エルフさんが通ります
女の子なんですから品のある悲鳴を出してくださいよ
「死ねぇぇぇ!」
「理不尽です!」
振り下ろされる剣を魔ノ華を横にして受け止めます。あ、やっぱり予想通りバカみたいに力が強いですね。
僅かに角度をつけ魔ノ華の刀身の上を剣が滑るように動きそのまま地面へと落ちます。
「私の最愛の人をとったくせに!」
「全く身に覚えがあるありませんよ⁉︎ あと一人称がよくわからないんですが!」
やたらと殺意が込められた瞳を私に向けてきますね。おっかないおっかない。
さっきから『私』になったり『我々』になったりと安定してませんね。
「ちゃぁぁぁぁぁぁ!」
奇声と共に背後から放たれた鋭い槍の突きを躱し、次は槍使いのエルフと対峙します。殺気まみれなのでくる方向がわかるのはいいんですが殺気が漏れていなかったらなかなかに危ない一撃でしたね。
「ちなみにその最愛の人とやらの名前は?」
「記憶にすらならないと⁉︎」
感心しながらも槍をいなしながら尋ねますが返ってきたのはさらに鋭くなった突きでした。聞いただけなんですが。
「いや、思い出そうにも名前がわからないと思い出せないんですが……」
「この!」
槍の鋭さがさらに増し防戦一方になっていると槍を持つエルフの背後から巨大な斧を持ったエルフが跳躍。私めがけて巨大な斧を振り下ろしてきます。この状況で受けるとまずそうですね。一瞬で判断するとすぐさま放たれ続ける槍を無理やり振り払い後退、一呼吸つかないとやってられません。
「はぁぁ!」
気合の入った声と共に私が先ほどいた場所に大斧が直撃。続いて地面を叩き割り砕いた地面が弓矢のごとく私へと迫ります。まさかの二段構えの攻撃。視界一杯に広がる岩の塊を全て躱すのは至難。魔ノ華を振るい瞬時に魔力消費。眼前に巨大な魔力の壁を作り上げこちらに向かい放たれた石弾をやり過ごします。
「今度はこっちの番です」
石弾が当たりやたらと音を響かしている作り上げた壁へと向かい軽く跳躍。体を回転さし回し蹴りを魔力の壁へと突き刺します。衝撃を受けた魔力の壁はゆっくりと二人のエルフのいる方向へと倒れていきます。
意外とこの手は有効ですね。防御後には倒して攻撃にもつかえますからね。
やがて大きな音を鳴らしながら倒れた壁は土煙を巻き上げ崩壊。目を凝らして見ますが二人とも壁からは逃げたようですね。
「しっ!」
短い声と共に銀閃が閃きます。視界に僅かに光が見えたため首を逸らすと僅かに光が私の首を掠め、続き少量の出血を強いてきます。
当然銀閃の放たれた方へと魔ノ華を無造作に振り払うと当たる手応えはありますが砕ける、もしくは切り裂いたような感触は感じませんでした。
『リリカ!』
「ああ、大丈夫ですよ。首を軽く切られただけですから」
薄く斬られ血が滲む首筋を軽く押さえながらくーちゃんへひらひらと手を振ります。
しかし、エルフの服で守られていない場所を狙ってくるあたりよく考えられていますね。
襲撃者三人組へと視線を向けると特に目立った外傷は見られずやる気満々です。
「シェリー」
「な、なんですの?」
戦闘中に話しかけられたのに驚いたのかアリエルの背後に隠れたシェリーがおどおどしながら答えてきます。
「エルフとドラクマがどちらが優勢かわかりますか?」
「少しお待ちを」
彼女は軽く目を閉じるとなにやら唱え始めています。聞いたことがない言語のようでしたがよく聞き取れません。
私が呑気に話していることに苛立ったのか三人組が再び攻勢に出てきます。
「同じ手はくいません、くーちゃん」
『はいはーい』
くーちゃんの魔法で身体強化。さらに自身の魔力で身体強化。二重の強化を受けた私に向け槍が突き出されます。目を狙ってきた攻撃に対し槍の穂先に向け全力で横薙ぎの斬撃を放ちます。金属がぶつかり合うような音が響きますが槍は壊れることなく健在。ですが持ち手が耐えれなかったのか腕があらぬ方向へと曲がっています。
「くぁっ」
「まずは一人」
