浮遊図書館の魔王様
第三十九話 第一階層マーテ頑張りました②
「リーダー!」
フランクの仲間のヒーラーが急ぎ治癒魔術を転がり回る男に使用するが変わらず転がり回り幾つもの罠を作動さして行く。
「うまくいきたした!」
マーテはガッツポーズをとり満足そうである。
「なんだ! さっきの玉は!」
「わたしが作った特製の調味料玉です!」
「調味料玉?」
「目に入ったりするとなかなかに辛い調味料をいっぱい混ぜた物です」
エッヘン! と言わんばかりに胸を張りながらマーテはあっさりとバラした。殺傷力は全くないが嫌がらせとしてはなかなかの効果である。
調味料と聞いた魔法使いがフランクの顔に向かい水振りかけるとゴホゴホと咳き込み目を押さえながらもフランクへ立ち上った。
「では、どんどん行きます!」
マーテがやる気満々で言いながら魔法のカバン《マジックバック》から新たな調味料玉を幾つも取り出す。
「散れ! あれは目潰しのようだ! くらえば否が応でも罠を踏むことになるぞ!」
が、フランクが声を上げ指示を出す前に冒険者達はフロアに広がる。
場数はそれなりに踏んでいるのだ。
部屋の罠も地味なものばかりだか怖い。しかし、マーテの持つ調理玉を喰らい眼を潰されるほうがもっと恐ろしいと判断したのだろう。
しかし、盗賊のおかげで見抜けていた罠が個々が勝手に動いたせいで作動しまくり、あちらこちらで悲鳴が上がりはじめた。
「止まれ! 落とし穴だ!」
「バナナの皮だと⁉︎」
「ひぃ! このスライム下着だけとかしてる⁉︎」
「タライだ! タライが降ってきてるぞ!」
「な、トラバサミだと⁉︎」
……なんというか本当に嫌がらせのような罠しかマーテは仕掛けていないのである。
「てい! てい!」
マーテは次々と調味料玉を投げ続ける。その度に新たな悲鳴が上がり眼を押さえ転がり回り、幾つもの罠を作動させ、周りの人間巻き込みまくった。
調味料玉はちょっとした衝撃で壊れ、粉末を撒き散らし周りに地味に甚大な被害を出しているのである。
「あの調味料というやつは斬るな! 魔法使い!」
「風魔法!」
よって冒険者は調味料玉から出る粉末を風魔法で吹き飛ばすことを選んだのである。
「これであれは意味がなくなったぞ!」
「今のうちに……ごふっ!」
前に進もうとした冒険者が鈍い音を立てながら後方に吹き飛び、運動悪く落とし穴にはまり落ちた。
「投げるのは調味料玉だけじゃないのです」
そう言いマーテは再び魔法のカバン《マジックバック》に手を突っ込み、取り出したのは猛獣などを捕らえるためのトラバサミなどを取り出す。
「続行です!」
そう言うとマーテは容赦無く投げ続けた。
マーテの投げるトラバサミは相手に当たった瞬間に発動し鎧などをまるで存在しないかのように噛み砕く。
「ぎゃぁぁぁ!いたいぃぃぃぃ」
「普通のトラバサミじゃなくレクレ様が魔力を込めた特製のトラバサミなのです」
至るとこから再び収まっていた絶叫が聞こえ始める。
マーテはそれでも投げ続ける。
だが、今までのように先頭を攻撃するのではなく、なんとく魔法使いがいるっぽい所に向かいトラバサミと調味料玉を投げ続けたのである。
その光景に魔法使い達は恐怖する。鎧を軽々と食い破るトラバサミがこちらに飛んできたらどうなるのか、と。
ちょっとした動揺により、魔法が発動されてない瞬間が生まれその瞬間に運悪く調味料玉が炸裂するという悲劇が発生する。
そうこうしている間に再び戦場は大混乱に陥ったのだ。
