全スキル保持者の自由気ままな生活
109話 初めての城へ向かおう
 「それはそうと、娘がお世話になったようだね」
 「知ってたんですか?」
 「もちろん。娘から聞いた話なんだけど、いきなり町に入る前に牢獄に入れられたんだって?災難だったね」
 「アイツはどうなったんですか?」
 「ああ、バルト伯爵のことか。もちろん貴族権剥奪、王都から追放の処分が下った」
 「随分早い決定ですね」
 「それ以外にも色々とやらかしていたことがあったからね。それも理由だけど、一番の理由は娘を利用していたということが許せないんだ」
 ……これまた随分親バカな国王だこと。
 まあ子供を利用されたら親が怒るのも当然のことなのだろうけども。
 「それで娘が君たちに会いたいと言っているんだけどいいかな?」
  
 「俺は全然構わないけど。あれからミリアがどうなったのか気になるし」
  
 「ほほう……娘を呼び捨てるとは随分仲がいいことではないか」
 「そうですか?」
 呼び捨てぐらいで仲がいいとは限らないと思うんだけどなぁ……。
 でも悪くないのも事実だし。
 「じゃあとりあえず城まで来てくれ。あ、他の人にもしっかり伝えておいてくれよ」
 「分かってますって」
 楓たちは絶賛別室待機中だ。
 じゃあ呼びに行かないとなぁ……絶対に行きたがるだろうからな。
 「じゃあ私は一度城へと戻るとするよ。すぐに来ていいよう、門番には話は通しておくよ」
 「アザっす」
 これで面倒な手間が増えずに済む。
 その場に行って許可がないので入れませんとか、問答無用で追い出すとかされたらものすご~く面倒くさいことになるからな。
 「じゃあ俺はみんなを迎えに行きますわ」
 「私も連れて行ってくださらないのですか?」
 「えぇ?」
 露骨に嫌そうな顔をする。
 すると、女王様は逆に露骨にやり返してきた。
 「よよよ……か弱い女性が一人、護衛も連れずにいるなんて簡単に襲われてしまいますわ。ああ!どこかに私を守ってくださる騎士のような方はおりませんの?」
 「僕は騎士じゃないんで無理ですね」
 そしてそのまま去ろうとする。
 「本当に行ってしまうのですか?事と次第によればあなたたちの関係を見直してもいいんですよ?」
 ぐっ……!痛いところを突いてくるなぁ!
 それだと簡単には断れないか。
 「……はぁ……もういいっすよ。付いて来るのなら来たらどうなんだ?」
 「ありがとうございます」
 先ほどの露骨な演技がまるで嘘のように元の表情へと戻った。
 
 「じゃあ行くぞ。掴まってろ……ってもうしてたか」
  
 「はい、いつでもどうぞ」
 「じゃあ、〈転移〉」
 そして二人が見ている景色は変化した。
 俺たちが待機室というかVIP席へと戻ると、楓たちは座って待っていた。
 ……若干数名はベッドで寝転がっているが。
 「今から城に行くぞ〜」
 俺は超軽いノリで王城へ行くことを話した。
 「OK〜。こっちはもう出る準備出来てるよ」
 
 「よし、ならば行くか」
 今回の移動は馬車を出してもらっての移動だ。
 なんで馬車かって?転移が使えないからだよ!まだ城には一回も行ったことがないからな。
 それに他の移動手段だと面倒くさいことになる予感がするからな。
 
 「それじゃあお城へレッツゴ〜!」
 
 「「「「「おおー!」」」」」
 謎にテンションの高いみんなと一緒に俺たちは行くのが初であるタルサ城を目指すのだった。
 「知ってたんですか?」
 「もちろん。娘から聞いた話なんだけど、いきなり町に入る前に牢獄に入れられたんだって?災難だったね」
 「アイツはどうなったんですか?」
 「ああ、バルト伯爵のことか。もちろん貴族権剥奪、王都から追放の処分が下った」
 「随分早い決定ですね」
 「それ以外にも色々とやらかしていたことがあったからね。それも理由だけど、一番の理由は娘を利用していたということが許せないんだ」
 ……これまた随分親バカな国王だこと。
 まあ子供を利用されたら親が怒るのも当然のことなのだろうけども。
 「それで娘が君たちに会いたいと言っているんだけどいいかな?」
  
 「俺は全然構わないけど。あれからミリアがどうなったのか気になるし」
  
 「ほほう……娘を呼び捨てるとは随分仲がいいことではないか」
 「そうですか?」
 呼び捨てぐらいで仲がいいとは限らないと思うんだけどなぁ……。
 でも悪くないのも事実だし。
 「じゃあとりあえず城まで来てくれ。あ、他の人にもしっかり伝えておいてくれよ」
 「分かってますって」
 楓たちは絶賛別室待機中だ。
 じゃあ呼びに行かないとなぁ……絶対に行きたがるだろうからな。
 「じゃあ私は一度城へと戻るとするよ。すぐに来ていいよう、門番には話は通しておくよ」
 「アザっす」
 これで面倒な手間が増えずに済む。
 その場に行って許可がないので入れませんとか、問答無用で追い出すとかされたらものすご~く面倒くさいことになるからな。
 「じゃあ俺はみんなを迎えに行きますわ」
 「私も連れて行ってくださらないのですか?」
 「えぇ?」
 露骨に嫌そうな顔をする。
 すると、女王様は逆に露骨にやり返してきた。
 「よよよ……か弱い女性が一人、護衛も連れずにいるなんて簡単に襲われてしまいますわ。ああ!どこかに私を守ってくださる騎士のような方はおりませんの?」
 「僕は騎士じゃないんで無理ですね」
 そしてそのまま去ろうとする。
 「本当に行ってしまうのですか?事と次第によればあなたたちの関係を見直してもいいんですよ?」
 ぐっ……!痛いところを突いてくるなぁ!
 それだと簡単には断れないか。
 「……はぁ……もういいっすよ。付いて来るのなら来たらどうなんだ?」
 「ありがとうございます」
 先ほどの露骨な演技がまるで嘘のように元の表情へと戻った。
 
 「じゃあ行くぞ。掴まってろ……ってもうしてたか」
  
 「はい、いつでもどうぞ」
 「じゃあ、〈転移〉」
 そして二人が見ている景色は変化した。
 俺たちが待機室というかVIP席へと戻ると、楓たちは座って待っていた。
 ……若干数名はベッドで寝転がっているが。
 「今から城に行くぞ〜」
 俺は超軽いノリで王城へ行くことを話した。
 「OK〜。こっちはもう出る準備出来てるよ」
 
 「よし、ならば行くか」
 今回の移動は馬車を出してもらっての移動だ。
 なんで馬車かって?転移が使えないからだよ!まだ城には一回も行ったことがないからな。
 それに他の移動手段だと面倒くさいことになる予感がするからな。
 
 「それじゃあお城へレッツゴ〜!」
 
 「「「「「おおー!」」」」」
 謎にテンションの高いみんなと一緒に俺たちは行くのが初であるタルサ城を目指すのだった。
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