雑食無双ヨルムン
ヨルムン、晩御飯を手に入れる
「おー、絶景じゃな」
徐々にに小さくなっていく街をレイアにぶら下がるような形で見ていた我は呟いた。
ヨルムンテイルは完全にレイアの翼を貫通しておる。じゃが引き抜いたり切り裂いたりする前にレイアの翼が自己修復するのが速かったようで引っ張っても全く抜ける気配がない。
おかげで宙ぶらりんの状態じゃ。
「というかこのスキルは解けんのか?」
ヨルムンテイルは形態変化のスキルで作り上げた物のはずなんじゃが消えろと念じても消える様子は全く見られん。
一度作ったら消せん類の物なんじゃろうか? まぁ、便利だから構わんのじゃがな。
「それにしてもこのまま移動をされ続けても困るのう」
すでに街が点にしか見えないほどの高さへと連れ出されとるわけじゃし、このまま移動を開始されてしまうと帰る場所がわからんようになるしのう。
「よし、縮むのじゃ!」
今まで引っ張っても全く抜けなかなったのじゃから今度は短くしてみようという試みじゃ。
すると予想外にも物凄い速度でヨルムンテイルは縮小を開始。凄まじい速度で我の体は揺られるようにしてレイアの翼に向けて上昇を開始する。
「わわわわわ⁉︎」
いきなり加速したものじゃから声を上げてしまったわ。じゃが縮んでいる間に拳を作るとレイアの翼に激突する瞬間に拳を放つ。
翼に拳が突き刺さった瞬間になんとも言えん不快な感触を感じたがそのまま振り抜くと我の視界を真っ赤な液体が奪い、次いで生臭い匂いが立ち込める。
『いだぁぁぁぁぁい⁉︎』
どうやヨルムンテイルが突き刺さっていた部分を拳で吹き飛ばしてしまったみたいだのう。そのため翼にそれなりの大きさの穴が空いたレイアが咆哮に近い悲鳴をあげよる。
そして何が起こったのかを確認しようとしたのであろう翼の方へと顔を向けたレイアとヨルムンテイルで再び翼を貫通さし、翼の上に立てるように固定した我との視線がマッチングする。
『な⁉︎ gadtjhdtgam⁉︎ なんであんたがここにいるのよ⁉︎』
「たわけ、貴様が我ごと空へと跳んだんじゃろうが」
『まさか私の翼に穴を開けたのも⁉︎』
「我じゃな」
『燃えろ!』
大きく口を開くとそこから轟! という音を響かせながらレイアの奴は自分の翼を巻き込むことなど考えていないのか我へとブレスを吐き出してきよった。
避ける手段がない我はもろにその焔の本流に飲み込まれたわけなんじゃが、すでに衣服など一枚残らず燃やされとるわけじゃからな。多少熱さを感じる程度のブレスなどただの目くらましにすぎん。
よく見るとレイアの翼も焔を弾いておるようじゃし耐性でもあるんじゃろうか?
考えている間にもレイアの奴は炎を吐き続け我の体を炙っておるわけなんじゃが…… いかにダメージはないとはいえひたすらに耳に轟々と音が鳴り響くのは多少はカンに触るもんじゃ。
「やめんか」
とりあえずその場にしゃがみこみ、レイアの翼に向かいまた拳を振り下ろす。
振り下ろされた我の拳は再びレイアの翼へ打ち付けられ、また爆裂音が響き、レイアの翼に二つ目の大きな穴があく。
『ひぃぃぃぃぃ⁉︎ なんであんたブレスが効かなうのヨォォォォ⁉︎』
「そんなこと言われてものう」
効かんもんは効かんわけじゃし。強いて言うなら服には大ダメージじゃったがのう。
悲鳴をあげるレイアの体が揺れる揺れる。
どうやらなかなかに大きな穴が二つ空いたので空を飛ぶのに支障がではじめたようじゃのう。
「おい、落ちそうじゃぞ?」
『あんたが私の翼に穴開けたからでしょうが!』
わざわざ忠告をしてやったというのに怒鳴るとは心が狭い奴じゃのう。
「我は多分落ちてもなんともないがレイア、お主はどうなんじゃろなー」
再び翼の上な座り込み、貫通さして自由になっているヨルムンテイルで翼をペチペチと音を立てるように叩いてやる。
『…… 脅すつもり?』
「我は翼がもげるか知りたいだけなんじゃがな。この高さで落ちたらドラゴンも死ぬのか?」
翼に空いた穴から見るにかなりの高さじゃ。じゃがなんとなく我なら落ちても地面にめり込むくらいで済みそうな気がしないでもない。
それに対してドラゴンとは一応は最強種なわけじゃし。
『私でも死ぬわよ!』
「なら死なんほうに祈るんじゃな」
『あんた何をする気⁉︎』
レイアが叫ぶ中、我は自由に動くヨルムンテイルを振り子のように振り回しながらレイアの翼の付け根へ向かいそれを叩きつける。
翼を動かす重要部分へとヨルムンテイルを走らせるとヨルムンテイルは皿の上の肉を切り分けるかのようにして容易く翼とドラゴンの本体とを切り裂く。
「お、やっぱり斬れるんじゃな?」
『斬れるんじゃな、じゃないわぁぁぁぁぁ!』
肩翼を切り裂かれ完全にバランスを崩したレイアは頭を下にしたまま真っ逆さまに墜落を開始しよる。
我はというと切り取った翼を両手で掴み今日の晩御飯を確保したところじゃ。
「うむ、これで我の晩御飯は安泰じゃ!」
『安泰じゃなぁぁぁぁぁぁぁぁい!』
ほっとした我の声とは対照的に恐怖に満ちた絶叫をあげるとレイアと共に我はかなりの高さから落下していく羽目となったのであった。