しかし、敵も減り続けてはいるが相手は千人、敵も減ってきてはいるがマーテがちまちまと仕掛けてきた罠(殺傷力が全くと言っていいほどない)のほうも確実に減ってきている。
「こんな地味な罠は無視だ! 進めぇぇぇ! 階段を駆け上がれぇぇぇぇ!」
『うおおおおおおお!』
フランクの声に冒険者が雄叫びを上げながら続く。
彼等は地味な罠にかかり、眼を押さえながら転がりまくる冒険者を出しながらもこちらにら進み続ける。
そんな軍勢にびっくりしながらもマーテは罠を次々と発動さしていくが、全く止まる気配も見られず既にマーテのいる階段近くまで詰め寄ってきていた。
「むう〜」
「ジカンダヨ。ジカンダヨ」
予定通りにいかないことにマーテは頬を膨らませながら不機嫌な顔になると同時に砂時計が全部落ち終わり魔法によってマーテに知らせる。
「ちゃんと倒せなかった」
ガックリと肩を落とすマーテ。頭上の耳も力なくふにゃっとヘタれた。
砂時計から魔法陣が生成されマーテを包み込む。
「もう! これでもくらうといいの!」
そう吐き捨てるとマーテはトラバサミを天井に向かい放り投げた。いや、天井からぶら下がる一本の紐にむかい放り投げた。
トラバサミは寸分狂うことなく紐に当たりマーテの仕掛けた最後の罠を発動させる。
瞬間、冒険者達の頭に影がさす。
それも一人、二人ではなく全員を覆い尽くすような巨大な影だ。
一人、また一人と歩みを止め恐る恐るといった様子で天井を見上げる。
そこには天井を覆い尽くすほどの大きさの
金ダライがあった。
「げ、げいげきだぁぁぁぁぁ!」
フランクの絶叫と共に魔法使いが巨大金ダライにむかい魔法を放つが金ダライは全く壊れることなく墜落を続けていた。
「は、走れぇぇぇぇぇ!」
言われるまでもなく全員が必死に階段に向かい走っていた。
すでにマーテの姿はなく守護者のいなくなった階段に向かい全員が一心不乱に走り続けた。
「よっしゃぁぁぁぁぁ!」
フランクが階段に向かい跳躍し、なんとか階段を上がりきるとほかの冒険者達も次々と階段に到着していく。
「おら、急げ!」
フランクが発破をかけるが未だ何百人という冒険者は走っていた。
「ふ、フランク、俺たちはもうダメだ……後を任したぜ」
「おまえらぁぁぁぁぁ」
走っていた冒険者達が諦めたような表情をうかべフランクにそういう。
フランクは彼等を助けるべく再度金ダライの下に向かおうとするが肩を掴まれ後ろに放り投げられた。
「く、なにしやがる!」
打った腕を押さえながら自分を突き飛ばした人物を見るべく上を見上げると、
なぜか爽やかな顔をした上半身裸の筋肉が無駄にテカテカとした何十人かの冒険者達がいた。
「そういうのは俺たち、まっするぅ革命団の役目だぜ。いくぞ!」
『おう!』
そういうと彼等はテカテカした液体を撒き散らしながら金ダライの下に舞い戻った。
そしてバラバラに散らばるとが両手を上に掲げ構える。
『俺たちが食い止めてみせるぜ!』
そう言い放つと今まさに激突しようとした巨大金ダライをまっするぅ軍団が受け止めた。
『うおおおおおお!』
ズゥン!と思い音が鳴り筋肉の悲鳴のような絶叫のような声が放たれる。
あまりの重みに筋肉達の身体がくの字に曲がる。
そして筋肉と金ダライが拮抗する。
「まじでぇぇぇ⁉︎」
『うおおおおおお!』
再び筋肉達が唸り出し、ジリジリとくの字に曲がっていた身体が真っすぐに伸び始める。
「まっするぅ〜」
『ファイァァァァァァァ!』
ドォォォン!
