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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

ドリヤードと転生者

目が覚めると知らない天井、、ではなくて私達が使ってたところだった。

ぐぬぬ、さすが魔王城だけあって危険がいっぱいだね。ドリヤードは結局どうなったんだろう。ルーナちゃん達はいないみたいだけど、、どこにいるんだろう?
色々と気になることがあるね。とにかくみんなを探しに行こう。
部屋を出るとなぜだかルーミーさんがいた。

「あ、あの、みんなは?」

「起きたみたいだな。みんなはこっちだ。ドリヤードのことについて聞きたいんでしょ?」

私の知りたいことを知っているみたいだね。ルーミーさんがいてよかった。お城をさまよってても人に話しかけられないし、多分迷ってたから。
ルーミーさんについて行った先はなんと朝行った食堂だった。あぁ、もうすぐお昼か。

「あ!リィア!よかったぁ」

記憶がぼんやりとしてるけど、、確かルーナちゃんにすごいドキドキしてたっけ?今は平気そうだけど、、一応確認のため。

「ルーナちゃんは無事みたいでよかったです。あ、あの、その、えっと」

いざ抱きついていいですか?って聞こうとするとなんだか照れちゃう。だんだん顔も熱くなってくる。

「リィア、まだ調子悪いの?大丈夫?どれどれ?うーん、熱があるのかもしれないね」

!?ルーナちゃんが私のおでこに手を当てて熱をはかる。

「ふぇっあ」

変な声が出てしまった。

「リィア、ルーナ、大丈夫だったのだ?サーティアは一応は大丈夫なのだがいつもと違うのだ」

クロエさんが心配そうに聞いてくる。そういえばあの時クロエさんはいなかったね。
話は聞いてるみたい。

「私はまだちょっと変みたいです。ルーナちゃんに触れられるとドキドキが止まらなくて」

「そ、そうだったね。さっきはごめん」

「外傷とかではなく精神的なものが関わるのだな。サーティアはいつもより甘えん坊なのだ」

「サーティアお姉ちゃん、ずっとあたしのこと離してくれない」

サーティアさんと私はちょっと違う?

勝利の星達で集まって話していると、ルーミーさんがみんなに向かって話す。周りを見てみると私達の他には二ーティアさん、キャリーさん、ルーミーさん、魔王様エミリーさん、そして件のドリヤードがいる。

「みんな知ってる通り、セーハが花粉期になった。今回は最小の被害で済んでよかったけど、、二ーティアはじめ、数人被害にあってしまった。幸い男がいなかったから最悪のことは起きていない」

「わらわも把握出来ておらんかった、すまぬ。ほら、セーハも謝るのじゃ!」

「あー、えっと、ごめんなさい!私の力は知っているんだけどコントロール出来なくて」

ルーミーさんの言葉の後に魔王様とドリヤードからの謝罪をうける。

「大きな被害はなかったので大丈夫ですよ。それよりどんな力があるんですか?ドリヤードって」

「簡単に言えば媚薬だね、今はこれが付いてるから平気だけど、花粉を吸ったりすると生殖本能を刺激するの。しかもこれがあれば異種族でも子供が授かる薬になるの」

「わらわはこれを使って勇者との子供、つまりクロエができた訳じゃ!わらわ自身もこれのおかげで生まれてくることができたのじゃ」

「あ、安心して、全てのドリヤードがって訳でもないの。確かにドリヤードの花粉はさっきルーミーが言った通りだけど、効力はそこまでないのせいぜい動植物に使えるくらいだし、そもそも普通のドリヤードは私のようにこんなに喋れないから」

そういうことだったんだ。それで、セーハさんは特別扱いされてるんだね。

「わたしが生まれたのってこのドリヤードのおかげなのだ!?」

「私も聞いたことあるわ、元々エルフで管理してたもの、、」

サーティアさんはだから詳しかったんですね。

「寿命が長く、なかなか増えない種族にとって重要なものなのですよ、エルフもそうですが魔族にだって、それこそ私みたいなドラゴンにとっても」

媚薬って聞くと危険なものって思うけど、、元々そういう目的だもんね。人間より増えにくい種族にとってはより重要なものなんだろう。

「心配することはないのじゃ、セーハから取れる花粉の量は限られてるし、市場には絶対まわらないようにしてるからわらわの意思でコントロールは出来る」

犯罪とかで利用される心配はないってことだね。

「この能力の最大の欠点は私自身もおかしくなってしまうの。今は花に袋を被せてあるから大丈夫なんだけどね?最初の頃はほんと大変だったよ、、こっちの世界に来て結構経つけどまだまだ慣れない。今日は特別酷かったからだけど」

ん?今なんて言った?こっちの世界?

「あ、あの!どういうことですか?」

「信じてもらえないかもしれないけど私元々は別の世界にいたというか、、まぁ、転生?前世の記憶があるんだよね。今となっては懐かしいなぁって思うくらいだけど」

え!?私以外にも転生した人っていたの!?

「うむ、にわかには信じ難いがこんなにも意思疎通の出来る、特別な力を持っているドリヤードはいないのじゃ」

「セーハこそがエルフを繁栄させてくれたのよ。妙に人間味があるからそれが前世なのかもしれないわね」

エミリーさんと二ーティアさんも信じているようだ。
そっか、この人?はちゃんと言ってるんだね。私も異世界から来たって言ったらみんなは信じるのかな?
セーハさんは私と同じ日本から来たのかな?それとも地球とはまた違うところから?
私よりもだいぶ昔にこっちの世界に来てるみたいだし、ゲームからの転生じゃないのかも。もしくは私と同じでも時代が変わっちゃったのか?色々話したいことはあるけどまだ私が異世界から来たって言う勇気なんてないし、、どうしよう。

「リィア?どうしたの?」

「あなたはリィアさんっていうのね!さっきはごめんなさい。ぷるぷる、ぼく悪いドリヤードじゃないよ」

あ、これは日本から来てるのほぼ確定じゃん。

「話したいことがあります」

「どうしたの?私の顔をじっと見てきて、、そう、ここでは言えないことなのね」

やけに察しがいいね。もしかしてもう私が異世界から来たってわかってる?

「リィア、無理はしないでね」

「私はもう大丈夫ですよ、ルーナちゃん」

「っと、そうじゃったお昼を食べようとしてたのじゃ話はまた後にしていまはお昼を食べるのじゃ」

話はとりあえず食べてからでいいか。
まぁ結局気になってあんまり味は感じなかったよ。

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