雑食無双ヨルムン
ヨルムン、説教する
「ごふぅ!やっぱり弱くなってますね。ぐほぁ! 本来の力には程遠いですね。いつもなら背後の森も灰燼と化すくらいはできたと思ったんですが……」
口から、といわず体全体からダラダラと流した血をブリューフルが拭いながらそんなことを言っておるわけじゃが。
「ちょっとまてぃ」
「あた⁉︎」
不思議そうに首をかしげるブリューフルの頭を思いっきりはたき倒す。
こやつ、我が食事のために狩りにきたということをもう忘れたのか!
「なんで狩りにきて獲物を消し去るような技を使っとるんじゃ!」
「いや、あんなに威力が出るなんて思ってなくて全力でやってみたんですが……」
「た・べ・も・のを粗末にするでない!」
「あだぁ⁉︎」
言い訳をしてきたので今度は蹴り飛ばす。ただでさえボロボロの服が血まみれで地面を転がりさらに土に汚れて見窄らしさを演出しておる。しかし、もう血が流れるのが止まっとるしなんという回復力じゃ。
「うう、と言いましても私他に攻撃方法がありませんし。しかもあれ一発撃つと丸三日位は太陽の光を浴びないと撃てないんですよ⁉︎」
「そんな意味のわからん技を使ったのか⁉︎」
なんじゃその太陽の光を浴びないと撃てない技は! 天使ってみんなこんな奴なのか?
「ともかくじゃ! あんなわけのわからん必殺技を使うのは禁止じゃ!」
「使いたくても使えませんからね。でもそうなると私は全く戦力になりませんがね。ほら、私って可憐でか弱い天使でしょう?」
泥水をすすってでも生き残る奴が可憐とは思えんのじゃがな……
ふむぅ、となると分散して効率よく狩って大量の食べ物を入手しようと考えていたのじゃがそうはいかんようじゃな。
「筋力とかはどうなんじゃ?」
「そこらの普通の人と変わらないくらいです。ちょっと死ににくいだけです」
「死ににくいとな?」
「ええ、gadtjhdtgamさんは気づいてないでしょうがあなたがさっき私の頭を叩いたり、蹴ったりしたのは天使の私じゃなかったらつぶれてますからね?」
うーむ、そんなに力を込めたつもりはなかったんじゃがな。でもサリハルは確か殴られた顔が凹んでおった気がしたんじゃがブリューフルは全くそんなことなかった気がしたんじゃがな。
「しかし、ブリューフルの天使ビームとやらのせいで百足イノシシはおろか周りの獣の姿も見えんようなったんじゃがな」
「そうですねぇ」
周りにいた薬草などを集めていた人間共の姿も見えなくなっておるし。
「これは狩り失敗ではないのか」
「そうですね」
狩るものがないならどうしようもないからのう。
「いないのなら仕方ない。帰るかのう」
「あ、待ってください」
肩を落として踵を返し門の方へと向かおうとした我の肩を叩きブリューフルめが引き止めよった。
「なんじゃ? というか何をしとるんじゃ?」
引き止めたブリューフルの方を見ると指で四角を作り、そこを覗き込んでいるようじゃった。
「今私の天使瞳があちらから土煙が向かってくるのを捉えました」
「天使瞳って……」
「ですのでgadtjhdtgamさん、食料ゲットの大チャンスです!」
天使瞳というのが気になったんじゃがそれよりもブリューフルが指差す方へと視線を向けると確かに大きな土煙がこちらに向かってかけてきよるのが見えた。じゃがな
「ふむ、天使瞳というのがひじょーに気になるんじゃが……」
「天使七大スキルの一つなんですよ〜 遠くのものがあら不思議、近くに見えるんですよ」
ぽわぼわした感じで言われてものう。
しかし、遠くのものが近くに見える眼か。たしか昔の知り合いのドラゴンにそんな瞳を持ってたやつがいた気がするのぅ。そやつは確かろうがんとやらで遠くが見えるようになったとか言ってたからブリューフルもろうがんとやらなのかもしれんな。
じゃがそうか七大必殺の一つか。ならばあと六つも見たいものじゃな。
「あ、一つは天使ビームなんでねぇ」
「落差ありすぎじゃないかのう⁉︎」
一つは虐殺武器でもう一つは遠くを見るというのは差がありすぎるじゃろ天使スキル……
「ところでgadtjhdtgamさん」
「……gadtjhdtgamではない今はヨルムンと名乗っておるのじゃ」
「あら〜 可愛らしくなりましたね」
可愛いのか? まぁ、自分の名前を取り戻すまでの仮の名前じゃがな。
「ではヨルムンさん〜」
「なんじゃ?」
少しづつ我から離れているブリューフルに怪訝な視線を送りながら尋ねる。少しばかり顔色が悪いようにも見える。
あとなんじゃ? なんか地面揺れとらんか?
