自害したら転生して、異世界生活??~起きたら貴族になっていた~

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第四十六話 ヒヒッ、ヒーン、ヒヒーン。

 朝になり、二人は帝国を出る準備をした。大体は、荷物を出していなかったためまとめる必要は何処にもない。


「レン君、早く行こうよ」


「ま……待って。何か記念なものが欲しい。」


「記念な物って、なんのこと?」


「うーん。雑貨とかだと思う。」


「雑貨ぁ。なにそれ?どこでも変わらないよ。ギルドのカードでも作ってもらうとか?」


「ギルドカードかぁ。でも、使わないなぁ。」


「でしょ。目に焼き付けておけばいいのだよぉ」


「だね。じゃあ、行こうか。」


 二人は、最初に入った場所とは、反対側の門に行った。それほど遠く離れていないため、秒速で着いた。馬車の馬は二日たったので元気が元通りになっていて、今にも猛ダッシュしそうな勢いだ。


「ヒヒーン、ヒヒ、ヒーン、ヒヒーーン」


 馬が鳴いた。馬が何か言いたいことがあるようだ。何を言っているのか誰も分からない。とある道具があれば、話ができるが―


「何か、言っているよ。なんだろうね。もしかして……」


「いやいや。それは違うと思う。これだと……」


「レン君それは、違う。これじゃ……」


「違う……」


二人は、馬が何を言っているかを当てるのに一刻ぐらいたっていた。
「行こう。」


「うん。」


門に到着し、門兵に声を掛けられた。


「おう。ラブラブデートですか?また、この国に来てくれよ。」


「「はい。」」


二人は、門を出て東の国へ進み始めた。とても賑やかだ。


「占いはいかがかね。恋愛運などいろんなことを調べてあげるよ。一つは無料にしてあげるから。どうかね?」


「どうする?」


「いや、いいよ。進もう」


「そうだね。」


 二人は、通り過ぎた。
「またのご来店お待ちしているよ。二人の恋愛運はいいんだけどね―」


 太陽が、てっぺんにさしかかったとき。
「そこの、兄ちゃん・姉ちゃん達、串焼きはいかが。とても美味しいよC級グルメ一位を取った食べ物だ。さあ、いかがかね。一本銀貨2枚のところラブラブな君たちには銀貨1枚にしよう」


「どうする?」


「いいよーおなか空いてきたシー」


「じゃあ、4本で!」


「ありがとよ。四本で銀貨4枚だ。もう一本つけておくぞ」


「ありがとうございます。?」


 もう一本つけた場合、二人なので一つ余ってしまう。串焼きの店主は何も考えてなかったようだ。
「ハハッ!ラブラブな二人だったな。おまけの一本は半分ずつと言ったところか、左右から食べていって、ちょうどぶつかるとか……あ、櫛が口の中で刺さるか。」


 二人は、串焼きを食べるために広い場所で一度止まった。食事レポートをするつもりだ。
「はーい。見てください。この熱々感とても美味しいそうですよね。早速食べてみたいと思います。……」


「この前の広場でやっていた、食事レポートってこんな感じだよね?」


「れ、レン君。全く伝わらなかったよ―。あの人のやつを見るだけで、おいしそうだったもの」


「そうそう。だから、マネしてみたけど。格の違いが分かった。」


「ヒッヒッヒーーーーン。」


 馬が反応した。二人は、一時間ぐらい過ぎたところで出発した。


「秘密の館は、いかがか?今なら半刻の料金は無料。」


「ちーがーうーだーろー!!秘密の占いの館だろ。間違えんなよ。クビにさせるぞ!!」


「は……はい。す……すいません。」


「そこの若い物達よ。どうかね?」


 この雰囲気で行こうと思う方がどうにかしている。二人の考えも同様だろう。


「はい。結構です。」


「う……占いだぞ!!いいのか。遣れるのだぞ」


「て……店長。まずいっすここで言うのは―」


「そうだったな。そこの若い物達よ。またな!!」


「いや。一生来なくていい。」


 秘密の占いの館は移動式だったのか、すぐに建物ごとどっかに移動した。そうこうしている間に東の国の壁がみえてきたようだ。といっても一時間はかかる。


「そうすぐだね。壁が見えてきたよ。はぁたのしみ」


「そうだな。僕は日本刀を治してもらわないとね。優秀な刀鍛冶がいるといいが―」


「レン君。刀鍛冶ってなんですの?ラ……初めて聞いたよ」


「刀を作る職人様だよ。その職人にしか刀はつくれないと聞いている。直すにも同様に―」


「へぇー。何処で知ったの?」


「本に書いてあった。(嘘)」


「そうなんだ。」


 何故か、物音ひとつ聞こえ無かった。


「ヒヒーーン」


 馬の鳴き声で平穏が戻り、東の国に着く。門兵によるチェックが入る。
「止まるでござる。ギルドカードなど身分が証明できるものは?他国のやつでもいいぞ。はい確認はす……おい。こ……この刀をなぜお前がもっとるんや」


「だって、僕のですから。だって、名前も刻んである。」


「本当のようだな。面目ない。じゃあ。入ってもよいぞ。」


「ようこそ!わが国江戸へ」


「え?そのままかよ」


「何か言ったか?」


「いいえ。なにも」




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 名前を付けるのは難しいので、江戸ということにしました。街や人々の様子は江戸時代に似せたいので、頑張ります。





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