巨大金ダライは完全に停止。筋肉達にうけとめられたのだった。
「筋肉の勝利です」
金ダライを支えながら爽やかな笑顔を浮かべながら静かにつげた。
『うおおおおおお! まっするぅ革命団!』
全ての冒険者達が彼等を褒め称えるように叫んだ。
それを呆然と見ていたフランクは、
「筋肉ぱねぇ……」
と呆れる用に静かに呟いたのだった。
フランクの仲間のヒーラーが急ぎ治癒魔術を転がり回る男に使用するが変わらず転がり回り幾つもの罠を作動さして行く。
「うまくいきたした!」
マーテはガッツポーズをとり満足そうである。
「なんだ! さっきの玉は!」
「わたしが作った特製の調味料玉です!」
「調味料玉?」
「目に入ったりするとなかなかに辛い調味料をいっぱい混ぜた物です」
エッヘン! と言わんばかりに胸を張りながらマーテはあっさりとバラした。殺傷力は全くないが嫌がらせとしてはなかなかの効果である。
調味料と聞いた魔法使いがフランクの顔に向かい水振りかけるとゴホゴホと咳き込み目を押さえながらもフランクへ立ち上った。
「では、どんどん行きます!」
マーテがやる気満々で言いながら魔法のカバン《マジックバック》から新たな調味料玉を幾つも取り出す。
「散れ! あれは目潰しのようだ! くらえば否が応でも罠を踏むことになるぞ!」
が、フランクが声を上げ指示を出す前に冒険者達はフロアに広がる。
場数はそれなりに踏んでいるのだ。
部屋の罠も地味なものばかりだか怖い。しかし、マーテの持つ調理玉を喰らい眼を潰されるほうがもっと恐ろしいと判断したのだろう。
しかし、盗賊のおかげで見抜けていた罠が個々が勝手に動いたせいで作動しまくり、あちらこちらで悲鳴が上がりはじめた。
「止まれ! 落とし穴だ!」
「バナナの皮だと⁉︎」
「ひぃ! このスライム下着だけとかしてる⁉︎」
「タライだ! タライが降ってきてるぞ!」
「な、トラバサミだと⁉︎」
……なんというか本当に嫌がらせのような罠しかマーテは仕掛けていないのである。
「てい! てい!」
マーテは次々と調味料玉を投げ続ける。その度に新たな悲鳴が上がり眼を押さえ転がり回り、幾つもの罠を作動させ、周りの人間巻き込みまくった。
調味料玉はちょっとした衝撃で壊れ、粉末を撒き散らし周りに地味に甚大な被害を出しているのである。
「あの調味料というやつは斬るな! 魔法使い!」
「風魔法!」
よって冒険者は調味料玉から出る粉末を風魔法で吹き飛ばすことを選んだのである。
「これであれは意味がなくなったぞ!」
「今のうちに……ごふっ!」
前に進もうとした冒険者が鈍い音を立てながら後方に吹き飛び、運動悪く落とし穴にはまり落ちた。
「投げるのは調味料玉だけじゃないのです」
そう言いマーテは再び魔法のカバン《マジックバック》に手を突っ込み、取り出したのは猛獣などを捕らえるためのトラバサミなどを取り出す。
「続行です!」
そう言うとマーテは容赦無く投げ続けた。
マーテの投げるトラバサミは相手に当たった瞬間に発動し鎧などをまるで存在しないかのように噛み砕く。
「ぎゃぁぁぁ!いたいぃぃぃぃ」
「普通のトラバサミじゃなくレクレ様が魔力を込めた特製のトラバサミなのです」
至るとこから再び収まっていた絶叫が聞こえ始める。
マーテはそれでも投げ続ける。
だが、今までのように先頭を攻撃するのではなく、なんとく魔法使いがいるっぽい所に向かいトラバサミと調味料玉を投げ続けたのである。
その光景に魔法使い達は恐怖する。鎧を軽々と食い破るトラバサミがこちらに飛んできたらどうなるのか、と。
ちょっとした動揺により、魔法が発動されてない瞬間が生まれその瞬間に運悪く調味料玉が炸裂するという悲劇が発生する。
そうこうしている間に再び戦場は大混乱に陥ったのだ。
