雑食無双ヨルムン
ヨルムン、ドラゴンに落胆する
「ああ、ドラゴン退治だ。冒険者ギルドからの依頼となってるが実質的にはこの国からの依頼だな。この国いる冒険者全員に依頼される類のものだ」
「それは依頼ではなく強制ではないのか?」
だって国って一番偉いところじゃろ?
そこからの依頼なら断れんじゃろうに。
「いや、この依頼は断る断われるに関係なく冒険者一同が常に受ける依頼になる」
「どういう意味じゃ?」
「冒険者が受ける依頼というのは失敗すれば違約金が発生するタイプのものだが国からの依頼の場合は失敗しても違約金が発生しないものだ。つまりは依頼は受けさせるがやってもやらなくても変わらないということだな」
「なるほど」
倒せたらお得というレベルのようじゃな。
じゃが、それでも府に落ちんのじゃがな。
「ドラゴンとは我の知る限りでは最強種じゃろ?」
世界蛇であった頃の記憶を探ってもドラゴンは別格の強さを誇っておったからのう。そんなドラゴンに同種のドラゴンでもないのに挑むというのは無謀という他あるまい。
「先生、ドラゴンにも種類がいくつかあるのですよ」
「種類じゃと?」
我の持つ依頼書を覗き込めような形で見ていたルーの奴が言った言葉に我は驚いた。
ドラゴンって何種類もおったのか……
我が知ってるのは五種類くらいなんじゃかのぅ。
「とりわけ今回ギルドからの依頼で出されてる討伐対象のドラゴンは飛ばないドラゴンなのでの大きなトカゲくらいな感覚ですね」
「いや、その情報は古いな。最近は空を飛ぶドラゴンの方も目撃されてるって話だ」
我の記憶ではドラゴンは空を飛びブレスを吐く生き物じゃったきがするんじゃがなぁー
ドラゴン退化したのかのう。
「じゃが、ドラゴンはそうそう出会える類のものではないじゃろ?」
一番府に落ちんのはそこじゃ。
ドラゴンは縄張り意識が非常に強い。むしろ縄張りから出て来る方が稀というものじゃ。逆に言えば縄張りの近くにさえ行かなければ危険はなかったはずじゃ。
わざわざ危険を冒して冒してまでドラゴンを狩る必要はないはずなんじゃがな。
「それでここからだ。この依頼が来た理由なんだがな。普段縄張りからでないはずのドラゴンなんだが最近はこの国の付近でよく見られるって話だ」
クマがそこまで話た所で轟音が響き、地面が揺れる。立っていられんというほどではないがかなりの揺れじゃ。
じゃが周りの奴らは驚くわけでもなくまたか、と言った顔を一時的に浮かべるだけでまた酒を飲んだり話を再開したりするものがいるくらいじゃ。
「最近はこのバカみたいなでかい音と揺れが多いがこれも関係があるのか?」
ルーのやつが寝込んでいる間に街に鳴り響きまくり、すっかり慣れ親しんだこの轟音もなんなのかよくわからん?
「これはドラゴンを追っ払ってる砲撃だな。城壁の上に設置されてるやつだ。さっきも言ったがドラゴンの数が増えて来てるからな」
「追っ払らう? 迎撃するんじゃなくてか?」
「たまに当たるやつもいるが地上を走るドラゴンも空飛ぶドラゴンもすばしっこいからな。基本は騎士や冒険者の物量で押しつぶす戦い方が基本だ」
数の暴力にドラゴンは負けるわけか……
「ドラゴン狩りが常駐クエストになりつつあるからな。リスクはでかいがリターンもでかい。ドラゴン一体につき支払われる報酬は大きさにもよるが小型であっても五万セルだからな」
「おいしいクエストですね!」
「じゃから最近は妙に物々しい装備をしておる奴らが多いわけなんじゃな」
ここ最近は道を歩いておってもやたらとごつい装備を身につけた奴らや殺気立っとる奴らが多いのはドラゴン狩りが目当てだったというわけか。
あれらは冒険者や傭兵とかいう奴らなんじゃろうな。なんかナイフに嬉しそうに舌を這わしとった奴もおったしのう。
ルーの奴は瞳を輝かせておるわけなんじゃが我はいまいち乗り気がせんのう。なにより金には困っとらんわけじゃからな。
「ドラゴンの肉はすごくうまいらしいぞ」
「何をしておるたわけが! 今すぐに行くぞ!」
クマが告げたその言葉を聞くや否や我は目の前にいたルーの首元を掴み一気に駆け出すのであった。
「それは依頼ではなく強制ではないのか?」
だって国って一番偉いところじゃろ?
