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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

卒業試験その4

お昼を食べて、眠くなってくる時間、改めて試験を行う。

「私不安になってきたんですけど」

「何言ってるのよ?私達の中で一番強いじゃない」

「そうだぞ?負けたら許さんぞ?」

「あ〜、なんとなく理由はわかるけど、どうしたの?」

ルーナちゃんにはわかるみたい。さすがだ。じゃなくて、ほんとに緊張が、動悸がおさまらない。

「だって、こんな大勢の前ですよ?無理です。魔物とか、明確な敵が相手ならまだしも、相手は知り合いだし。しかも失敗出来ないって思うと」

不安でしかたない。

「もう、あんまりみんなのいるとこでしたくないけど、、はい、リィア、こっちに来て」

ルーナちゃんが両手を広げる。えと、これは抱きついていいってことだよね?

「ありがとうございます。すごく温かい」

「リフレッシュ」

ルーナちゃんの魔法で心が落ち着く。

「ま、まったく、リィアはあたしがいないとダメなんだから」

ルーナちゃんのおかげでだいぶ気分が楽になった。今ならいけそう、な気がする。


他の人を応援しつつ自分の番を待つ。試験が既に終わってる生徒も最後の人まで応援するつもりみたい。そしていよいよ、次はサーティアさんの番だ。

「じゃあ行ってくるわね」

私はサーティアさんの手を握る。これで少しでも落ち着いてくれるといいんだけど

「サーティアさん、頑張ってくださいね」

「ありがとう、リィア」

「サーティアも負けたら承知しないぞ?我に勝ったんだから」

「わかってるわよ」

「サーティアなら落ち着いてやれば平気だよ」

「ありがとう、頑張るわ」


サーティアさんの相手は、、オリヴィアさんだ。いかにもな女騎士って感じだよね。サーティアさんはまだ騎士というよりもうちょっとラフというか、、露出が多い。
パッと見厳しそうな印象だけど気さくな人だ。隊長のダニエルさんに対しては特に。
これまでの生徒に対しては剣の打ち合いをしてたし、サーティアさんも同じ感じだろう。

「次はあなたですね?あれ?あなたどこかで会いませんでした?」

「直接話したことはなかったわね。リィアと同じパーティのサーティアよ」

「あぁ!思い出しました。確かあの時も一緒にいましたね。リィアさんと同じパーティですか、どのくらいの強さなのか気になりますね。試験内容は魔法ありの打ち合いです」

「わかったわ」

サーティアさんなら平気だと思うけど、オリヴィアさんも強そう。
先生の合図で試合が始まる。

最初は様子見で距離を保ったまま見つめ合う。

「はぁぁあ!」

サーティアさんが仕掛ける。

「強化魔法はしっかりしてるみたいですね」

オリヴィアさんは余裕をもって受け止める。

「それだけじゃないわ、アップワインド」

「なるほど、そうきますか」

オリヴィアさんは自分から跳んで距離をとる。
サーティアさんはそれを追って攻撃を続ける。

「そろそろいいんじゃないの?魔法を使っても、逃げに徹して全然攻めてこない」

「これは試験ですよ?そもそも勝ち負けはあまり関係していません。生徒の実力を測るには必要です。それに、隙があればすぐにでもとどめをさしてますよ」

「そう、そういう事ね」

「まぁでも、まだまだあなたは序の口みたいですね。いいでしょう。私もあまり加減しないようにします」

オリヴィアさんの動きが変わる。魔法攻撃を混ぜながらサーティアさんを攻めるようになった。一方サーティアさんは上手く対処していく。

そして、、

「ストーンバレット」

「くっうぅ、、はああ!」

「うぐ、つぅ」

サーティアさんはオリヴィアさんの魔法をそのまま受けて剣を振るい、オリヴィアさんの剣を弾く。

「まさか負けるなんて、、対戦ありがとうございました。私もいい経験になりました」

最後までオリヴィアさんは礼儀正しい人だ。

怪我がひどいので二人とも用意されてる救護所に向かう。
戻ってくる頃には元気になっていた。魔法ってほんとにすごいよね。

「お疲れ様でした。すごかったですよ」

語彙力が無さすぎて上手く言葉が出てこない。

「どこも怪我はない?あたしが魔法をかけてあげようか?」

「先生の腕は確かだったわ。どこも痛くないわよ。心配してくれてありがとう」

「ふっ、やるではないか」

「クロエはもうちょっと素直にほ褒めなさいよ」

なにはともあれサーティアさんが勝ってよかったぁ。

あとは私だけだね。大丈夫、ルーナちゃんにハグしてもらったし。

まもなく、私の番となる。

すぅーはぁー、よしよし大丈夫大丈夫。私にはいつもルーナちゃんがついてる。

えっと、私の相手は、、

「よぉ、最後は嬢ちゃんか、嬢ちゃんのパーティにはララもリットもやられちまったからな、どうせ嬢ちゃんもすごい強いんだろ?全力でかかってこい」

レンツさんだね。確か個人ではAランクって聞いたことがあるような、、これはゴブリンクイーン以来の強敵かな?あ、でもレッドブルとかデミプラントとかもだいぶきつかったっけ?

「よ、よろしくお願いします」

「そっちからかかってきていいぞ、、俺が受け止めてやる」

なるほど、それは好都合だ。じゃあ予定通り、、

「パラライズ!」

「ぐお!?」

「いきますよ!やぁー!」

もちろん強化魔法は忘れない。そして、保険として、動いた時に足がつまずきやすいように地面を変形させる。

「ふぅ、うまくハマりましたね。ありがとうございました」

「おいおいおい待て待て待てそりゃあないだろ、、」

周りを見るとみんなポカーンとして状況が飲み込めていない様子。

「え、でもこの状況どう見ても私の勝ちじゃないですか?」

「う、もう一回頼んでもいいか、さすがに生徒に負けるってなるのは評判に関わるんだ」

私に負けろってこと?

「八百長ですか?」

「ち、ちげえよ、仕切り直しだ、もう一回負けたらさすがに認める」

まぁ、いいか。緊張もほぐれたし、、今なら全然いけそうな気がする。

仕切り直してもう一度やる。
今度は先生の合図で始まる。

相手は大剣をガンガン振り回してくる。リーチの差でこっちが不利だ。ガタイの差もあるし、、やっぱりこの作戦がいいかな?

「ライトニングソード!!」

私の必殺技、相手はバグる。

「うおおおおお!」

ちょっ力強すぎ、、でも、これなら、、

「エレキバースト」

クロエさんとの決闘でやったやつと同じ。

「ふぅ、危ない、押し切られるところでした」

「何者だよ、お前ら」


こうして無事に卒業試験を終える、、と思ったら、ダニエルさんがこっちに来る。

「ぜひとも私と戦ってくれないか」

え?

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