フェイトトリップ ~才能の統べる世界~

ルカ

第19話 お花見

 みなさんこんにちは、サニィです。

 いよいよ4がつになりました!もーすぐがっこーにいけます!たのしみでねむれません!

 あ、でも、たまにねむれます!


   2018年  4月2日  月曜日  朝


 冷たい手に揺さぶられ、サニィは目を覚ました。

「んん、、」

 むくっと起き上がったサニィ。髪が長めな分、寝癖が凄い。

「おはよーサニィ。よく寝むれた?」

 サニィは目をゴシゴシしながら、小さく頷いた。

「そりゃあ良かった。顔、洗いに行こか!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 サニィと雪はいつものように洗面所で顔を洗い、髪を整え、食堂へ向かっていた。

「あ、そうそう、なんかルカさんが話があるってさー。」

「?わたしに?」

 サニィは訝しげな顔で雪にそう聞いた。

「いや、皆にって。」

「へー、なんだろーねー!」

「ねー。」

 食堂の扉を開けると、もうすでに城の皆が集まっていた。

「お、これで全員かな?」

 皆が朝食の並んだ机を囲む中、ルカだけが小さな台の上に立っている。雪は訝しげな顔でルカを見ると、サニィと一緒にを食堂に入り、静かに扉を閉めた。サニィはというと、ルカのことなど気にせずに、小走りで自分の席に着いた。

「あれ、理子は仕事?」

 トカゲンは周りを見渡し、隣のザニにそう聞いた。

「ああ、らしいよー。」

 軽く返したザニ。理子は閻魔(大王)なので、魔界へ仕事に行っていることが多い。死者へ“天”か“地”かの判決を下す仕事なのだが、レーニャ達の仕事のように、どこでも出来る訳ではないので、逐一魔界へ赴かねばならないのだ。閻魔様も大変である。

