メイドと武器商人
メイドと報い
下半身を拳で両断? したせいで完全にバランスを保つことができなくなったマッスラーは建物ではありませんが倒壊していきます。それでも拳に込められた魔力は霧散することがなかったので振り下ろした拳はそのまま大地に叩きつけられ、大地に大きな穴を開けると同時に周辺に岩を吹き飛ばしていきます。
「緊急離脱!」
そんな倒壊していくマッスラーの中をなにやら四角い箱だけが逆らうようにして空を飛び浮かんでいます。
私は地面に叩きつけた拳を引き抜くようにしながら立ち上がるとその飛んでいる物体を凝視します。
どうやら魔導列車は安全圏まで離脱できたようですね。
「くそう、相変わらず黒の錬金術師の作るものはイかれてやがるな! 人型にこれほどの戦闘力を持たすとかバカじゃないのか! 天才か⁉︎」
さりげなくご主人様をディスってるのか褒めてるのかわからないような発言です。
「ガハハハ! だがデータは取れたからな! 次のマッスラーはそうだな貴様と同じような人型にしよう!」
「結構です」
あんなドラム缶が私と同じサイズで殴り合いをするかと思うとゾッとします。
「では私はこれで失礼さしていただきます。以下に青の錬金術師様と言えども材料がなければ錬成できないでしょう?」
「まあな! おい、メイドお前はいいやつだな! 俺様の事をバカと呼ばないのはポイント高いぞ!」
「…… そうですか」
私的には青の錬金術師ナーハルトンのポイントは下がりに下がってマイナスなんですがね。だってご主人様をディスりましたしディスりましたし。
そしてなによりこんな無駄な会話をしている間にも魔導列車は疾走を辞めずに走り続けているため今の私は絶賛置いてきぼりを食らっているわけなんですから!
「そうだな! 俺様も依頼に失敗したわけだし撤退するとしよう! ではな! 黒の娘よ! 主人に愛想をつかしたのならばこの青の錬金術師、ナーハルトンを訪ねてくるがよい!」
勧誘を受けたような気がしますがご主人様の元から離れる気はありませんが。
「ではさらばだ!」
箱の下からおそらくは魔力を放出しているのでしょう、凄い勢いで天高く上がっていきます。
「ですが……」
そんな箱を見上げながら私は再びしゃがみこむと手頃なそれなりの大きさの石を掴み取るとそれを手元で軽く遊び、それを握りしめるともう一度上昇を続ける箱を見上げます。
「ご主人様の時間を奪った報い受けろ!」
瞬時に魔力を纏った腕を振りかぶり、腕をしならせながら放ちます。
放り投げられた石は結構な速さで上昇している箱へとみるみる迫っていき、下からぶち抜いていき私の目には火花が飛び散っているのが見えました。
「ここで俺様が倒れても第二、第二の俺様が! はがぅあ⁉︎」
なんかまたやかましかったので今度はそれなりに手加減して石を投げつけてやると見事当たったようですね。
しかし、第二第三ではなく第二第二ですか。
バージョンアップでもするのでしょうか?
そんな事を思いながらかなり遠くへと行ってしまった魔導列車に追いつくべく私は全力で駆け出しその場を後にするのでした。
「緊急離脱!」
そんな倒壊していくマッスラーの中をなにやら四角い箱だけが逆らうようにして空を飛び浮かんでいます。
私は地面に叩きつけた拳を引き抜くようにしながら立ち上がるとその飛んでいる物体を凝視します。
どうやら魔導列車は安全圏まで離脱できたようですね。
「くそう、相変わらず黒の錬金術師の作るものはイかれてやがるな! 人型にこれほどの戦闘力を持たすとかバカじゃないのか! 天才か⁉︎」
さりげなくご主人様をディスってるのか褒めてるのかわからないような発言です。
「ガハハハ! だがデータは取れたからな! 次のマッスラーはそうだな貴様と同じような人型にしよう!」
「結構です」
あんなドラム缶が私と同じサイズで殴り合いをするかと思うとゾッとします。
「では私はこれで失礼さしていただきます。以下に青の錬金術師様と言えども材料がなければ錬成できないでしょう?」
「まあな! おい、メイドお前はいいやつだな! 俺様の事をバカと呼ばないのはポイント高いぞ!」
「…… そうですか」
私的には青の錬金術師ナーハルトンのポイントは下がりに下がってマイナスなんですがね。だってご主人様をディスりましたしディスりましたし。
そしてなによりこんな無駄な会話をしている間にも魔導列車は疾走を辞めずに走り続けているため今の私は絶賛置いてきぼりを食らっているわけなんですから!
「そうだな! 俺様も依頼に失敗したわけだし撤退するとしよう! ではな! 黒の娘よ! 主人に愛想をつかしたのならばこの青の錬金術師、ナーハルトンを訪ねてくるがよい!」
勧誘を受けたような気がしますがご主人様の元から離れる気はありませんが。
「ではさらばだ!」
箱の下からおそらくは魔力を放出しているのでしょう、凄い勢いで天高く上がっていきます。
「ですが……」
そんな箱を見上げながら私は再びしゃがみこむと手頃なそれなりの大きさの石を掴み取るとそれを手元で軽く遊び、それを握りしめるともう一度上昇を続ける箱を見上げます。
「ご主人様の時間を奪った報い受けろ!」
瞬時に魔力を纏った腕を振りかぶり、腕をしならせながら放ちます。
放り投げられた石は結構な速さで上昇している箱へとみるみる迫っていき、下からぶち抜いていき私の目には火花が飛び散っているのが見えました。
「ここで俺様が倒れても第二、第二の俺様が! はがぅあ⁉︎」
なんかまたやかましかったので今度はそれなりに手加減して石を投げつけてやると見事当たったようですね。
しかし、第二第三ではなく第二第二ですか。
バージョンアップでもするのでしょうか?
そんな事を思いながらかなり遠くへと行ってしまった魔導列車に追いつくべく私は全力で駆け出しその場を後にするのでした。
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