エルフさんが通ります
とりあえずは撃ってからかんがえましょう
「いやぁ、弾けた弾けた」
月が薄い光で街を照らす中、城の一部が轟音とともに神々しく輝いていました。
そんな中、魔法道具の遠見のメガネを通して私は私が閃光に包み込まれるのを見ていました。
この遠見のメガネはレンズを変えると透視の魔法の効果もでるのでなかなかに有効です。
「しかし、自分が弾けるのを見るというのはなかなかに刺激的な光景ですね」
『また派手だねぇ』
「いや、準備したのあたしですからね? タイトルをつけるならエルフ大爆破! とつけましょう」
街のいたるところで城から響く轟音と閃光によるせいか悲鳴が満ちる中、私、ゼィハ、くーちゃんは宿屋の屋根の上でくつろぎ状態です。
私は遠見のメガネで城を見ていましたがゼィハも同様の魔法道具を使い様子を見ていたようですがお酒を飲みながらの観戦でした。
「感謝して欲しいですよ。あたしの作った魔法道具『どこでも自爆くん』はなかなかにコストがかかるものなんですから」
「どうせまともに動くかどうかわからなかったんだし丁度よかったでしょう?」
先ほど私の視界で弾けた私はゼィハの作ったオリジナルの魔法道具。ネーミングセンスは最悪ですが『どこでも自爆くん』というらしいです。
形は人型の人形なんですがそこに魔力を流し込むと魔力を流し込んだ人とそっくりの形へと変わり、さらには記憶を書き込む事ができ自動で動いてくれるというなかなかの優れものです。視界も共有できるので偵察などには非常に使えるものでした。
ですが、
「なんで自爆機能をつけたんです?」
この魔法道具かなりの高性能ですし、厄介な自爆機能さえなければ偵察や情報収集要員として重宝できるでしょうに。
「はぁ? リリカさん、あなたわかってませんね〜」
ふぅ、やれやれと言わんばかりになぜか鼻で笑い形をすくめるようにしたゼィハの姿に若干イラッとしましたし殴りたい衝動が湧き上がりますが我慢します。
「いいですかリリカさん。自爆機能とはロマンなんです!」
なぜか力説してきます。そして聞いてもいないロマンについてを説教みたいに話し始めました。以前から思ってましたが百歳を超えたエルフってやたらと説教とか説明とか好きですよね。里でもおしゃべりな人が多かったですし。
「てい」
「がぼ⁉︎」
当然くだらない理由でしたので今度は衝動を抑えずに拳で黙らせます。
ガクンと力なく倒れ屋根の上を転がるゼィハを放置し、私は腰のぽちを引き抜きます。遠見のメガネで見る限りはまだ皇帝は死んでないみたいなんですよね。
魔法のカバンからのお馴染みと言いつつ使うのを忘れそう全てを弓矢にを装着します。そして引き抜き、刀身を晒したぽちへと形態変化を命じ、刃が黒い弓へと姿を変えていきます。
『まだやるの?』
「とりあえずは受けた依頼ですし、きっちりとやっておきますよ」
魔法のカバンに手を入れ、私が取り出したのは既に残りが少なくなった魔石です。本当にどこかで調達しないとまずいですね
『こっからは届かないんじゃない?』
「そうですね。投げるとなるとやっぱり届かないでしょうね」
そう、投擲ではここから王城までは届くはずはありません。そう投擲では。ないので..
「今回は実験も兼ねてるんですよ」
『実験?』
くーちゃんが不思議そうにしている中、私は手に付けた全てを弓矢にを軽く撫でます。
全てを弓矢にで掴んだ物は生き物以外は全て矢に変えることができる。つまりは
「魔石も矢に変えれるってことだよね」
魔石は生き物ではないのでおそらくは変えれるはずなんですよね。今までは武器や防具しか変えたことがありませんでしたから確証はありませんがね。
手にしていた複数の魔石を全てを弓矢にを付けた手でいつも矢に変えているようにイメージしていきます。
ぱちりと僅かな抵抗のようなものを感じましたが魔石は光を放ちながら銀色の矢へと姿を変えました。
「思ったより簡単でしたね」
手に収まった銀矢を見ながら私は呟きます。普通の銀矢に見えますがこの矢は幾つもの魔石を複合さしたものですから私の眼、特にエルフの力を使わずとも矢から立ち上る魔力が見えるほどでした。 
『これ、やばくない?』
くーちゃんが冷や汗のようなものを流しながら恐る恐るといったように言ってきます。
「…… あんまり手元に残しときたくはないですね」
矢へと変えた後も魔力を放ち続ける矢を私は冷や汗をかきながらぽちへと番えます。
「とりあえずは撃ってからかんがえましょう。くーちゃん」
『はいさ』
魔力を帯びた銀矢にさらにくーちゃんによる風の魔法、そして私自体の魔力を込めます。
「暴風矢!」
『おおお!』
以前に放った時よりもはるかに強い威力で放たれた暴風矢はくーちゃんの歓声を浴びながら夜の空気を抉り取りながら進みます。
「おぉぉぉぉ⁉︎」
自分の放った暴風矢の思いの外大きな余波を受け、私は後方に吹き飛ばされ、空中でくるくると回りながら城に暴風矢が直撃しているのを確認しながら空を舞うのでした。
