浮遊図書館の魔王様
第71話 戦の前準備でみんな好戦的な人たちが集まりました
「ここまでの数だとなかなかに絶景ですね」
「そう?」
ライブラリ南門側の街壁上からみんなと共に平原を眺めていた。
地平線の向こうには緑色の線が見える。言うまでもなくゴブリン共だ。気持ち悪い。
戦闘力のない人達はかなり震えていたけどそうでない人にとっては遠足みたいなものだしね。
「ライブラリ以外の町の避難状況は?」
真下の門をかなりの数の人がくぐっているのを確認しながらユールに尋ねた。
「浮遊図書館の転移魔法陣を使うことが許可していただきましたのでできる限りはライブラリに避難していただいています」
「そのまま避難を続けて」
「わかりました」
浮遊図書館の転移は一方通行だからね。町や村まどは転移できるけどそこからは転移した騎士や冒険者が護衛についてライブラリに避難してもらわないといけないし。
「カハネル、ゴラックさん、騎士団の準備は?」
「今は兵を休ましてるわ。このペースでゴブリン共が来るなら明日の朝には戦いが始まりそうだしね」
ウキウキとした感じでカハネルは答えてきた。
なんか好戦的だな〜。事務仕事ばかりがよほどストレスだったんだろうな。
「冒険者のほうは? カーノさん」
「冒険者ってのは現金だからねぇ、今回は悪くない金額が提示されてるからほとんどの冒険者が一攫千金を目指して参加さ」
欲望に忠実で何よりだよ。冒険者のみなさんには死なない程度にがんばって欲しいものだ。
「しかし、本当に南門だけ開けておくのですか?」
ユールが不安そうな声を上げる。彼女は内政には強いが戦闘面、軍務にはあまり知識がない。そこなレキやカハネルのほうが上手く纏めれるだろう。
今回のカハネルが提案した作戦、籠城戦だけでは今後に被害がでる。そこで東西南北の門を南の街門だけを開け他を閉めたのだ。
「ゴブリン共は知能が低いけど登れない街壁よりも空いてるところに向かってくるし、それに門は狭いですから入ってくる数をかなり制限できるわ」
確かに今ライブラリの街には戦う人より避難民のほうが圧倒的に多いからね。大多数のゴブリンを相手にするより少数のゴブリンを小分けに、更にはローテーションで回したほうが兵や冒険者達の疲労も少ないだろうし。
「ライブラリの街各門上には弓と魔法使いを配置してるわ。南門には地上戦、騎士団や戦士系の冒険者達にがんばってもらうしかないわ」
「更に少数でゴブリンの群れに突撃しある程度の注意を引くことができます」
「突撃するのはレキ姉とオレな!」
カハネルの言葉に続きレキが告げ、更にはアルがVサインをわたしにしてくる。
うん、マーテは戦いに向いてないからね。それにビリアラの紙魔法は狭いところでこそ爆発的な効果があるからね。ライブラリの防衛に回ってもらおう。メイドの中でも戦闘力が抜き出てる二人はまぁ、外で暴れてもらっても大丈夫そうだろうし
「ふむ、なら私も久々に暴れさしてもらおうかな」
「私もあばれますまわよ?」
さらにはリアルアマゾネス•ファス先生と真っ赤な鎧兜、真紅一号を連れたユールが笑顔で告げる。
ユール、君はさっきまで不安がってたのになんでそんな楽しそうに笑ってるんだよ。
「ならファス先生とユール様は門より少し離れたところで戦闘をお願いしますわ。状況によっては門よりすこしでも離れて農地などを守らないといけませんので」
「指揮官は君だ。私は従うぞ」
「私も戦についてはわかりませんので従いますね」
全体の指揮はカハネルがとり前線の指揮をレキがとる。
これはまさにライブラリ最強の布陣じゃないかな。
「わしはいかんぞ。マーテと一緒にお茶でも飲んどる」
「え、私も戦いたいんだけど……」
ベアトリスがジリジリと後ろに下がってる。まぁ、彼女は戦闘というか運動音痴だからしかたないよね。
魔法のカバン《マジックバック》を背負ったマーテがこちらに来ようとしていたがベアトリスが脇に抱え上げられ身動きが取れなくなっていた。
「ベアトリスさんに身動きを封じられるようではマーテ、貴女には鍛錬が足りませんね」
ため息を尽きながらレキが悔しそうにしているマーテに言い放った。
マーテ涙目じゃないか。
「マーテさんには避難民を落ち着かせるためにも残っていただきたいですわ。配給用の食事も作って欲しいですし」
すかさずカハネルがフォロー。
「マーテも戦いたかった……」
「戦いだけが必要なわさけではありません。食事というのは大事なのです。しかもそれはマーテさんにしかできませんわ」
ペタンと倒れていたマーテの耳がピクピクと動いてるのを見ると結構嬉しがってるみたいだ。
ケモミミは愛らしい。
さて、魔物共には戦争してるという意識はないかもしれないけどライブラリという国にとっては建国してから初めての戦。ここで負けたらいろいろケチがつくどころか滅びの道に真っしぐらだ。
「さぁ、開戦だ! 本を読むためにも魔物共にライブラリの強さを見せつけてやるぞー!」
『…………おぉぉぉぉぉぉぉ!』
周りの戦闘要員が雄叫びを上げる。
なぜ言い淀んだし?