「皆おはよー!食べながらでいいから話聞いてねー!」

「おう、早く話せ。」

 別に怒っている訳ではないが、口調が怒りっぽいアト。

「おう!任せたまえ!」

 ルカはそう言って、アトに親指を立てた。

「今日は…お花見をしようと思います!」

 反応が無い。ルカがちょっと間を空けて発表したその“お花見”という言葉に、ざわめきもしない。先ほどルカに「早く話せ」などと言っていたアトも、完全に無視している。

「え、えー、、」

 ルカは困惑していた。

「お花見かー。」

 唯一反応していたといえば、ソティアぐらいだ。

「お花見がどうかしたんですか?」

 ソティアに訝しげな顔でそう聞いてきたのはレオナだった。

「レオナさん、話聞こうよ…」

 ソティアは呆れた顔でそう言った。

「皆!お花見だよお花見!折角、桜も見頃でご飯も食べ頃なのに!」

 ルカの必死の訴えが、皆の耳にも届いたようだ。

「ルカあんたお花見ついでにご馳走食べたいだけでしょ。」

 ルカに向けて冷たい目でそう言ったのは吹雪。図星のようだ。ルカがわかりやすくギクッとした。

「え、いや、そんな、じゃ、ないしぃ?」

 感情が全て面に出るのは、ルカの癖なのだろうか。

「悪いけど、私お弁当とかおせちとか、作らないわよ。」

「じゃあ、中止で。」 

 いくら何でも、ご馳走が食べれないと知った瞬間にこれはあからさますぎる。吹雪もその周りも、若干引いていた。

「やりましょーよ!」

 声の主はサニィ。いつの間にかルカの足下に駆け寄っていた。

「おはなみ、やりましょーよ!」

 サニィは目を輝かせながらそう言った。

「えー…やだよー…」

 さっきまであんなに押してたお花見を、いとも簡単に断ったルカ。

「さっきゆきからききました!おはなみってたのしいそーだとおもいます!なので!やりましょーよ!」

 その後も、サニィは駄々を捏ねるかのようにルカにせがんだ。お花見をしてくれと。その甲斐あってか、ルカはお花見の開催を決意した。

「ということなので、お願いしまーす!!」

 ルカは、吹雪に土下座で頼み込んでいた。そこまでしてご馳走が食べたいのだろうか。そんなルカに、吹雪も折れた。

「まったく、しょうがないわね。簡易的でいいなら、用意してあげるわよ。」

 溜め息混じりにそう言った吹雪。その顔は、どこか幸せそうに見える。

「え、まじで!?やったー!」

 ルカは、あまりの歓喜に飛び跳ねていた。

「よっしゃ皆!お花見しよう!」

 ということで、お花見をすることになったのだが、

「ちょっと待てよ皆。」

 アトだ。何か不満でもあるのだろうか。

「よーく考えろ。ここ、ドムレカ民政王国に、花見できるような場所はねぇぞ。」

 皆気づいてなかったようだ。アトの言葉に驚愕している。

「いやほら、学校に桜咲いてるじゃん!」

 ルカの最後の足掻きだ。

「あそこ花見禁止にしたのお前だろ。」

「ほんとだぁ!!」

 最後の足掻き、無駄に終わった。

「じゃあ今から変えよう!そのきまり!」

 まだ足掻くようだ。

「法律の改正案は議会を通さなきゃなんねぇだろうが。」

「ほんとだぁ!!」

 ドムレカ“民政”王国だ。一応、国会的なのが機能しているようだ。

「じゃあ!どっか別の国でやろう!」

「国王が自国の領域から出るときは議会の了承を得てからだろ。」

「ほんとだぁ!!誰だよ!そんな法律作ったの!」

 どうやらルカの感情は、怒りに変わってきたようだ。

「まあ、忘れても仕方ねぇくらい前のことだから忘れてんのかもしれねぇけどお前だよ。原案作ったの。そんで新しい改正案も大体お前だよ。」

「え゛、理子じゃなかったっけ?」

「理子が作ったのは憲法と刑事法だ。」

「…そー…だっ…た…」

 完全に意気消沈したルカ。膝から崩れ落ちた。

「…ん、」

 ふと、自分の斜め後ろを見たルカ。そこには、花見の話で盛り上がっているサニィと雪の姿があった。
 二人の姿を見るや否や、しんみりとした顔を浮かべたルカ。

「ん、」

 何か思いついたようだ。すくっと立ち上がり、口を開いた。

「アトくん。単純な解決案を思いついた。」

「お、まじか!」

「皆注目!」

 大きめの声で皆に呼びかけたルカ。今度は全員、ルカに注目した。

「正午にお花見をやるから、全員屋上に来るように!」

 各々適当に返事を返した。
 ちゃんと返事が返ってきて、ルカも安心したようだ。勝利の笑みを浮かべている。

「たのしみだね!ゆき!」

「そうだね!サニィ!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 正午。春の暖かい日差しが辺りを包む屋上に、城の皆が集まった。

「よーし、皆集まった!」

 サニィは辺りをキョロキョロ見渡して、雪の袖を引っ張った。

「ねぇねぇゆき、」

「何?サニィ。」

「おはな、どこにあるの?」

 訝しげな顔でそう聞くサニィ。それもそのはず。城の屋上に、桜など生えている筈はない。

「単純な発想…ここに桜を生やせばいい!」

 皆、ぽかんと口を開けた。

「いや、何年かかんだよ!」

「そこで、魔法の出番でしょ?」

 そう言うとルカは両手を大きく広げた。すると、屋上全体、サニィ達の足下にまで、大きな魔法陣が展開された。

「とくとご覧あれ!」

 眩い光の後、視界に映った一枚の花弁を、サニィは無意識に目で追っていた。柔らかな草原の上に落ちたその花弁は、風に煽られ、サニィの視界の外へと消えていく。サニィが顔を上げるとそこには、可憐で優雅な桜の木が、緑の丘に花を添え、聳えていた。