しかし、敵も減り続けてはいるが相手は千人、敵も減ってきてはいるがマーテがちまちまと仕掛けてきた罠(殺傷力が全くと言っていいほどない)のほうも確実に減ってきている。
「こんな地味な罠は無視だ! 進めぇぇぇ! 階段を駆け上がれぇぇぇぇ!」
『うおおおおおおお!』
フランクの声に冒険者が雄叫びを上げながら続く。
彼等は地味な罠にかかり、眼を押さえながら転がりまくる冒険者を出しながらもこちらにら進み続ける。
そんな軍勢にびっくりしながらもマーテは罠を次々と発動さしていくが、全く止まる気配も見られず既にマーテのいる階段近くまで詰め寄ってきていた。
「むう〜」
「ジカンダヨ。ジカンダヨ」
予定通りにいかないことにマーテは頬を膨らませながら不機嫌な顔になると同時に砂時計が全部落ち終わり魔法によってマーテに知らせる。
「ちゃんと倒せなかった」
ガックリと肩を落とすマーテ。頭上の耳も力なくふにゃっとヘタれた。
砂時計から魔法陣が生成されマーテを包み込む。
「もう! これでもくらうといいの!」
そう吐き捨てるとマーテはトラバサミを天井に向かい放り投げた。いや、天井からぶら下がる一本の紐にむかい放り投げた。
トラバサミは寸分狂うことなく紐に当たりマーテの仕掛けた最後の罠を発動させる。
瞬間、冒険者達の頭に影がさす。
それも一人、二人ではなく全員を覆い尽くすような巨大な影だ。
一人、また一人と歩みを止め恐る恐るといった様子で天井を見上げる。
そこには天井を覆い尽くすほどの大きさの
金ダライがあった。
「げ、げいげきだぁぁぁぁぁ!」
フランクの絶叫と共に魔法使いが巨大金ダライにむかい魔法を放つが金ダライは全く壊れることなく墜落を続けていた。
「は、走れぇぇぇぇぇ!」
言われるまでもなく全員が必死に階段に向かい走っていた。
すでにマーテの姿はなく守護者のいなくなった階段に向かい全員が一心不乱に走り続けた。
「よっしゃぁぁぁぁぁ!」
フランクが階段に向かい跳躍し、なんとか階段を上がりきるとほかの冒険者達も次々と階段に到着していく。
「おら、急げ!」
フランクが発破をかけるが未だ何百人という冒険者は走っていた。
「ふ、フランク、俺たちはもうダメだ……後を任したぜ」
「おまえらぁぁぁぁぁ」
走っていた冒険者達が諦めたような表情をうかべフランクにそういう。
フランクは彼等を助けるべく再度金ダライの下に向かおうとするが肩を掴まれ後ろに放り投げられた。
「く、なにしやがる!」
打った腕を押さえながら自分を突き飛ばした人物を見るべく上を見上げると、
なぜか爽やかな顔をした上半身裸の筋肉が無駄にテカテカとした何十人かの冒険者達がいた。
「そういうのは俺たち、まっするぅ革命団の役目だぜ。いくぞ!」
『おう!』
そういうと彼等はテカテカした液体を撒き散らしながら金ダライの下に舞い戻った。
そしてバラバラに散らばるとが両手を上に掲げ構える。
『俺たちが食い止めてみせるぜ!』
そう言い放つと今まさに激突しようとした巨大金ダライをまっするぅ軍団が受け止めた。
『うおおおおおお!』
ズゥン!と思い音が鳴り筋肉の悲鳴のような絶叫のような声が放たれる。
あまりの重みに筋肉達の身体がくの字に曲がる。
そして筋肉と金ダライが拮抗する。
「まじでぇぇぇ⁉︎」
『うおおおおおお!』
再び筋肉達が唸り出し、ジリジリとくの字に曲がっていた身体が真っすぐに伸び始める。
「まっするぅ〜」
『ファイァァァァァァァ!』
ドォォォン!
巨大金ダライは完全に停止。筋肉達にうけとめられたのだった。
「筋肉の勝利です」
金ダライを支えながら爽やかな笑顔を浮かべながら静かにつげた。
『うおおおおおお! まっするぅ革命団!』
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