雑食無双ヨルムン
ヨルムン、エンカウントする
「ふむ、ここがカッツァ平原か」
「普通の平原ですね」
街の門を特に問題なく通過した我ら二人はとりあえずカッツァ平原とやらに立つことになったわけなんじゃがな。
「なんにもないのぅ」
かなり奥の方に森のようなものが見えているわけなんじゃがそれ以外はただの草むらにしか見えんのじゃよな。
そこいら辺ではどうら何人かの人間があちこちで草を集めているようじゃがなんの草を集めてるかよくわからん。
「どうやらここら辺には治療によく使う薬草が群生しているようですね」
「そうなのか?」
ブリューフルが周辺に生えてる草を見ながらそんなことを言うている我にはよくわからん。とりあえず手近なところにしゃがみ込んで草を掴み、むしりとってみる。
何度見ても普通の草にしか見えんがこれが本当に薬草なんじゃろうか?
後ろのブリューフルをチラッと見てみるとにこやかな笑みを浮かべておるだけじゃし毒があるわけでもなさそうじゃな。
問題ないと判断したのでとりあえずむしり取った草を口に放り込んでみる。
『未知の味を取得しました。経験値を1入手しました』
うーむ、薬草と言っても大した経験値にはならんようじゃの。1って初めて見たぞ。というか苦い。とんでもなく苦い。うまさなんぞ微塵もない。
「あ、その辺に生えてるのは薬草とかではなくただの草ですよ?」
「もっと早く言わんか!」
それじゃ食べても意味がないので慌ててただ苦いだけの草を吐き出す。
薬草でもない草を食んでも美味くもなんともないわい。
というか何故わかっててもこやつはなにも言わんのじゃ。
「いえ、草が主食なのかと思いましたので」
「我は昔から肉の方が好きなんじゃ!」
草なんて食いたくて食ってるわけじゃないからな。
むしろ肉食系美少女じゃからな。
「いいか! 今日の晩御飯のためにもまずは肉じゃ! それもでかくて食べ応えがあるのが望ましい!」
草を食ってもさほど腹は膨れんからのぅ。どうせ食べるのであれば食いごたえがある物のほうがよいに決まっとる。
「というわけで天使ブリューフルよ。期待しておるぞ?」
「と言いましても今の私は天使の輪っかがない状態ですので普通の人間と変わらないんですが?」
「使えんのう。ならできることは何かないのか?」
「天使キラキラレーザー出力減衰版くらいですね」
なんか名前から物騒そうじゃのぅ。というかれーざーってなんなんじゃろうか?
「試しにそれを使ってみよ。ちょうどあちらから何かきよるしの」
我が指差したのはなにやら薬草を集めていた奴らを蹴散らしながら突き進んできおる土煙である。どうも薬草を収集している人がいる方に向きを変えながら走っているようで周囲の奴らは悲鳴を上げながら吹き飛ばされたり逃げ回ったりしておる。
「あれはイノシシなんじゃろうか?」
人々を吹き飛ばしておるのはやたらとでかい走る黒い獣のように見えるものなんじゃが……
「なんか足がむちゃくちゃあるんじゃが……」
そう、走っとる獣にはなんか足が山ほどあるんじゃよな。しかもそれが残像が残るくらいに高速に動いておるわけじゃから気持ち悪いことこの上ない。
「あれは珍しいですね」
「なんじゃ、あれがなにかわかるのか?」
未だに人を吹き飛ばしまくっている獣を指差しながらなにやら知っているようは感じのブリューフルに尋ねる。
「あれは百足イノシシですね。動きが遅いのを足を増やしたことで補った獣です」
「なんと、進化した獣と⁉︎ あれは本当に足が百本もあるのか?」
「さあ? 多分適当に数えているでしょうから正確ではないでしょうし」
「……なんじゃと」
適当なくせに百足とか名前をつけよったのか! ちゃんと仕事をせんか人間ども!
「しかし、その巨大な体格から上位の冒険者でも下手をすれば重傷を負うほどの怪力を持っています。さらには大変美味と言われている獣でもあります」
「美味じゃと!」
「い、いきなり大きな声を出してどうしたんですか?」
驚いたような顔をしとるがどうせ食べるなら美味いものの方が良いに決まっとるからのう。
「美味いなら狩るしかない! じゃが、その前にお主の使えるのを確認するんじゃったな」
「あ、そういえばそうでしたね」
思い出したかのようにしてブリューフルがぽんと手を叩いとるがこやつ、本当に忘れておったんじゃあるまいな?
