エルフさんが通ります
なんなんですかその国。メイスの狂信国ですか?
「大量です」
『いや、いかにも捕まえましたみたいな言い方してるけど全然違うからね? やってるのはただの強奪だからね?』
ゼィハが未だに行っている魔法でかね破壊音を聞きながら私は武器屋の武器、防具を次々に魔法のカバン放りこんでいきます。
くーちゃんはこれを強奪と言いますが違います。
「くーちゃん、強奪とは嫌がる人から無理やり奪う行為ですよ。ここには盗られて嫌がる人はいません」
『リリカ、屁理屈って知ってる?』
もちろん知ってます。理屈とお友達です。
「ん、破壊音が止まりましたね」
先ほどまで響いていた音が止み、断続的に続いていた振動もしなくなっています。
あらかたの武具を魔法のカバンに放りこみ終わり私が武器屋の外へと出ると景色が一変していました。
「あー……」
まず武器屋の横にあった建物。それがすでに消えています。瓦礫の山だけはあるのですがすでに原型が存在しません。その隣も、その隣も見えるのは瓦礫の山だけで建物が一つも見当たらなくなっていました。
そんな瓦礫の山の一つにやたらと満足そうにしたゼィハの姿がありました。
「あ、リリカさん。お目当のものありましたか?」
笑みです。それはもう満面の笑みですよ。そんなに壊すのが好きですかこの子は……
「ええ、目ぼしい物は手に入れました。魔法の触媒に使えそうな物はありませんでしたが」
あの店に置いてあったのは騎士が使うような武具ばかり、剣や槍ばかりでしたからね。ま、弓矢もありましたしこちらとしては助かったんですが。
「そうですか、残念です」
言葉とは裏腹にさして残念そうな表情を浮かべずにゼィハは答えます。この子にしたら暴れれる機会があればよかったんでしょうしね。
「それで次はどうするんですか?」
瓦礫の山から降りてきながらゼィハが訪ねてきます。
武器は手に入ったわけですし。
「そういえば戦争って冒険者は戦わないんですか?」
戦争で戦うのならば国の守りである騎士は戦うでしょうが冒険者がどう動くかまでは知りませんしね。
「あたしの知る限りでは冒険者次第ですかね? 一応国からは報償がでると聞いたことがあります」
「報償しだいでどちらかの国につく可能性はあるわけですか」
しかし、観戦だけでは私にはお金が入ってこないわけですよね?
つまりある程度は戦果を上げないといけないわけですね。
「ちにみにですが、ゼィハはドラクマと戦争する国のことを知ってますか?」
何分情報が少なすぎます。どうせつくなら勝つ方につきたいものです。
「ピリァメイスですか? そうですね。あそこの国はメイス至上主義の国ですね」
メイス至上主義?
なんですかそれ。
「あそこの国は武器にメイス以外を使うと非国民扱いされるようなキチガイの集まりですらね。ベッドにすらメイスを持ち込むような国ですよ」
え、超怖いんですけど。
なんなんですかその国。メイスの狂信国ですか?
「国民は生まれた時からメイスをかい与えられて成人するときにはありえないくらいのメイス捌きを見せると聞きます。その力は並みの国の軍にも匹敵するそうです。」
「荒んでるなぁ」
『そんな国やだなぁ』
くーちゃんが私の心を代弁します。確かにそんな国に加勢するのは嫌ですね。
「ただ無駄に戦闘なれしてるのでやたらと強いですよ?」
「それでもメイス以外の武器を使うと異教徒扱いされるわけでしょ?」
それで殺られて屍をさらされるのはごめんですよ。
「やっぱり付くならドラクマですね」
ピリァメイスに付くとぽちを使えないですし、ゼィハも杖が使えなくなりますからね。
「だったらこの街の冒険者ギルドに申請しに行きましょう」
「そうですね」
報償も貰えるのであれば貰っておきましょう。
「大量の軍ならあたしの人口魔導具の実験に付き合っていただきましょう」
「物騒ですねぇ、でも退屈よりいいですかね」
『その思想も物騒ということに気付いて……』
くーちゃんの言葉は聞こえてはいますが、残念ですが私は自分がたのしければいいのです!
