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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

道中が平和すぎて逆に怖いです

シャトルの街に向かう中、暇だからなのか、お喋りに花を咲かせる。まぁ女の子が多いし、アネラさん達とアイディルさんやイザベルさんは女の子ってよりお姉さんって感じだけど。

今考えると女冒険者って案外多いのかも。魔法のおかげで、男の人に負けないくらいの力出せるし。攻撃魔法、支援系の魔法とかでも活躍出来るし。あとは単純に種族で力があるってのもあるのか、クロエさんとかは秘めた力があるし。

「リィア、リィア?聞いてるの?」

ルーナちゃんが私の顔を覗き込んでくる。

「え?あぁ、すみません、聞いてませんでした。どうしたんですか?」

もう、と不機嫌そうにしながら、もう一度言ってくれる。

「今回はグループだからリィアの謎のテントと、食事をそのまま出すのは禁止ね、あとあんまり多くのものは出し過ぎないでね時間停止がバレたり、容量がおかしいと説明ができないし、狙われる可能性があるから」

なるほど、気をつけよう

「あと、クロエは力の解放禁止だからね、この前のがあったし、周りがどう思うかもわからないし」

「我はみながわかってくれれば誰に何を思われようとどうでもよいのだが」

「私達はクロエに変なことを言われると気分が悪くなるのよ、、それくらい察しなさい。まぁそれ以前にクロエはちょっと個性的だからいろいろ気になるんだけど」

私もやだ、もしもルーナちゃんが悪口言われたら絶対に許せない。ルーナちゃんに引かれるくらい怒るかも。

「個性的とはなんだ個性的とは、我は至って普通である。少なくともこの中では一番まともだ」

それは聞き捨てならない。照れデレのルーナちゃん、厨二病で案外素直なクロエさん、ちょっと口調がきついけど仲のいい人にはすごい優しいサーティアさんだよ?あれ?そう考えるとみんなまともに聞こえる。ちなみに私はコミュ障ぼっちをこじらせて物事の価値観とかが変わってるからまともではないね。正直私の中で一番まともだと思うのはメアリーちゃんとメイさん、ソフィアさん辺りかな?

私がいろいろ考えてるうちにサーティアさんとクロエさんが言い合いになっていた。

「まぁまぁ、みんな私と仲良くしてくれてる時点でまともではなくすごいいい人なので言い争いはやめてください。私の中ではどんな個性があろうと最高ですから」

「……リィアにはかなわないわね」

「ふん、まぁ、気をつけることにしよう」


思ったけど、あんまり他のパーティと関わることってないんだね。知り合いだからちょくちょくアネラさん達は話に加わってくるけど。ファクトさん達とは特に会話もないし、周りを見ても、おんなじようだった。不思議に思って聞いてみると、、

「ん?簡単な話や、ウチらみたいに本当に仲良くなりたいわけじゃないちゅうことやな。それに、今は生徒同士でも卒業したらみんなライバルや、あんまり聞かれたくないこともあるのかもな。リィアちゃんにもあるやろ?まぁあとは魔物が現れた時に備えてパーティの形を崩さないようにしてるのかもな」

なるほど、私達は結構バラバラだけど正直探知魔法があるからそんなに気を張らなくてもいいからなんだよね。


日が落ちる前に夜の支度をする。ずっと歩いてたけど魔法で回復出来るからあんまり疲れはないね。魔法便利すぎでは?

ルーナちゃんの言う通り今日は魔法のテントじゃなくてちゃんとそれなりの大きさのテントを持ってきている。

まぁそれなりに重いからバッグに入れてあるんだけど、これくらいは大丈夫だよね?

四人で力を合わせて組み立てる。あれ?このテントどうやってやるの?

「もう、リィアは、これはこっち、それで……」

ルーナちゃんがテキパキとやってくれる。

「あ、ありがとうございます。ルーナちゃんすごいですね」

「ん?ルーナはこういう時のために練習してるからな部屋でもたまに………むぐ」

「クロエ〜、口を動かす前に手を動かす!」

ルーナちゃんやけに気合い入ってるね。
そういえばゴブリン退治のとき野宿の準備で苦労しつつ協力してやり遂げたいとかなんとか言ってたような。

「ルーナちゃん、私も手伝います。次は何をしたらいいですか?」


テントの設営が終わって、事前に用意し魔法で可燃物を出す。これ、理科で習ったけど炭素で燃えるよね?まぁ見た目は完全に炭だから燃える燃える。はず。

最後に火をつけてっと、よし!ついた。んでんで、人数分の座るように地面を盛り上がらせて、上に布をのせて、かーんせーい!

「リィア、ほんとに便利だわ」

「日常で使える魔法は羨ましいよ、あたしなんて光を出すか、水を出すしかできないし」

十分便利だと思うけど。

「我は戦闘向きであまり日常では使わんな強いて言うなら魔物よけの魔法くらいか」

なにそれ、聞いたことない魔法。魔物よけ?出来るの!?

「それがあれば見張りいらないんじゃないの?」

「その代わり我はずっと起きていなくてはならないしとてもやってられないがな」

なるほど、万能ではないんだね。


ちなみに見張りの準備は私達からとなっている。次は蝶の舞、その次に聖なる剣の順番だ。行きで二泊、帰りで二泊だから私達が二回あって他は一回だね。

私達はまた二人ずつで交代交代して、見張りをする。何かあったらみんなを起こすって感じ。まぁ、私達以外にもいるから平気だと思うけど。

草原が続いてるから見晴らしがいいし、星も綺麗だ。

「キレイですね〜、今日は特に明るい気がします」

「そうだな、我は完全な闇も好きだがこういった星々を眺めるのも好きだな」

「わかりますわかります。私も好きです。あ、そういえばクロエさんってなんか夜になると魔力が大きくなるとかそういうのはあるんですか?」

「特にはないと思うが、、まぁ確かに昼よりは魔法を使いやすいな」


こんな感じの会話をしながらクロエさんと見張りをして、いつの間にか夜が明ける。

「ほんとに何も起こらないですね。逆に怖いですよ。ダンジョンで何が起こるかが」

「案ずるな、まだ一日目だぞ?それにまだあと二日はシャトルの街にはつかないし。まだ何か起こるかもしれない。まぁ何が起きても我がいれば問題ない」

「だからって力解放しちゃダメですからね」

「……気をつけよう。だが、死ぬ訳ではないのだ。みなが危なかったら躊躇ちゅうちょなく使う」

私もしっかりしないとなぁ、チームプレイは慣れてないからもっと上手く立ち回れるようにしないと。

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