月が薄い光で街を照らす中、城の一部が轟音とともに神々しく輝いていました。
そんな中、魔法道具の遠見のメガネを通して私は私が閃光に包み込まれるのを見ていました。
この遠見のメガネはレンズを変えると透視の魔法の効果もでるのでなかなかに有効です。
「しかし、自分が弾けるのを見るというのはなかなかに刺激的な光景ですね」
『また派手だねぇ』
「いや、準備したのあたしですからね? タイトルをつけるならエルフ大爆破! とつけましょう」
街のいたるところで城から響く轟音と閃光によるせいか悲鳴が満ちる中、私、ゼィハ、くーちゃんは宿屋の屋根の上でくつろぎ状態です。
私は遠見のメガネで城を見ていましたがゼィハも同様の魔法道具を使い様子を見ていたようですがお酒を飲みながらの観戦でした。
「感謝して欲しいですよ。あたしの作った魔法道具『どこでも自爆くん』はなかなかにコストがかかるものなんですから」
「どうせまともに動くかどうかわからなかったんだし丁度よかったでしょう?」
先ほど私の視界で弾けた私はゼィハの作ったオリジナルの魔法道具。ネーミングセンスは最悪ですが『どこでも自爆くん』というらしいです。
形は人型の人形なんですがそこに魔力を流し込むと魔力を流し込んだ人とそっくりの形へと変わり、さらには記憶を書き込む事ができ自動で動いてくれるというなかなかの優れものです。視界も共有できるので偵察などには非常に使えるものでした。
ですが、
「なんで自爆機能をつけたんです?」
この魔法道具かなりの高性能ですし、厄介な自爆機能さえなければ偵察や情報収集要員として重宝できるでしょうに。
「はぁ? リリカさん、あなたわかってませんね〜」
ふぅ、やれやれと言わんばかりになぜか鼻で笑い形をすくめるようにしたゼィハの姿に若干イラッとしましたし殴りたい衝動が湧き上がりますが我慢します。
「いいですかリリカさん。自爆機能とはロマンなんです!」
なぜか力説してきます。そして聞いてもいないロマンについてを説教みたいに話し始めました。以前から思ってましたが百歳を超えたエルフってやたらと説教とか説明とか好きですよね。里でもおしゃべりな人が多かったですし。
「てい」
「がぼ⁉︎」
当然くだらない理由でしたので今度は衝動を抑えずに拳で黙らせます。
ガクンと力なく倒れ屋根の上を転がるゼィハを放置し、私は腰のぽちを引き抜きます。遠見のメガネで見る限りはまだ皇帝は死んでないみたいなんですよね。
魔法のカバンからのお馴染みと言いつつ使うのを忘れそう全てを弓矢にを装着します。そして引き抜き、刀身を晒したぽちへと形態変化を命じ、刃が黒い弓へと姿を変えていきます。
『まだやるの?』
「とりあえずは受けた依頼ですし、きっちりとやっておきますよ」
魔法のカバンに手を入れ、私が取り出したのは既に残りが少なくなった魔石です。本当にどこかで調達しないとまずいですね
『こっからは届かないんじゃない?』
「そうですね。投げるとなるとやっぱり届かないでしょうね」
そう、投擲ではここから王城までは届くはずはありません。そう投擲では。ないので..
「今回は実験も兼ねてるんですよ」
『実験?』
くーちゃんが不思議そうにしている中、私は手に付けた全てを弓矢にを軽く撫でます。
全てを弓矢にで掴んだ物は生き物以外は全て矢に変えることができる。つまりは
「魔石も矢に変えれるってことだよね」
魔石は生き物ではないのでおそらくは変えれるはずなんですよね。今までは武器や防具しか変えたことがありませんでしたから確証はありませんがね。
手にしていた複数の魔石を全てを弓矢にを付けた手でいつも矢に変えているようにイメージしていきます。
ぱちりと僅かな抵抗のようなものを感じましたが魔石は光を放ちながら銀色の矢へと姿を変えました。
「思ったより簡単でしたね」
手に収まった銀矢を見ながら私は呟きます。普通の銀矢に見えますがこの矢は幾つもの魔石を複合さしたものですから私の眼、特にエルフの力を使わずとも矢から立ち上る魔力が見えるほどでした。 
『これ、やばくない?』
くーちゃんが冷や汗のようなものを流しながら恐る恐るといったように言ってきます。
「…… あんまり手元に残しときたくはないですね」
矢へと変えた後も魔力を放ち続ける矢を私は冷や汗をかきながらぽちへと番えます。
「とりあえずは撃ってからかんがえましょう。くーちゃん」
『はいさ』
魔力を帯びた銀矢にさらにくーちゃんによる風の魔法、そして私自体の魔力を込めます。
「暴風矢!」
『おおお!』
以前に放った時よりもはるかに強い威力で放たれた暴風矢はくーちゃんの歓声を浴びながら夜の空気を抉り取りながら進みます。
「おぉぉぉぉ⁉︎」
自分の放った暴風矢の思いの外大きな余波を受け、私は後方に吹き飛ばされ、空中でくるくると回りながら城に暴風矢が直撃しているのを確認しながら空を舞うのでした。
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