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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

サーティアさんとクロエさんの見張り

リィアとルーナから交代する。まったく、力が抜けちゃったじゃん。浄化魔法ってあんなに強力だったっけ?リィアやルーナが光属性使えるから?師匠は浄化魔法使わないし、わたしも得意じゃないから特に力が抜けるなんてことはないんだけど。

ルーナは出会った時からことある事に浄化魔法をしてくる。ほんとに困ったものだ、、まぁ、嫌いではないんだけど。戦った時はお互い考えてることが同じで、お互いの服を溶かして、そのまま引き分けとなった。あれはほんとに恥ずかしかった。そのあとの服屋ももう行きたくない。師匠はオシャレしたわたしのことをどう思うんだろう。


今はサーティアに連れられて、一緒に見張りをしている。このエルフは剣士学科首席で、このわたしとは互角の強さを持っている。いつかはわたしの方が強いってことを教えてやりたいやつだ。馬が合わないのか、ことある事に言い合いになってしまう。

「もう、リィアとルーナは、、クロエ大丈夫?」

根は優しいからどうにも憎めないやつだ。

「ああ、問題ない。おかげで目が覚めた。」

「で?話したいことってなんなの?気になってあんまり眠れなかったのよね。」

まったくせっかちだな。

「ヴァレン共和国がアドレント魔王国と和親条約を結んだのは知っているのか?」

「えぇ、エルフの国は人間の国よりも魔族の国の方が近いからね。それに、まだエルフは人間から迫害を受けてるところが多いし、今でこそ全面戦争はないけど、よく思ってるエルフは少ないわ。同じく人間と仲が悪かった魔族とはどこか親近感があるのかもね。」

「我はアドレントで生まれたわけではないが、立派な魔族だ、困ったらよしみで助けてやる。」

「なによそれ、私はそんな回りくどいことなんて言わないわ。私はクロエが仲間だから助ける。これでいいじゃないの。」

わたしはどこか意地を張っていたのかもしれない。今は信頼出来る仲間がいるんだ。信頼に答えないでどうする。

「そうだな。そういえば師匠から聞いた話だがエルフの国は最近出来たそうではないか。どうやってまとめあげたのだ?エルフは元々小さい村がいくつかあっただけだろう?」

「あぁ、それは、エルフは寿命が長い代わりに、あんまり子供が生まれないのよ。だから小さい村でも自然の施しだけで、生きてこれた。でもどんどん出生率が低くなってっちゃって、このままじゃエルフが滅びてしまうってなったの。それで、神様が私達エルフを救うように、使者を寄越したの。その使者の力で、エルフは空前の人口増加をしたの。」

「神?使者?謎が多いんだな。」

「私も親から聞いただけだから理由とか実際はどうだったとかは知らないわ。で、人口増加の影響で、自然の施しだけじゃ食事とかが賄えなくなったの。中には村を出て、人間の国に行ったものもいたわ。それで、他の村同士で助け合おうってことで、まとまってきたのよ。その時の村のおさの一人が私の子孫のオーヴェル家だったりするんだけどね。まぁこんな感じ。今でも人口増加は止まってないわ。エルフはこれからどんどん増えていくわよ。」

「ということは国力も期待できるという事だな。ただ今は育成中というわけか、、それでいろいろな国と和親条約を結んでいるのだな。」

アドレントには大魔の森の一部があり、大魔の森は広範囲に渡って広がっている。ヴァレン共和国は森の中の一部を切り開いたところにある。

「クロエは国に戻りたいと思う時ってある?」

「そうだな、我は一度でいいから行ってみたいな。そして、親を探したい。」

わたしには師匠がいるけど、親には会ったことはない。師匠曰くアドレントにいるらしいけど、、わたしはなぜか行かせてくれないし。だからいつか行って会ってみたい。

「そうだったのね、なら、私達で行けばいいじゃない。このことをリィアやルーナにも言ったら?」

さすがにわたしの私情だけでみんなでアドレントに行くのはちょっともうしわけない。でも、

「そう、だな、だが我のことを優先しないで欲しい。」

「それはみんなで決めることよ。またパーティ会議ね。」

嬉しさでボロが出る前にサーティアに話をふる。

「サーティアはどうなのだ?」

「私?私はあんまり戻りたくないわね。私家族の反対押し切って冒険者やってるから戻ったらもう家から出してくれないでしょうね。」

サーティアの家は貴族って言ってたね、、わたしも貴族だけど権力は実質ないに等しいからわからないけど、貴族は貴族なりの苦労があるんだろう。

「だから私はずっとこのパーティで冒険者をし続けるつもりよ。」

「我も師匠から独り立ちして、冒険者を続けるつもりだ。いつかは魔王国に貢献出来たらいいと思う。」

「私達は寿命が長いから、いつかはリィア、ルーナと別れることになるって考えると少しさみしいわね。」

「その時は我がネクロマンシーをしてリィア達をリッチー化させてみせよう。」

「そんな事か出来るの!?魔法ってなんでもありね。」

「まぁそのためには大量の生け贄が必要になったり、いろいろ準備をしなくてはならないが。」

「手伝うわよ。ふふっ、私とクロエってあんまり気が合わないと思ってたけど、リィアとルーナに対しての思いは同じなのよね。」

「そうだな。」

それから、わたしとサーティアは笑い合いながら、リィアとルーナのかわいさや、同じ部屋でのできごとなどを話す。


「クロエ、あなたわかってるじゃない!」

「ふっ、サーティアこそ。」

わたしとサーティアは心のそこから仲良くなれた。

「そろそろ交代の時間だな。」

「そうね、じゃあパーティ会議はこの遠征が終わってからってことで。」

「あぁ、それで?どうする。仕返しするのか?」

「そうね、ふふふ、どんな反応をするのかしら。」

テントの中を見ると、リィアとルーナが抱き合って寝ていた。

「サーティア!これを見ろ。」

「なんか起こす気なくなってくるわね。」

「気持ちはわかるが仕方ないだろう。」

「そうね。」

「「浄化」」

「「ふゃあぁ!?」」

なんか、そこはかとなくなまめかしい声。すごいいけないことしてる気分になるけど、これはリィア達がする気持ちもわかる。

「これは癖になるわね。」

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