徐々にに小さくなっていく街をレイアにぶら下がるような形で見ていた我は呟いた。
ヨルムンテイルは完全にレイアの翼を貫通しておる。じゃが引き抜いたり切り裂いたりする前にレイアの翼が自己修復するのが速かったようで引っ張っても全く抜ける気配がない。
おかげで宙ぶらりんの状態じゃ。
「というかこのスキルは解けんのか?」
ヨルムンテイルは形態変化のスキルで作り上げた物のはずなんじゃが消えろと念じても消える様子は全く見られん。
一度作ったら消せん類の物なんじゃろうか? まぁ、便利だから構わんのじゃがな。
「それにしてもこのまま移動をされ続けても困るのう」
すでに街が点にしか見えないほどの高さへと連れ出されとるわけじゃし、このまま移動を開始されてしまうと帰る場所がわからんようになるしのう。
「よし、縮むのじゃ!」
今まで引っ張っても全く抜けなかなったのじゃから今度は短くしてみようという試みじゃ。
すると予想外にも物凄い速度でヨルムンテイルは縮小を開始。凄まじい速度で我の体は揺られるようにしてレイアの翼に向けて上昇を開始する。
「わわわわわ⁉︎」
いきなり加速したものじゃから声を上げてしまったわ。じゃが縮んでいる間に拳を作るとレイアの翼に激突する瞬間に拳を放つ。
翼に拳が突き刺さった瞬間になんとも言えん不快な感触を感じたがそのまま振り抜くと我の視界を真っ赤な液体が奪い、次いで生臭い匂いが立ち込める。
『いだぁぁぁぁぁい⁉︎』
どうやヨルムンテイルが突き刺さっていた部分を拳で吹き飛ばしてしまったみたいだのう。そのため翼にそれなりの大きさの穴が空いたレイアが咆哮に近い悲鳴をあげよる。
そして何が起こったのかを確認しようとしたのであろう翼の方へと顔を向けたレイアとヨルムンテイルで再び翼を貫通さし、翼の上に立てるように固定した我との視線がマッチングする。
『な⁉︎ gadtjhdtgam⁉︎ なんであんたがここにいるのよ⁉︎』
「たわけ、貴様が我ごと空へと跳んだんじゃろうが」
『まさか私の翼に穴を開けたのも⁉︎』
「我じゃな」
『燃えろ!』
大きく口を開くとそこから轟! という音を響かせながらレイアの奴は自分の翼を巻き込むことなど考えていないのか我へとブレスを吐き出してきよった。
避ける手段がない我はもろにその焔の本流に飲み込まれたわけなんじゃが、すでに衣服など一枚残らず燃やされとるわけじゃからな。多少熱さを感じる程度のブレスなどただの目くらましにすぎん。
よく見るとレイアの翼も焔を弾いておるようじゃし耐性でもあるんじゃろうか?
考えている間にもレイアの奴は炎を吐き続け我の体を炙っておるわけなんじゃが…… いかにダメージはないとはいえひたすらに耳に轟々と音が鳴り響くのは多少はカンに触るもんじゃ。
「やめんか」
とりあえずその場にしゃがみこみ、レイアの翼に向かいまた拳を振り下ろす。
振り下ろされた我の拳は再びレイアの翼へ打ち付けられ、また爆裂音が響き、レイアの翼に二つ目の大きな穴があく。
『ひぃぃぃぃぃ⁉︎ なんであんたブレスが効かなうのヨォォォォ⁉︎』
「そんなこと言われてものう」
効かんもんは効かんわけじゃし。強いて言うなら服には大ダメージじゃったがのう。
悲鳴をあげるレイアの体が揺れる揺れる。
どうやらなかなかに大きな穴が二つ空いたので空を飛ぶのに支障がではじめたようじゃのう。
「おい、落ちそうじゃぞ?」
『あんたが私の翼に穴開けたからでしょうが!』
わざわざ忠告をしてやったというのに怒鳴るとは心が狭い奴じゃのう。
「我は多分落ちてもなんともないがレイア、お主はどうなんじゃろなー」
再び翼の上な座り込み、貫通さして自由になっているヨルムンテイルで翼をペチペチと音を立てるように叩いてやる。
『…… 脅すつもり?』
「我は翼がもげるか知りたいだけなんじゃがな。この高さで落ちたらドラゴンも死ぬのか?」
翼に空いた穴から見るにかなりの高さじゃ。じゃがなんとなく我なら落ちても地面にめり込むくらいで済みそうな気がしないでもない。
それに対してドラゴンとは一応は最強種なわけじゃし。
『私でも死ぬわよ!』
「なら死なんほうに祈るんじゃな」
『あんた何をする気⁉︎』
レイアが叫ぶ中、我は自由に動くヨルムンテイルを振り子のように振り回しながらレイアの翼の付け根へ向かいそれを叩きつける。
翼を動かす重要部分へとヨルムンテイルを走らせるとヨルムンテイルは皿の上の肉を切り分けるかのようにして容易く翼とドラゴンの本体とを切り裂く。
「お、やっぱり斬れるんじゃな?」
『斬れるんじゃな、じゃないわぁぁぁぁぁ!』
肩翼を切り裂かれ完全にバランスを崩したレイアは頭を下にしたまま真っ逆さまに墜落を開始しよる。
我はというと切り取った翼を両手で掴み今日の晩御飯を確保したところじゃ。
「うむ、これで我の晩御飯は安泰じゃ!」
『安泰じゃなぁぁぁぁぁぁぁぁい!』
ほっとした我の声とは対照的に恐怖に満ちた絶叫をあげるとレイアと共に我はかなりの高さから落下していく羽目となったのであった。
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