公爵令嬢は氷姫

kmoksor

出会い 2




アイリスは殿下の真横まで駆け寄り声をかけようとした。
けれどなんせ筋金入りの人見知りのアイリスは初対面の男性に声をかけることに躊躇っていた。


(、、なんて声をかければいいのかしら。
しかもこの方はこの国の皇太子殿下。
もしも私が無礼な態度をとってお父様の首が飛んでしまったら、、!)


もしかしたら自分はお節介なことをしようとしているのかもしれないとアイリスはオロオロと考え込んでしまった。


(もしかしたら殿下は疲れていてうたた寝してしまっているだけかもしれかいわ、、!
もしそうなら起こすのはご迷惑なのじゃないかしら、、。
けれど殿下がこのままここで寝ていて風邪でも引いてしまわれたらそれこそ、、!
けどもしかしたら、、)


すると空いていた窓からブワッと春風が書庫に吹き荒れた。


「きゃっ!凄い風、、」


凄い風に驚きアイリスは持っていた本を落としてしまった。
急いで本を拾い、埃をパンパンとはらい上を向くと---


「---あっ」


クリストファー殿下と目が合っていた。


 


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