「じゃ、早速やってみます」
そう告げるとブリューフルは一本指を立てると悲鳴を上げる人々を吹き飛ばしまくる百足イノシシへ向かい指先をを向ける。するとブリューフルの指先に光が集まっとるような感じがするのぅ。
「天使キラキラレーザー威力減衰版!」
「ぬお⁉︎」
ブリューフルの指先に集まっていた光がその細い指先から放たれると、それと同時にブリューフルの体から衝撃波のようなものがはしり、その衝撃で思わず吹き飛ばされそうになったわ。
そんな我が見たのはブリューフルの指先から放たれた閃光が暴れまわっていた百足イノシシの体を捉え、容易く貫き、さらには蒸発さす姿じゃった。
「普通の平原ですね」
街の門を特に問題なく通過した我ら二人はとりあえずカッツァ平原とやらに立つことになったわけなんじゃがな。
「なんにもないのぅ」
かなり奥の方に森のようなものが見えているわけなんじゃがそれ以外はただの草むらにしか見えんのじゃよな。
そこいら辺ではどうら何人かの人間があちこちで草を集めているようじゃがなんの草を集めてるかよくわからん。
「どうやらここら辺には治療によく使う薬草が群生しているようですね」
「そうなのか?」
ブリューフルが周辺に生えてる草を見ながらそんなことを言うている我にはよくわからん。とりあえず手近なところにしゃがみ込んで草を掴み、むしりとってみる。
何度見ても普通の草にしか見えんがこれが本当に薬草なんじゃろうか?
後ろのブリューフルをチラッと見てみるとにこやかな笑みを浮かべておるだけじゃし毒があるわけでもなさそうじゃな。
問題ないと判断したのでとりあえずむしり取った草を口に放り込んでみる。
『未知の味を取得しました。経験値を1入手しました』
うーむ、薬草と言っても大した経験値にはならんようじゃの。1って初めて見たぞ。というか苦い。とんでもなく苦い。うまさなんぞ微塵もない。
「あ、その辺に生えてるのは薬草とかではなくただの草ですよ?」
「もっと早く言わんか!」
それじゃ食べても意味がないので慌ててただ苦いだけの草を吐き出す。
薬草でもない草を食んでも美味くもなんともないわい。
というか何故わかっててもこやつはなにも言わんのじゃ。
「いえ、草が主食なのかと思いましたので」
「我は昔から肉の方が好きなんじゃ!」
草なんて食いたくて食ってるわけじゃないからな。
むしろ肉食系美少女じゃからな。
「いいか! 今日の晩御飯のためにもまずは肉じゃ! それもでかくて食べ応えがあるのが望ましい!」
草を食ってもさほど腹は膨れんからのぅ。どうせ食べるのであれば食いごたえがある物のほうがよいに決まっとる。
「というわけで天使ブリューフルよ。期待しておるぞ?」
「と言いましても今の私は天使の輪っかがない状態ですので普通の人間と変わらないんですが?」
「使えんのう。ならできることは何かないのか?」
「天使キラキラレーザー出力減衰版くらいですね」
なんか名前から物騒そうじゃのぅ。というかれーざーってなんなんじゃろうか?
「試しにそれを使ってみよ。ちょうどあちらから何かきよるしの」
我が指差したのはなにやら薬草を集めていた奴らを蹴散らしながら突き進んできおる土煙である。どうも薬草を収集している人がいる方に向きを変えながら走っているようで周囲の奴らは悲鳴を上げながら吹き飛ばされたり逃げ回ったりしておる。
「あれはイノシシなんじゃろうか?」
人々を吹き飛ばしておるのはやたらとでかい走る黒い獣のように見えるものなんじゃが……
「なんか足がむちゃくちゃあるんじゃが……」
そう、走っとる獣にはなんか足が山ほどあるんじゃよな。しかもそれが残像が残るくらいに高速に動いておるわけじゃから気持ち悪いことこの上ない。
「あれは珍しいですね」
「なんじゃ、あれがなにかわかるのか?」
未だに人を吹き飛ばしまくっている獣を指差しながらなにやら知っているようは感じのブリューフルに尋ねる。
「あれは百足イノシシですね。動きが遅いのを足を増やしたことで補った獣です」
「なんと、進化した獣と⁉︎ あれは本当に足が百本もあるのか?」
「さあ? 多分適当に数えているでしょうから正確ではないでしょうし」
「……なんじゃと」
適当なくせに百足とか名前をつけよったのか! ちゃんと仕事をせんか人間ども!
「しかし、その巨大な体格から上位の冒険者でも下手をすれば重傷を負うほどの怪力を持っています。さらには大変美味と言われている獣でもあります」
「美味じゃと!」
「い、いきなり大きな声を出してどうしたんですか?」
驚いたような顔をしとるがどうせ食べるなら美味いものの方が良いに決まっとるからのう。
「美味いなら狩るしかない! じゃが、その前にお主の使えるのを確認するんじゃったな」
「あ、そういえばそうでしたね」
思い出したかのようにしてブリューフルがぽんと手を叩いとるがこやつ、本当に忘れておったんじゃあるまいな?
「じゃ、早速やってみます」
そう告げるとブリューフルは一本指を立てると悲鳴を上げる人々を吹き飛ばしまくる百足イノシシへ向かい指先をを向ける。するとブリューフルの指先に光が集まっとるような感じがするのぅ。
「天使キラキラレーザー威力減衰版!」
「ぬお⁉︎」
ブリューフルの指先に集まっていた光がその細い指先から放たれると、それと同時にブリューフルの体から衝撃波のようなものがはしり、その衝撃で思わず吹き飛ばされそうになったわ。
そんな我が見たのはブリューフルの指先から放たれた閃光が暴れまわっていた百足イノシシの体を捉え、容易く貫き、さらには蒸発さす姿じゃった。
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