「そう?」
ライブラリ南門側の街壁上からみんなと共に平原を眺めていた。
地平線の向こうには緑色の線が見える。言うまでもなくゴブリン共だ。気持ち悪い。
戦闘力のない人達はかなり震えていたけどそうでない人にとっては遠足みたいなものだしね。
「ライブラリ以外の町の避難状況は?」
真下の門をかなりの数の人がくぐっているのを確認しながらユールに尋ねた。
「浮遊図書館の転移魔法陣を使うことが許可していただきましたのでできる限りはライブラリに避難していただいています」
「そのまま避難を続けて」
「わかりました」
浮遊図書館の転移は一方通行だからね。町や村まどは転移できるけどそこからは転移した騎士や冒険者が護衛についてライブラリに避難してもらわないといけないし。
「カハネル、ゴラックさん、騎士団の準備は?」
「今は兵を休ましてるわ。このペースでゴブリン共が来るなら明日の朝には戦いが始まりそうだしね」
ウキウキとした感じでカハネルは答えてきた。
なんか好戦的だな〜。事務仕事ばかりがよほどストレスだったんだろうな。
「冒険者のほうは? カーノさん」
「冒険者ってのは現金だからねぇ、今回は悪くない金額が提示されてるからほとんどの冒険者が一攫千金を目指して参加さ」
欲望に忠実で何よりだよ。冒険者のみなさんには死なない程度にがんばって欲しいものだ。
「しかし、本当に南門だけ開けておくのですか?」
ユールが不安そうな声を上げる。彼女は内政には強いが戦闘面、軍務にはあまり知識がない。そこなレキやカハネルのほうが上手く纏めれるだろう。
今回のカハネルが提案した作戦、籠城戦だけでは今後に被害がでる。そこで東西南北の門を南の街門だけを開け他を閉めたのだ。
「ゴブリン共は知能が低いけど登れない街壁よりも空いてるところに向かってくるし、それに門は狭いですから入ってくる数をかなり制限できるわ」
確かに今ライブラリの街には戦う人より避難民のほうが圧倒的に多いからね。大多数のゴブリンを相手にするより少数のゴブリンを小分けに、更にはローテーションで回したほうが兵や冒険者達の疲労も少ないだろうし。
「ライブラリの街各門上には弓と魔法使いを配置してるわ。南門には地上戦、騎士団や戦士系の冒険者達にがんばってもらうしかないわ」
「更に少数でゴブリンの群れに突撃しある程度の注意を引くことができます」
「突撃するのはレキ姉とオレな!」
カハネルの言葉に続きレキが告げ、更にはアルがVサインをわたしにしてくる。
うん、マーテは戦いに向いてないからね。それにビリアラの紙魔法は狭いところでこそ爆発的な効果があるからね。ライブラリの防衛に回ってもらおう。メイドの中でも戦闘力が抜き出てる二人はまぁ、外で暴れてもらっても大丈夫そうだろうし
「ふむ、なら私も久々に暴れさしてもらおうかな」
「私もあばれますまわよ?」
さらにはリアルアマゾネス•ファス先生と真っ赤な鎧兜、真紅一号を連れたユールが笑顔で告げる。
ユール、君はさっきまで不安がってたのになんでそんな楽しそうに笑ってるんだよ。
「ならファス先生とユール様は門より少し離れたところで戦闘をお願いしますわ。状況によっては門よりすこしでも離れて農地などを守らないといけませんので」
「指揮官は君だ。私は従うぞ」
「私も戦についてはわかりませんので従いますね」
全体の指揮はカハネルがとり前線の指揮をレキがとる。
これはまさにライブラリ最強の布陣じゃないかな。
「わしはいかんぞ。マーテと一緒にお茶でも飲んどる」
「え、私も戦いたいんだけど……」
ベアトリスがジリジリと後ろに下がってる。まぁ、彼女は戦闘というか運動音痴だからしかたないよね。
魔法のカバン《マジックバック》を背負ったマーテがこちらに来ようとしていたがベアトリスが脇に抱え上げられ身動きが取れなくなっていた。
「ベアトリスさんに身動きを封じられるようではマーテ、貴女には鍛錬が足りませんね」
ため息を尽きながらレキが悔しそうにしているマーテに言い放った。
マーテ涙目じゃないか。
「マーテさんには避難民を落ち着かせるためにも残っていただきたいですわ。配給用の食事も作って欲しいですし」
すかさずカハネルがフォロー。
「マーテも戦いたかった……」
「戦いだけが必要なわさけではありません。食事というのは大事なのです。しかもそれはマーテさんにしかできませんわ」
ペタンと倒れていたマーテの耳がピクピクと動いてるのを見ると結構嬉しがってるみたいだ。
ケモミミは愛らしい。
さて、魔物共には戦争してるという意識はないかもしれないけどライブラリという国にとっては建国してから初めての戦。ここで負けたらいろいろケチがつくどころか滅びの道に真っしぐらだ。
「さぁ、開戦だ! 本を読むためにも魔物共にライブラリの強さを見せつけてやるぞー!」
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