な体当たりで吹き飛ばされる。ダメージは少ないけど、、神様装備でここまでダメージ入るって相当………
舐めてる訳じゃないけど冗談抜きで本気でいかないと、、

「グレートヒール」

ゲーマーの血が騒ぐね。残機は1だから何も惜しむ必要はない。
ふふふっ楽しくなってきた!!
私は集中力全開で攻撃を避ける。もちろん相手は物理攻撃だけじゃない。闇属性の斬撃を飛ばしてきたり口から炎を吐いたりしてくる。
これ探知魔法便利すぎるね。相手の動きが見なくても分かるのが強い。
でもなかなか攻めに転じることが難しい。けど考える余裕はできた。体力切れなんてしないだろうし何より私は一刻も早くルーナちゃんを助けなくちゃいけない。

考えろ、考えろ!私には何ができる?
圧倒的攻撃魔法?力こそパワー?あとはそれを当てるようにする。今は避けるのが忙しい。なら動きを止める!!

私は体当たりしてくるのを待ってギリギリで避け、隙を作る。大きい身体だから動きのパターンは少ない。それぞれの頭からなんか飛ばしてきたりするのが厄介すぎだけど物理攻撃程の威力はない。かすった程度なら大丈夫。
壁に打ち付けて怯んでいるパルティナに剣を突き刺す。

「ライトニングソーーード!!!!」

まずは麻痺させて動きを鈍らせる。続けて!

「変形、生成」

地面や壁を変形、生成でさらに拘束する。これで時間稼ぎはできるはず。

あとはひたすら集中!探知魔法も強化魔法も解いて攻撃魔法の準備をする。

詠唱は適当だけどイメージと魔力を練るのに集中して、、

「我が身をもってその裁きを受けよ!!ディバインパニッシュ!!!」

激しい光がパルティナを包む。

光が収まるとパルティナの姿は消えていた。
倒したのか逃げられたのかわかんないけど今は先を急がないと。
さすがに疲れたけど休んでられない。私はバックの中のマナポーションをがぶ飲みする。

何もなかった部屋だけどいつの間にか扉が現れていた。これボス戦クリアってことでいいのかな?ルーナちゃん、みんな、待ってて。


魔王エミリー視点

「ほう、、パルがやられてしまったのじゃ」

危うく消滅されかけたパルを回収して休ませる。わらわも焦ったのじゃ。

「申し訳ありません」

「いや、わらわも謝らねばならぬ。よく無事じゃった。まさかあんなに強いとは思わなかったのじゃ」

それにしてもパルのやつ力が抜けると子犬にしか見えないのじゃ。抱き上げるとしおらしくなる。まったくかわいいやつじゃ。

「速さも力も見た目よりすさまじいです。油断はしていなかったですがやられてしまいました。今も痺れが取れません」

目立った傷は自己再生しているようじゃがまだ安静にしておかないといけないのじゃ。ちょうどいいし休暇をやろう。ここのところ特に忙しいこともないのじゃし、勢いで始めたが幹部全員こうなられたら困るのじゃ………今更やめることも出来ないし………わらわがその分頑張らねばならんの。

「無理させてしまったのじゃ。しばらくは休んでよいぞ」

「私はまだいけます!どうか、どうか!!」

「捨てる訳では無い!落ち着くのじゃ。わらわはパルに感謝してるのじゃ。これはわらわの責任疲れてるじゃろ?しっかり休むのじゃ」

はい、と小さく言ってパルはしゅんとしてしまう。
優しく撫でてやると少し耳が上がって尻尾を振る。全く正直なやつなのじゃ。

「他のは……」

わらわは他の四天王も見てみることにしたのじゃ。


「ふふふ、この程度のようね。ま、経験も種族の違いもあるから仕方ないわよ」

「う、、うぐ、くぅ」

「命まではとらないから安心してなさい」


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