痛みのせいで手から槍を零したエルフの顔面に向け拳を容赦なく放ちます。拳越しになにかがつぶれるような感触を感じながらも次には魔ノ華を意識を失い倒れこんだエルフの背後へと振るいます。倒れたエルフの背後には剣を構えたエルフと大斧を構えたエルフが好都合にも一直線になるようになっていました。私は魔ノ華の切っ先を剣のエルフに合わせるようにすると、
「伸びろ、魔ノ華!」
声と共に魔力を魔ノ華へと注ぎ込みます。魔力を注ぎ込まれあ魔ノ華は一瞬にして刀身を伸ばしていきます。
あわよくば串刺しになればよかったのですが迫った刃を剣のエルフが持っていた剣の腹で受け止めやがりました。
が、魔ノ華の伸びる勢いは衰えずそのまま伸び続けます。
剣のエルフを防御した剣ごと吹き飛ばし、背後にいた大斧のエルフも巻き込み吹き飛ばしていきます。
「変われ、魔ノ華」
再び魔ノ華に命じ今度は形状を弓へと変えます。次に意識を失った槍使いから槍を取り上げ、全てを弓矢にで即座に銀矢へと変換します。
「くっ!」
「まだまだ!」
「終わりですね」
弾き飛ばされた二人が起き上がり武器を構えた時にはすでに私の手には銀矢が番えられた魔ノ華があり、あとは矢尻を離し放つだけとなっています。
「じゃ、さよなら」
「やられるかぁ!」
私が矢を放つと同時に剣のエルフが刃を振り上げます。それはおそらくはとっさの行動だったのでしょうが振り上げた刃は偶然にも銀矢をかすめると僅かに軌道を逸らしてきました。しかし、それでも僅かであり銀矢はエルフ二人組の足元へと突き刺さり地面を砕き瓦礫を量産してきます。
「「ギャァァァァァァァァァァォァァ」」
「ちょっと女の子なんだからもう少し品のある悲鳴を出してくださいよ」
『……少なくとも加害者が言うセリフじゃないよ?』
瓦礫と共に吹き飛ばされたエルフ二人組を見ながら駄目出しをするとそんな私を見てくーちゃんが口に出し、他の三人は言葉を口にせずウンウンと頷けのでした。
「理不尽です!」
振り下ろされる剣を魔ノ華を横にして受け止めます。あ、やっぱり予想通りバカみたいに力が強いですね。
僅かに角度をつけ魔ノ華の刀身の上を剣が滑るように動きそのまま地面へと落ちます。
「私の最愛の人をとったくせに!」
「全く身に覚えがあるありませんよ⁉︎ あと一人称がよくわからないんですが!」
やたらと殺意が込められた瞳を私に向けてきますね。おっかないおっかない。
さっきから『私』になったり『我々』になったりと安定してませんね。
「ちゃぁぁぁぁぁぁ!」
奇声と共に背後から放たれた鋭い槍の突きを躱し、次は槍使いのエルフと対峙します。殺気まみれなのでくる方向がわかるのはいいんですが殺気が漏れていなかったらなかなかに危ない一撃でしたね。
「ちなみにその最愛の人とやらの名前は?」
「記憶にすらならないと⁉︎」
感心しながらも槍をいなしながら尋ねますが返ってきたのはさらに鋭くなった突きでした。聞いただけなんですが。
「いや、思い出そうにも名前がわからないと思い出せないんですが……」
「この!」
槍の鋭さがさらに増し防戦一方になっていると槍を持つエルフの背後から巨大な斧を持ったエルフが跳躍。私めがけて巨大な斧を振り下ろしてきます。この状況で受けるとまずそうですね。一瞬で判断するとすぐさま放たれ続ける槍を無理やり振り払い後退、一呼吸つかないとやってられません。
「はぁぁ!」
気合の入った声と共に私が先ほどいた場所に大斧が直撃。続いて地面を叩き割り砕いた地面が弓矢のごとく私へと迫ります。まさかの二段構えの攻撃。視界一杯に広がる岩の塊を全て躱すのは至難。魔ノ華を振るい瞬時に魔力消費。眼前に巨大な魔力の壁を作り上げこちらに向かい放たれた石弾をやり過ごします。
「今度はこっちの番です」
石弾が当たりやたらと音を響かしている作り上げた壁へと向かい軽く跳躍。体を回転さし回し蹴りを魔力の壁へと突き刺します。衝撃を受けた魔力の壁はゆっくりと二人のエルフのいる方向へと倒れていきます。
