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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているのだ

ダンジョンに近づくにつれてだんだんと賑やかになっていく。ルーナが喜びそうな屋台やサーティアがさっきっから気になってそうにしてる武器屋、もちろんわたしも気になるところがある。

「どうしますか?ここからは別行動にします?」

キャリーが気を利かせて聞いてくる。ほんとにキャリーはドラゴンなのか不安になるほど態度が低い。勝手なイメージだけどドラゴンはもっと気高く他者を見下すような感じだと思ってたんだけど。

「そうね、クロエも武器見ててもあまり楽しくないでしょ?さっきっから魔道具の方に目移りしてるし」

反対意見はないみたいなのでそれぞれがそれぞれのところに行く。正直キャリーがどこに向かうか気になるが、、魔道具の方も気になる。
わたしは気になってた魔道具屋に向かう。

「ほう、ダンジョンにはやはり光を灯す物が必要になるのだな?これはなかなか使いやすそうなのだ」

「そうだよね、やっぱこの魔道具は人気だよ性能はもちろん値段もほら!」

「確かに他の街で見るのよりもよさそうだなって、誰だ貴様」

「あぁごめん、熱心に魔道具を見てたからつい、僕は魔道具について調べてるんだ魔道具の性能や相場、構造どの魔道具もそれぞれの魅力があって素晴らしいんだ」

わたしに話しかけてきたのはわたしと同じ、、とはちょっと違うが有翼人みたいだまぁわたしは翼は見えづらいけど一応服からは出ている。魔力解放した時に翼が大きくなって破れてしまったことがあってからはわざと出してる。

「ということは魔道具には詳しいのだな?」

どうせなら知識として聞いてみるのはいいかもしれない。

「それなりに、最近はこの辺りの魔道具を一通り見てるんだなかなか面白い魔道具もあったよこの店だと、、あった、これは持ってると魔力をサポートしてくれるもので、魔力が低い人でもある程度までなら威力を上げることが出来るんだまぁ使い捨てだしあまり安くないから」

「我には必要ないな、これでも魔力には自信があるのだ」

「じゃ、じゃあこれ!これはダンジョンの中だとなかなか重宝される魔よけの魔道具!効果は長ければ長いほど高いけど短いのだと割とお手軽に買えるよ」

「魔物除けは魔道具に頼らずともできるが、我の負担が無くなるのはいいな」

リィアにお金は預けてあるがこういう時はある程度お金を渡される。元々パーティのお金とそれぞれのお金は管理してるので喧嘩にはならない。今日は割と多めに持ってきたから気になるものは買っていくつもりだ。

「え!?魔除も使えるの!?他には……」

「詮索はマナー違反なのだ。知りたいなら戦ってみるか?」

どうも強そうには見えないが意外に強いかもしれない。

「あ、すみません……」

戦う気もないようだ。全く情けないやつめ。
そしてまたさっきのように魔道具の説明をしてくれる。魔法で応用出来るかもしれないから参考になる。実戦もいいけど知識を蓄えるのもいいな。

「貴様のおかげで買うものが決まった。感謝するぞ」

そう言って去ろうとすると呼び止められる。

「あ、あの!その、もしよかったらまた会えませんか?えっと、もっと魔道具や魔法について話したいと思って」

確かに有意義ではあったけど、わたしは魔王城に行かなければならないからな。

「我はもうすぐこの街を出る。仲間も待っているからな、次会うのはいつになるかわからないがまた会ったらいいのだ」

「そう、のなんですね……あっ、じゃあ名前聞いてもいい?」

そう言えばお互い名乗っていなかったな。

「我が名はクロエ・シャドウター勝利の星達のメンバーであり最強の魔族となるものだ!貴様の名はなんというのだ?」

かっこよくキメる。昔とは少し違うが今はこれくらいがいいだろう。最強になるには魔王様を超えるくらいにならないといけないが、目標は高い方がいいのだ。

「僕はユロス」

名前だけでも覚えておくか。

「では我はもう行くからな、また会った時はよろしく頼むのだ」

そう言えば昼はまだだったな、ルーナ達を探して一緒に、、ってルーナ達は市場や服屋を回るのだった、今頃はもう食べているだろう。じゃあ代わりにサーティアとキャリーを探すか。
人の多い中探すのは大変だが、武器屋周辺で探知魔法を使えば見つかるだろう。

「あっあの!」

「なんだ?まだ何か用があるのか?」

「よかったらその、ごはん一緒に食べに行きませんか?僕美味しいところ知ってるので!」

ま、特に断る理由もないか、美味しかったら後でルーナに自慢してやろう。サーティアは……まぁ大丈夫だろう。簡単に負けるヤツじゃないしそれに師匠やキャリーもここは安全と言ってたからな。
っと、そうだった、食事に誘われたのだった。

「うむ、よかろう」

わたし達は店を出て街を歩く。ダンジョンの方にはないみたいだ。ダンジョン近くの出店とか美味しそうなのがあったのだが……
ふと考えるとわたし男の人と関わることがあまりなかったな。パーティも全員女の子、師匠もそうだし、、そもそも関わる人が少なかったのもあるか。それに男でも女でも不快でなければ関係ない。

「ここが美味しいんだよね」

「有翼人にとって美味しくても魔族にとって美味しくないということがあったら許さないのだ」

「えっ!?」

「冗談なのだ」


オススメされただけあってとっても美味しかった。値段もそれなりにしたが、、仮は無闇に作らない主義だから払うと言ってきたユロスを無視して会計した。もちろん割り勘だが。
午後も他の魔道具を見たりして過ごす。ルーナ達と一緒に行動する時とはまた違った楽しさがあった。なんというか共感されるのはなかなか気持ちいいね。

「今日はありがとう。クロエと話すの楽しかったよ」

「我も楽しかったのだ!ではな」

最後に挨拶して別れる。たまにはこういう出会いもいいかもしれない。


宿に戻るとルーナ達やサーティア達も帰って来た。

今日のことを話したらすごい驚かれた。

「え!?あのクロエさんが!?もっと詳しくお願いします!」

「羨ましい!あたしも美味しいお店行きたかった!」

「大丈夫だった?何もされなかったわよね?」

「みんな大袈裟なのだ」

でもやっぱりみんなといる方が楽しいかもしれない。

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