エルフさんが通ります
首が三つ? レアですね!
場所は変わらずパーティが行われていた場所の真ん中のテーブルが退けられさらにはそこに魔法で結界を張るという力技で作られた決闘場で私は腕を組み待機しています。
本音を言うと弓で射殺すのが一番楽なんですが弓壊されましたし、予備もありませんので妖刀で戦う他ないわけですよね。
「さっさと終わらしてねたいですね」
なんだかんだで眠さが来てますからね。だって今日、決闘二回目ですし!
速攻で片付ける気満々ですので、さっきの道化師にはハムになっていただきますよ。食べてもまずそうですけど。
『物騒だなぁ』
私の頭の上でくつろぐくーちゃんがため息混じりに言ってきます。
私は売られた喧嘩は気分が乗ればいくらでも買ってあげる達なんですよ。
「やっちゃっていいんでしょ?」
妖刀に手を掛けながら、私は振り返ります。
後ろにはアリエルにお茶を注がし、優雅なティータイム中のシェリーの姿がありました。
「ええ、構いませんわ。最近目障りでしたしここらで退場していただこうかと思っていましたから」
ニッコリと音がなりそうな笑みを浮かべながらえげつないことを簡単に言うシェリーに私は笑いかけます。
この悪党め
「道化師様は魔物を飼っていらっしゃいますからおそらくは魔物を出してくると思いますが……」
大丈夫ですか? と言わんばかりの色を浮かべた瞳をアリエルが私に向けてきます。
私はそれに小さく肩をすくめます。
「あくまで刀を使うのは遊びのレベルなんですけどね」
主要武器は弓ですけどね。まぁ、刀でも妖刀なんで多少無茶をしても壊れないからなんとかなってはいますけど。
いざとなれば使えばいいだけです。
「またせたな」
私たちを囲む人の輪から話題の人である道化師が姿を見せます。
武器はなにも手にしておらず一匹の犬を連れてきていますね。
「武器はいらないのですか?」
「ふん、僕は調教師だ。僕が戦うじゃない、戦うのはこいつだ」
連れていた犬が道化師の横から前に出る。
黒い犬の瞳に魔物特有の獲物を狙う光が宿っていることに私は気付きます。
「やれ! あいつを食い殺せ」
道化師が私を指差し大きな声で喚きます。
すると前にでていた黒い犬がビキビキと音を立てながら膨張して行きます。
四肢は丸太のように太くなり、一つしかなかった顔が分裂し、三つの顔になります。
「ぼくが保有する最強の魔物、ケルベロスだ!」
獰猛な唸り声を上げながら既に私を見下ろすほどの大きさになったケルベロスは口元から小さく火を吐いていました。
「ほう、あれがケルベロス」
「なかなかレアな魔物ですなぁ」
周囲の観客は驚いてはいるものの動揺している様子は見られませんしこれくらいは日常茶飯事なのかもしれませんね。
「今なら土下座をすれば許してやるぞ? だが奴隷にはするけどなぁ」
下品な笑みを浮かべながら行ってくる道化師にため息を尽きながら私は鞘に収まる妖刀をゆっくりと抜くと切っ先をデブに突きつけます。
その剣先を見つめながらデブは怪訝な表情を浮かべています。
「ケルベロス? と一緒に死んでも文句言わないでくださいね?」
私の挑発を受けて一瞬にしてデブは余裕の笑みを消し、顔を真っ赤にさせてきます。
「殺せ! ケルベロス! あいつを食い殺せ!」
堪え性のない主人の命令に大きく雄叫びを上げたケルベロスが床を踏み砕きながら私に向かい突進してくるのでした。
バカな主人に使えると大変ですねぇ。
そんな無責任なことを考えながら私は妖刀を構え、ケルベロスを迎え撃つのでした。
本音を言うと弓で射殺すのが一番楽なんですが弓壊されましたし、予備もありませんので妖刀で戦う他ないわけですよね。
「さっさと終わらしてねたいですね」
なんだかんだで眠さが来てますからね。だって今日、決闘二回目ですし!
速攻で片付ける気満々ですので、さっきの道化師にはハムになっていただきますよ。食べてもまずそうですけど。
『物騒だなぁ』
私の頭の上でくつろぐくーちゃんがため息混じりに言ってきます。
私は売られた喧嘩は気分が乗ればいくらでも買ってあげる達なんですよ。
「やっちゃっていいんでしょ?」
妖刀に手を掛けながら、私は振り返ります。
後ろにはアリエルにお茶を注がし、優雅なティータイム中のシェリーの姿がありました。
「ええ、構いませんわ。最近目障りでしたしここらで退場していただこうかと思っていましたから」
ニッコリと音がなりそうな笑みを浮かべながらえげつないことを簡単に言うシェリーに私は笑いかけます。
この悪党め
「道化師様は魔物を飼っていらっしゃいますからおそらくは魔物を出してくると思いますが……」
大丈夫ですか? と言わんばかりの色を浮かべた瞳をアリエルが私に向けてきます。
私はそれに小さく肩をすくめます。
「あくまで刀を使うのは遊びのレベルなんですけどね」
主要武器は弓ですけどね。まぁ、刀でも妖刀なんで多少無茶をしても壊れないからなんとかなってはいますけど。
いざとなれば使えばいいだけです。
「またせたな」
私たちを囲む人の輪から話題の人である道化師が姿を見せます。
武器はなにも手にしておらず一匹の犬を連れてきていますね。
「武器はいらないのですか?」
「ふん、僕は調教師だ。僕が戦うじゃない、戦うのはこいつだ」
連れていた犬が道化師の横から前に出る。
黒い犬の瞳に魔物特有の獲物を狙う光が宿っていることに私は気付きます。
「やれ! あいつを食い殺せ」
道化師が私を指差し大きな声で喚きます。
すると前にでていた黒い犬がビキビキと音を立てながら膨張して行きます。
四肢は丸太のように太くなり、一つしかなかった顔が分裂し、三つの顔になります。
「ぼくが保有する最強の魔物、ケルベロスだ!」
獰猛な唸り声を上げながら既に私を見下ろすほどの大きさになったケルベロスは口元から小さく火を吐いていました。
「ほう、あれがケルベロス」
「なかなかレアな魔物ですなぁ」
周囲の観客は驚いてはいるものの動揺している様子は見られませんしこれくらいは日常茶飯事なのかもしれませんね。
「今なら土下座をすれば許してやるぞ? だが奴隷にはするけどなぁ」
下品な笑みを浮かべながら行ってくる道化師にため息を尽きながら私は鞘に収まる妖刀をゆっくりと抜くと切っ先をデブに突きつけます。
その剣先を見つめながらデブは怪訝な表情を浮かべています。
「ケルベロス? と一緒に死んでも文句言わないでくださいね?」
私の挑発を受けて一瞬にしてデブは余裕の笑みを消し、顔を真っ赤にさせてきます。
「殺せ! ケルベロス! あいつを食い殺せ!」
堪え性のない主人の命令に大きく雄叫びを上げたケルベロスが床を踏み砕きながら私に向かい突進してくるのでした。
バカな主人に使えると大変ですねぇ。
そんな無責任なことを考えながら私は妖刀を構え、ケルベロスを迎え撃つのでした。
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