そこからの依頼なら断れんじゃろうに。
「いや、この依頼は断る断われるに関係なく冒険者一同が常に受ける依頼になる」
「どういう意味じゃ?」
「冒険者が受ける依頼というのは失敗すれば違約金が発生するタイプのものだが国からの依頼の場合は失敗しても違約金が発生しないものだ。つまりは依頼は受けさせるがやってもやらなくても変わらないということだな」
「なるほど」
倒せたらお得というレベルのようじゃな。
じゃが、それでも府に落ちんのじゃがな。
「ドラゴンとは我の知る限りでは最強種じゃろ?」
世界蛇であった頃の記憶を探ってもドラゴンは別格の強さを誇っておったからのう。そんなドラゴンに同種のドラゴンでもないのに挑むというのは無謀という他あるまい。
「先生、ドラゴンにも種類がいくつかあるのですよ」
「種類じゃと?」
我の持つ依頼書を覗き込めような形で見ていたルーの奴が言った言葉に我は驚いた。
ドラゴンって何種類もおったのか……
我が知ってるのは五種類くらいなんじゃかのぅ。
「とりわけ今回ギルドからの依頼で出されてる討伐対象のドラゴンは飛ばないドラゴンなのでの大きなトカゲくらいな感覚ですね」
「いや、その情報は古いな。最近は空を飛ぶドラゴンの方も目撃されてるって話だ」
我の記憶ではドラゴンは空を飛びブレスを吐く生き物じゃったきがするんじゃがなぁー
ドラゴン退化したのかのう。
「じゃが、ドラゴンはそうそう出会える類のものではないじゃろ?」
一番府に落ちんのはそこじゃ。
ドラゴンは縄張り意識が非常に強い。むしろ縄張りから出て来る方が稀というものじゃ。逆に言えば縄張りの近くにさえ行かなければ危険はなかったはずじゃ。
わざわざ危険を冒して冒してまでドラゴンを狩る必要はないはずなんじゃがな。
「それでここからだ。この依頼が来た理由なんだがな。普段縄張りからでないはずのドラゴンなんだが最近はこの国の付近でよく見られるって話だ」
クマがそこまで話た所で轟音が響き、地面が揺れる。立っていられんというほどではないがかなりの揺れじゃ。
じゃが周りの奴らは驚くわけでもなくまたか、と言った顔を一時的に浮かべるだけでまた酒を飲んだり話を再開したりするものがいるくらいじゃ。
「最近はこのバカみたいなでかい音と揺れが多いがこれも関係があるのか?」
ルーのやつが寝込んでいる間に街に鳴り響きまくり、すっかり慣れ親しんだこの轟音もなんなのかよくわからん?
「これはドラゴンを追っ払ってる砲撃だな。城壁の上に設置されてるやつだ。さっきも言ったがドラゴンの数が増えて来てるからな」
「追っ払らう? 迎撃するんじゃなくてか?」
「たまに当たるやつもいるが地上を走るドラゴンも空飛ぶドラゴンもすばしっこいからな。基本は騎士や冒険者の物量で押しつぶす戦い方が基本だ」
数の暴力にドラゴンは負けるわけか……
「ドラゴン狩りが常駐クエストになりつつあるからな。リスクはでかいがリターンもでかい。ドラゴン一体につき支払われる報酬は大きさにもよるが小型であっても五万セルだからな」
「おいしいクエストですね!」
「じゃから最近は妙に物々しい装備をしておる奴らが多いわけなんじゃな」
ここ最近は道を歩いておってもやたらとごつい装備を身につけた奴らや殺気立っとる奴らが多いのはドラゴン狩りが目当てだったというわけか。
あれらは冒険者や傭兵とかいう奴らなんじゃろうな。なんかナイフに嬉しそうに舌を這わしとった奴もおったしのう。
ルーの奴は瞳を輝かせておるわけなんじゃが我はいまいち乗り気がせんのう。なにより金には困っとらんわけじゃからな。
「ドラゴンの肉はすごくうまいらしいぞ」
「何をしておるたわけが! 今すぐに行くぞ!」
クマが告げたその言葉を聞くや否や我は目の前にいたルーの首元を掴み一気に駆け出すのであった。
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