エルフさんが通ります
言わないなら本気出しますよ
「さて、言い残すことはないかしらぁ?」
聖剣でそんなことを抜かす理不尽の塊フィー姉さん。
アリエルはというと血を流しすぎたためか顔を青くしながらも上から楽しげに見下ろしてくるフィー姉さんを睨みつけています。
「……化け物め、エルフは皆化け物なんですか」
「あら? そんなことはないわよぉ? ただ少しばかり武闘派なだけよ」
『ちょっと?』
そう呟きながら私の方をくーちゃんが見てきましたが私は高速で顔を背けてやります。そしてその先でメソメソと泣いているフリをしているシェリーへと声をかけます。
「で、シェリー。あなたはどうするんです?」
「ど、どうするって、逃げるに決まってますわ!」
目尻に涙を浮かべながら言ってきますが正直な話、凄く嘘っぽいです。今の言葉にも全くと言っていいくらいに信用が置けません。
「ふぅん」
適当に返事をしながらも片手でぽちの柄を掴み、一気に引き抜きます。すぐさま体を回転さし、遠心力を得たところで魔ノ華へと変化、さらに背中の魔力の羽から魔力を放出しさらに加速。瞬きする暇すら与えずシェリーへと斬撃を繰り出します。
嘘泣きをしているシェリーにはどう見ても防げるような代物ではありません。ですが私は自分の直感を信じ全力で首を刎ねるべく振り抜きます。
『リリカ⁉︎』
驚いている間に私の繰り出した刃がシェリーに届くというところで刃が無理やりに止められ、私の腕に衝撃がはしります。
「で、これはどういうことですかね?」
魔ノ華に力を込めるのをやめることなく嘘泣きをやめ驚いたような顔をしたシェリーを睨みつけます。
魔ノ華を止めたの者、それは真新しいメイド服を着たアリエルだったからです。
少しだけ視線を外しフィー姉さんの方へ向けるとフィー姉さんの前には確かに傷だらけで血塗れのアリエルの姿が見て取れますしあちらにいるのもアリエルのようです。
『お、おんなじ顔のが二人いるよ?』
「アリエルは双子なんですか?」
双子ならば問題解決なんですが、それは違うと私の眼が教えてくれます。
たとえ双子であっても体を巡る魔力というのは全く違うものになるはずなのですが今、目の前にいるアリエルと傷だらけのアリエルとは流れている魔力が全く同じだからです。
普通ではありえませんね。
「言わないなら本気出しますよ」
魔の欠片から魔力を引き出し全身を強化、強化された力を使い魔ノ華を受け止めていたアリエルを力尽くで吹き飛ばし、さらに一歩踏み出し魔ノ華をシェリーに向かい振り下ろします。
「ふふ、無駄ですわリリカさん」
顔を上げ、すでに嘘泣きをしなくなったシェリーが私を笑いながら見てきます。そしてその顔をみた瞬間に背中に走る悪寒、危機感。その直感を信じた私はすかさず魔ノ華を振り下ろしていながらもそれをさらに力で停止。すぐに後ろへと距離をとります。
すると先ほどまで私がいた場所に次々と様々な武器が突き刺さってきました。
「ああ、意味がわからないです」
その突き刺した武器を持っている人物もまたメイド服を着たアリエルだったからです。しかも複数?
呆れながらも魔ノ華を構えますがそこで私はさらにため息をついてしまいました。
『これなに⁉︎ 凄く怖いんだけど!』
「ねぇ」
私の眼の前には大量のアリエルが武器を持ってシェリーを守るようにして立っていたんですからね。
フィー姉さんの方にもどうやら大量のアリエルが姿を現しているようですしどういうことなんでしょう?
「どうされましたか? リリカさん」
大量のアリエルに囲まれながら悠然微笑むシェリーに少しばかりイラっとしました。
聖剣でそんなことを抜かす理不尽の塊フィー姉さん。
アリエルはというと血を流しすぎたためか顔を青くしながらも上から楽しげに見下ろしてくるフィー姉さんを睨みつけています。
「……化け物め、エルフは皆化け物なんですか」
「あら? そんなことはないわよぉ? ただ少しばかり武闘派なだけよ」
『ちょっと?』
そう呟きながら私の方をくーちゃんが見てきましたが私は高速で顔を背けてやります。そしてその先でメソメソと泣いているフリをしているシェリーへと声をかけます。
「で、シェリー。あなたはどうするんです?」
「ど、どうするって、逃げるに決まってますわ!」
目尻に涙を浮かべながら言ってきますが正直な話、凄く嘘っぽいです。今の言葉にも全くと言っていいくらいに信用が置けません。
「ふぅん」
適当に返事をしながらも片手でぽちの柄を掴み、一気に引き抜きます。すぐさま体を回転さし、遠心力を得たところで魔ノ華へと変化、さらに背中の魔力の羽から魔力を放出しさらに加速。瞬きする暇すら与えずシェリーへと斬撃を繰り出します。
嘘泣きをしているシェリーにはどう見ても防げるような代物ではありません。ですが私は自分の直感を信じ全力で首を刎ねるべく振り抜きます。
『リリカ⁉︎』
驚いている間に私の繰り出した刃がシェリーに届くというところで刃が無理やりに止められ、私の腕に衝撃がはしります。
「で、これはどういうことですかね?」
魔ノ華に力を込めるのをやめることなく嘘泣きをやめ驚いたような顔をしたシェリーを睨みつけます。
魔ノ華を止めたの者、それは真新しいメイド服を着たアリエルだったからです。
少しだけ視線を外しフィー姉さんの方へ向けるとフィー姉さんの前には確かに傷だらけで血塗れのアリエルの姿が見て取れますしあちらにいるのもアリエルのようです。
『お、おんなじ顔のが二人いるよ?』
「アリエルは双子なんですか?」
双子ならば問題解決なんですが、それは違うと私の眼が教えてくれます。
たとえ双子であっても体を巡る魔力というのは全く違うものになるはずなのですが今、目の前にいるアリエルと傷だらけのアリエルとは流れている魔力が全く同じだからです。
普通ではありえませんね。
「言わないなら本気出しますよ」
魔の欠片から魔力を引き出し全身を強化、強化された力を使い魔ノ華を受け止めていたアリエルを力尽くで吹き飛ばし、さらに一歩踏み出し魔ノ華をシェリーに向かい振り下ろします。
「ふふ、無駄ですわリリカさん」
顔を上げ、すでに嘘泣きをしなくなったシェリーが私を笑いながら見てきます。そしてその顔をみた瞬間に背中に走る悪寒、危機感。その直感を信じた私はすかさず魔ノ華を振り下ろしていながらもそれをさらに力で停止。すぐに後ろへと距離をとります。
すると先ほどまで私がいた場所に次々と様々な武器が突き刺さってきました。
「ああ、意味がわからないです」
その突き刺した武器を持っている人物もまたメイド服を着たアリエルだったからです。しかも複数?
呆れながらも魔ノ華を構えますがそこで私はさらにため息をついてしまいました。
『これなに⁉︎ 凄く怖いんだけど!』
「ねぇ」
私の眼の前には大量のアリエルが武器を持ってシェリーを守るようにして立っていたんですからね。
フィー姉さんの方にもどうやら大量のアリエルが姿を現しているようですしどういうことなんでしょう?
「どうされましたか? リリカさん」
大量のアリエルに囲まれながら悠然微笑むシェリーに少しばかりイラっとしました。
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