意外とこの手は有効ですね。防御後には倒して攻撃にもつかえますからね。
やがて大きな音を鳴らしながら倒れた壁は土煙を巻き上げ崩壊。目を凝らして見ますが二人とも壁からは逃げたようですね。
「しっ!」
短い声と共に銀閃が閃きます。視界に僅かに光が見えたため首を逸らすと僅かに光が私の首を掠め、続き少量の出血を強いてきます。
当然銀閃の放たれた方へと魔ノ華を無造作に振り払うと当たる手応えはありますが砕ける、もしくは切り裂いたような感触は感じませんでした。
『リリカ!』
「ああ、大丈夫ですよ。首を軽く切られただけですから」
薄く斬られ血が滲む首筋を軽く押さえながらくーちゃんへひらひらと手を振ります。
しかし、エルフの服で守られていない場所を狙ってくるあたりよく考えられていますね。
襲撃者三人組へと視線を向けると特に目立った外傷は見られずやる気満々です。
「シェリー」
「な、なんですの?」
戦闘中に話しかけられたのに驚いたのかアリエルの背後に隠れたシェリーがおどおどしながら答えてきます。
「エルフとドラクマがどちらが優勢かわかりますか?」
「少しお待ちを」
彼女は軽く目を閉じるとなにやら唱え始めています。聞いたことがない言語のようでしたがよく聞き取れません。
私が呑気に話していることに苛立ったのか三人組が再び攻勢に出てきます。
「同じ手はくいません、くーちゃん」
『はいはーい』
くーちゃんの魔法で身体強化。さらに自身の魔力で身体強化。二重の強化を受けた私に向け槍が突き出されます。目を狙ってきた攻撃に対し槍の穂先に向け全力で横薙ぎの斬撃を放ちます。金属がぶつかり合うような音が響きますが槍は壊れることなく健在。ですが持ち手が耐えれなかったのか腕があらぬ方向へと曲がっています。
「くぁっ」
「まずは一人」
痛みのせいで手から槍を零したエルフの顔面に向け拳を容赦なく放ちます。拳越しになにかがつぶれるような感触を感じながらも次には魔ノ華を意識を失い倒れこんだエルフの背後へと振るいます。倒れたエルフの背後には剣を構えたエルフと大斧を構えたエルフが好都合にも一直線になるようになっていました。私は魔ノ華の切っ先を剣のエルフに合わせるようにすると、
「伸びろ、魔ノ華!」
声と共に魔力を魔ノ華へと注ぎ込みます。魔力を注ぎ込まれあ魔ノ華は一瞬にして刀身を伸ばしていきます。
あわよくば串刺しになればよかったのですが迫った刃を剣のエルフが持っていた剣の腹で受け止めやがりました。
が、魔ノ華の伸びる勢いは衰えずそのまま伸び続けます。
剣のエルフを防御した剣ごと吹き飛ばし、背後にいた大斧のエルフも巻き込み吹き飛ばしていきます。
「変われ、魔ノ華」
再び魔ノ華に命じ今度は形状を弓へと変えます。次に意識を失った槍使いから槍を取り上げ、全てを弓矢にで即座に銀矢へと変換します。
「くっ!」
「まだまだ!」
「終わりですね」
弾き飛ばされた二人が起き上がり武器を構えた時にはすでに私の手には銀矢が番えられた魔ノ華があり、あとは矢尻を離し放つだけとなっています。
「じゃ、さよなら」
「やられるかぁ!」
私が矢を放つと同時に剣のエルフが刃を振り上げます。それはおそらくはとっさの行動だったのでしょうが振り上げた刃は偶然にも銀矢をかすめると僅かに軌道を逸らしてきました。しかし、それでも僅かであり銀矢はエルフ二人組の足元へと突き刺さり地面を砕き瓦礫を量産してきます。
「「ギャァァァァァァァァァァォァァ」」
「ちょっと女の子なんだからもう少し品のある悲鳴を出してくださいよ」
『……少なくとも加害者が言うセリフじゃないよ?』
瓦礫と共に吹き飛ばされたエルフ二人組を見ながら駄目出しをするとそんな私を見てくーちゃんが口に出し、他の三人は言葉を口にせずウンウンと頷けのでした。
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