私とゼィハはなぜかウキウキとしながら武器屋の前を後にします。
後には破壊され尽くし、瓦礫の山と化した元建物だけが残っていました。
『いや、いかにも捕まえましたみたいな言い方してるけど全然違うからね? やってるのはただの強奪だからね?』
ゼィハが未だに行っている魔法でかね破壊音を聞きながら私は武器屋の武器、防具を次々に魔法のカバン放りこんでいきます。
くーちゃんはこれを強奪と言いますが違います。
「くーちゃん、強奪とは嫌がる人から無理やり奪う行為ですよ。ここには盗られて嫌がる人はいません」
『リリカ、屁理屈って知ってる?』
もちろん知ってます。理屈とお友達です。
「ん、破壊音が止まりましたね」
先ほどまで響いていた音が止み、断続的に続いていた振動もしなくなっています。
あらかたの武具を魔法のカバンに放りこみ終わり私が武器屋の外へと出ると景色が一変していました。
「あー……」
まず武器屋の横にあった建物。それがすでに消えています。瓦礫の山だけはあるのですがすでに原型が存在しません。その隣も、その隣も見えるのは瓦礫の山だけで建物が一つも見当たらなくなっていました。
そんな瓦礫の山の一つにやたらと満足そうにしたゼィハの姿がありました。
「あ、リリカさん。お目当のものありましたか?」
笑みです。それはもう満面の笑みですよ。そんなに壊すのが好きですかこの子は……
「ええ、目ぼしい物は手に入れました。魔法の触媒に使えそうな物はありませんでしたが」
あの店に置いてあったのは騎士が使うような武具ばかり、剣や槍ばかりでしたからね。ま、弓矢もありましたしこちらとしては助かったんですが。
「そうですか、残念です」
言葉とは裏腹にさして残念そうな表情を浮かべずにゼィハは答えます。この子にしたら暴れれる機会があればよかったんでしょうしね。
「それで次はどうするんですか?」
瓦礫の山から降りてきながらゼィハが訪ねてきます。
武器は手に入ったわけですし。
「そういえば戦争って冒険者は戦わないんですか?」
戦争で戦うのならば国の守りである騎士は戦うでしょうが冒険者がどう動くかまでは知りませんしね。
「あたしの知る限りでは冒険者次第ですかね? 一応国からは報償がでると聞いたことがあります」
「報償しだいでどちらかの国につく可能性はあるわけですか」
しかし、観戦だけでは私にはお金が入ってこないわけですよね?
つまりある程度は戦果を上げないといけないわけですね。
「ちにみにですが、ゼィハはドラクマと戦争する国のことを知ってますか?」
何分情報が少なすぎます。どうせつくなら勝つ方につきたいものです。
「ピリァメイスですか? そうですね。あそこの国はメイス至上主義の国ですね」
メイス至上主義?
なんですかそれ。
「あそこの国は武器にメイス以外を使うと非国民扱いされるようなキチガイの集まりですらね。ベッドにすらメイスを持ち込むような国ですよ」
え、超怖いんですけど。
なんなんですかその国。メイスの狂信国ですか?
「国民は生まれた時からメイスをかい与えられて成人するときにはありえないくらいのメイス捌きを見せると聞きます。その力は並みの国の軍にも匹敵するそうです。」
「荒んでるなぁ」
『そんな国やだなぁ』
くーちゃんが私の心を代弁します。確かにそんな国に加勢するのは嫌ですね。
「ただ無駄に戦闘なれしてるのでやたらと強いですよ?」
「それでもメイス以外の武器を使うと異教徒扱いされるわけでしょ?」
それで殺られて屍をさらされるのはごめんですよ。
「やっぱり付くならドラクマですね」
ピリァメイスに付くとぽちを使えないですし、ゼィハも杖が使えなくなりますからね。
「だったらこの街の冒険者ギルドに申請しに行きましょう」
「そうですね」
報償も貰えるのであれば貰っておきましょう。
「大量の軍ならあたしの人口魔導具の実験に付き合っていただきましょう」
「物騒ですねぇ、でも退屈よりいいですかね」
『その思想も物騒ということに気付いて……』
くーちゃんの言葉は聞こえてはいますが、残念ですが私は自分がたのしければいいのです!
私とゼィハはなぜかウキウキとしながら武器屋の前を後にします。
後には破壊され尽くし、瓦礫の山と化した元建物だけが残っていました。
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