第三十話　剣技大会でござる。　前半

　 大会の一日前になった。


　学園は準備がたくさんあるらしく、一日前は休みということになっていた。
でも、大会は明日なのでリナやゼアンに協力してもらって、本番さながらの練習をして、明日に備えた。


　ゼアンと模擬戦ををすると、前は互角いや少し押されていたいたけれど、今では余裕で勝つところまで行けるようになった。これなら、準優勝までは余裕だなと言われて少し、喜んでしまった。明日は、２日間通して行われるため、出ない人は意外と暇らしい。
　でも、出店などがあるため２日間飽きることなく過ごせるらしい。そして勝ったクラス代表は来年の出店すべて無料券と、そのクラスには５品無料券が配られると聞いている。すべて無料券は欲しいので頑張るつもり。


　リナが景気づけをやると言っていた。ぼくはそこまで不安な感じではないけれど、やる気もみなぎっていると思っているから景気づけをやるほどかなと思っていた。でも、みんなでわいわいするの
は面白のでやることになった。


「レン君が明日頑張れるように。酒場で景気づけをやります。ゼアン君も来るよね！！」


「あぁ。行くよ。それにしてもなんで、ギルドに併設されている酒場なんだ？」


「それはね。酒場は安くておいしいものが食べれるの。」 


「なるほど。わかるけど。そしたらこの前のお店でよかったじゃん」


「あそこは、景気づけには合わないの。やっぱり、景気づけは安くないとね」


「そうか。（あまり変わらないと思う）」


「そうなの。」


　３人は酒場へ向かった。今日の主役はレオンなのだが、完全に彼女が仕切っていた。


「はい。大会でレン君が優勝をすることを願ってに乾杯。（飲み物はジュースだ。）」


「「乾杯」」


　３人はしゃべりながらも、いろんなものを頼んでいた。話は明日の大会へとなっていた。


「明日は、一般の方も見に来れるのだったね」


「そうだよ。でも、保護者までしかこれないけれども」


「それはそうだね。おかしな人が乱入してくるかもしれないんだから。」


「それはそっか。明日は頑張って、優勝するから応援よろしくお願いします」


「なんだ。畏まって。絶対に優勝しろよ。」


「頑張ってね。私も応援するからね〜」


「ありがとう。」


　レオンは、少し緊張がほぐれたようだ。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　★
　とうとう大会当日になった。


　朝から学園は大盛り上がりで、見ているだけでも疲れそう。
　闘技場がメインで使われるところだが、二日で４年生までの試合を終わらないといけないため練習場も使われるらしい。ただ、練習場が使われるのはほんの一部であって、ほとんどが闘技場でやるとのことだ。最初は、一年からでＡ〜ＥまでをＡクラス対Ｅクラスのようにやり、Ｃクラスだけが二回戦からというハンデになる。
　開会式も終わって、もう試合が始まろうとしていた。控え室で待っていると、呼ばれたので入場した。すると、とても大きな歓声があって、緊張が強まった。相手は、Ｅクラスのジンという子らしい。まあまあ、剣術がうまいと聞いている。初期の位置に立った。


「お互い、初期の位置に立て！」


その数秒後に拳銃の撃ったおとが響いた。


最初は両社ともに一歩も動かなかったが、レオンが走って相手との距離を剣先が届くところまで短くした。すると、ジンはチャンスと思ったのか、先制攻撃を仕掛けてきた。レオンは何気ない顔で両刀を使い、攻撃を防いだ。するとジンは慌てて剣先が届かないぐらい離れた、ジンを見ていると汗だくで緊張が取れないようだ。レオンは剣を構えて、「威斬」を叫んで、ジンに向かって、剣を振る格好をしたら、ジンは血は出てはいないが、失神したため、すぐに担架で運ばれた。レオンは余裕だったのか、すぐに闘技場を後にした。
　観客からみると、ジンがレオンから離れてからは一瞬で、何をしているの分からないが決着がついたため、歓声が沸きあがった。


中編につづく。