つながる世界へ

きあき

ルート

人に決められたこの道は
時間にばかり背を押され
周りの風景を見る余裕もなく
目に映るのは
縦に連なる人の波
早く早く目的地へ
前方をうかがうために
揺れる頭たちは
運がないのも他人ひとのせい
夢が叶わないことも他人ひとのせい
裏切られるのも他人ひとのせい
お金がないのも他人ひとのせい
すべてを他人ひとのせいにして
他人ひとが造った道を歩く
自分と同じ人の群れ

少し勇気を出して
横に行ってみよう
少し急な山だけど
そこには
自分で道を造って行ける
場所がある

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