するとブリューフルはダッと音を立てながら背を向けると一気に駆け出しよった。
「後ろにもうきてますぅ〜」
叫びながら駆けていくブリューフルを首を傾げなが見送り、不意に後ろを振り返る。
「後ろからなにが……」
振り返った我の目に飛び込んできたの、
「ブモッフルブモッフル!」
わけのわからん奇声を上げながら幾つもの足を動かし、我に突撃をかましてくる百足イノシシの大量の脚じゃった。
口から、といわず体全体からダラダラと流した血をブリューフルが拭いながらそんなことを言っておるわけじゃが。
「ちょっとまてぃ」
「あた⁉︎」
不思議そうに首をかしげるブリューフルの頭を思いっきりはたき倒す。
こやつ、我が食事のために狩りにきたということをもう忘れたのか!
「なんで狩りにきて獲物を消し去るような技を使っとるんじゃ!」
「いや、あんなに威力が出るなんて思ってなくて全力でやってみたんですが……」
「た・べ・も・のを粗末にするでない!」
「あだぁ⁉︎」
言い訳をしてきたので今度は蹴り飛ばす。ただでさえボロボロの服が血まみれで地面を転がりさらに土に汚れて見窄らしさを演出しておる。しかし、もう血が流れるのが止まっとるしなんという回復力じゃ。
「うう、と言いましても私他に攻撃方法がありませんし。しかもあれ一発撃つと丸三日位は太陽の光を浴びないと撃てないんですよ⁉︎」
「そんな意味のわからん技を使ったのか⁉︎」
なんじゃその太陽の光を浴びないと撃てない技は! 天使ってみんなこんな奴なのか?
「ともかくじゃ! あんなわけのわからん必殺技を使うのは禁止じゃ!」
「使いたくても使えませんからね。でもそうなると私は全く戦力になりませんがね。ほら、私って可憐でか弱い天使でしょう?」
泥水をすすってでも生き残る奴が可憐とは思えんのじゃがな……
ふむぅ、となると分散して効率よく狩って大量の食べ物を入手しようと考えていたのじゃがそうはいかんようじゃな。
「筋力とかはどうなんじゃ?」
「そこらの普通の人と変わらないくらいです。ちょっと死ににくいだけです」
「死ににくいとな?」
「ええ、gadtjhdtgamさんは気づいてないでしょうがあなたがさっき私の頭を叩いたり、蹴ったりしたのは天使の私じゃなかったらつぶれてますからね?」
うーむ、そんなに力を込めたつもりはなかったんじゃがな。でもサリハルは確か殴られた顔が凹んでおった気がしたんじゃがブリューフルは全くそんなことなかった気がしたんじゃがな。
「しかし、ブリューフルの天使ビームとやらのせいで百足イノシシはおろか周りの獣の姿も見えんようなったんじゃがな」
「そうですねぇ」
周りにいた薬草などを集めていた人間共の姿も見えなくなっておるし。
「これは狩り失敗ではないのか」
「そうですね」
狩るものがないならどうしようもないからのう。
「いないのなら仕方ない。帰るかのう」
「あ、待ってください」
肩を落として踵を返し門の方へと向かおうとした我の肩を叩きブリューフルめが引き止めよった。
「なんじゃ? というか何をしとるんじゃ?」
引き止めたブリューフルの方を見ると指で四角を作り、そこを覗き込んでいるようじゃった。
「今私の天使瞳があちらから土煙が向かってくるのを捉えました」
「天使瞳って……」
「ですのでgadtjhdtgamさん、食料ゲットの大チャンスです!」
天使瞳というのが気になったんじゃがそれよりもブリューフルが指差す方へと視線を向けると確かに大きな土煙がこちらに向かってかけてきよるのが見えた。じゃがな
「ふむ、天使瞳というのがひじょーに気になるんじゃが……」
「天使七大スキルの一つなんですよ〜 遠くのものがあら不思議、近くに見えるんですよ」
ぽわぼわした感じで言われてものう。
しかし、遠くのものが近くに見える眼か。たしか昔の知り合いのドラゴンにそんな瞳を持ってたやつがいた気がするのぅ。そやつは確かろうがんとやらで遠くが見えるようになったとか言ってたからブリューフルもろうがんとやらなのかもしれんな。
じゃがそうか七大必殺の一つか。ならばあと六つも見たいものじゃな。
「あ、一つは天使ビームなんでねぇ」
「落差ありすぎじゃないかのう⁉︎」
一つは虐殺武器でもう一つは遠くを見るというのは差がありすぎるじゃろ天使スキル……
「ところでgadtjhdtgamさん」
「……gadtjhdtgamではない今はヨルムンと名乗っておるのじゃ」
「あら〜 可愛らしくなりましたね」
可愛いのか? まぁ、自分の名前を取り戻すまでの仮の名前じゃがな。
「ではヨルムンさん〜」
「なんじゃ?」
少しづつ我から離れているブリューフルに怪訝な視線を送りながら尋ねる。少しばかり顔色が悪いようにも見える。
あとなんじゃ? なんか地面揺れとらんか?
するとブリューフルはダッと音を立てながら背を向けると一気に駆け出しよった。
「後ろにもうきてますぅ〜」
叫びながら駆けていくブリューフルを首を傾げなが見送り、不意に後ろを振り返る。
「後ろからなにが……」
振り返った我の目に飛び込んできたの、
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