「うわぁぁ//」

 突然の出来事に、サニィは興味津々だ。

「な、え!?」

 大人達、そして雪は、目の前に現れた巨木に驚愕していた。

「まあこれが大魔導師の実力ってやつかな?桜の花が咲き乱れる草原なんて昼飯前さ!」

 今回のルカは、自分を誇っていいだろう。

「これで何の法にも触れてないから凄いよねぇ!」

「ルカくんって魔法の技術だけは凄いよね本当に。」

 スカンとトカゲンは二人して桜を眺め、感心していた。

「さあ師匠!お花見しましょう!」

 トカゲンが少し視線を落とすと、にんまりした笑顔のレオナとその奥で三色団子を食べているソティアがいた。

「あれ、門番は大丈夫なの?」

 訝しげな顔を浮かべるトカゲン。

「別にいいんじゃない?どうせ誰も来ないんだし。」

 早くも団子を食べ終えたソティアがそう言った。

「それにザニさんに千里眼で監視して貰ってますから、大丈夫です!」

「それ…ザニくんお花見楽しめないね…」

 トカゲンは苦笑いでそう言った。

「吹雪~、準備お願~い。」

 子供のような笑顔で吹雪に頼むルカ。吹雪はもう慣れたのだろうか。嘲るように笑んだ後、指を鳴らした。すると、桜の木の周辺に魔法陣が展開された。

「今回のは傑作よ。」

 魔法陣からは、色とりどりの絨毯、海の幸から山の幸まで豪華絢爛の料理、その他装飾品が現れた。

「おお~!凄い料理だぁ!さあさあ皆集まって!」

 美味しそうな料理に大興奮のルカを先頭に、皆がご馳走達を囲むようにして集まった。

「はいはい皆~、これ持って~…」

 ルカは順番に、木製の大ジョッキを手渡していった。

「お!酒か!これ!」

 ルカは全員にジョッキを手渡した所で、元の位置に戻った。

「よし、皆!お花見を始めようか!乾杯!」

「かんぱ~い!!」

 木製のジョッキのぶつかり合う独特な音が、各々の耳に響いた。

「かぁ~、うめぇなぁ!」

 良い飲みっぷりだ。レーニャ。
 ジョッキの中身は泡立ちの良い麦酒だ。サニィと雪は未成年なので、オレンジジュースである。

「おいしー!」

「おいしいねぇこのジュース!果汁100%な感じがするよ!」

 サニィも雪も、いつも以上に笑顔に感じられる。

「ゆきっておはなみなんかいめなのー?」

 サニィはにこにこした笑顔で雪に聞いた。

「ああ、私はこれが二回目かな?2歳の時に一回やったっきりだっけ。」

 雪もにこにこした笑顔でそう返した。

「ゆきの2さいか~…どんなだったの?」

「このまんまだぜ。」

 レーニャがサニィの横から会話に入ってきた。

「そーなんですか?」

 訝しげな顔を浮かべるサニィ。

「見た目はな。性格は、何つーか…あんま喋ったこと無かったな。大体部屋から出てこなかったしな。」

 笑いながら話された雪の過去の姿は、今の姿とは考えつかないようなことだった。

「ちょっとレーニャさん止めてよ恥ずかしい!」

 今では早くも笑い話になっているようだ。

「あっはっは!すまんすまん。それはそうとサニィ。飯は食ったか?」

「まだジュースしかのんでませんよ。」

 サニィはニコニコしながらそう応えた。

「何か適当に取って食ってみろ。うめぇぞ~吹雪の作る宴会料理は。」

「えっと…あ、これはどうでしょう!」

 サニィが手に取ったのは、サニィの掌ほどの大きさの星形の果実だった。

「お、良いの取ったなサニィ!」

「これってそんなにいいんですか?」

 星形の果実をまじまじと見つめながらそう言うサニィ。

「うめぇぞーそれ!一口食って見ろ!」

「はい!いただきます!」

 迷うことなく、星の角を頬張ったサニィ。

「!???」

 すると、にこにこした笑顔はどこへやら、何とも言えない表情を浮かべた。

「んえ~、、」

 サニィの感じ取った味覚。極端に言うと、口の中で爆発が起こったような感覚だった。

「だ、大丈夫?サニィ?」

 心配そうな顔をした雪に、サニィはゆっくりと首を振り、食べかけの果実を手渡した。

「?食べて良いの?いただきまーす。」

 雪は、大口を開けて果実を頬張った。

「!??」

 そして、サニィと同じような表情を浮かべた。

「な…何ですか…これ…」

 雪はレーニャにそう聞いた。

「“スターフルーツ”って、見た目のまんまの名前の果物なんだが、水気に触れるとパチパチ弾けるんだ。それがまたうまくてなぁ!お前らもうまかったろ?それ!」

「おいしく…ないです…」

「まぁ、牛乳よりは?良いけど…」

「なんだ口に合わなかったか。そうか…あ、じゃあ次これ食って見ろ!」

 サニィと雪はその後も、レーニャに散々変な物ばかりを食べさせられていた。

「はぁ~、おいしー!」

 その頃、ソティアはまた、団子を頬張っていた。

「ソティアさんって以外と大食いなんですねぇ…」

 レオナは意外そうな顔をしてそう言った。

「まあ、お団子は美味しいからねー。あ、吹雪さん、お団子もう一本良いですかー?」

「またー?」

 吹雪の返事の仕方を見るに、ソティアは既にかなりの本数を平らげているようだ。

(…花より団子…だな…)

 アトは、ソティアを見てそんなことを考えていた。

「いや美味い!美味すぎる!!」

 ここにもう一人、花より団子な奴がいた。勿論ルカだ。

「ザニくん食べないの?ほら!海老だよ!海老!」

「お、Thenk you!」

「No problem!」

 トカゲンから心配されていたザニだったが、意外と楽しめているようだ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「あれ、もう何も残ってねぇじゃねぇか!」

「た、助かった…」

「もう…むり…」

 二人は絨毯の外にはみ出て、野垂れ死んでいるかの如く、寝転がっていた。

「おはなみって…こんななんだね…ゆき…」

 死んだ目でそう言うサニィ。

「いや…前はもっと…楽しかっ…た…」

 同じく死んだ目でそう言う雪。いや、ガクッとした所を見るに、力尽きたのだろう。

「よお、どうした?二人して。」

 サニィが声のした方を見ると、アトが木製のジョッキを片手に立っていた。

「レーニャさんに…なにかを…たくさん…たべさせられました…」

 倒れ伏したまま苦しい表情を浮かべながらそう言ったサニィ。

「ああ、そういうことか。レーニャと花見しても、食うばっかでつまんねぇよな…」

 アトは溜め息混じりにそう言いながら、サニィの横に座った。それに合わせて、サニィも重い体を起こした。

「はい…ずっとたべてました…」

 苦しい笑顔を見せるサニィ。

「大体、花見ってのはご馳走を食うためにやるもんじゃねぇもんな。」

「?たべないんですか?」

 サニィは訝しげな顔で首を傾げた。

「おいおい、主役を忘れてんじゃねぇか?」

 優しい笑みを浮かべたアトは、丘の上を指さした。サニィが目を向けると、花見開始当初から変わりなく聳える桜の木があった。
 その煌びやかな姿に、目を輝かせて見入っているサニィ。そんなサニィを横目に、アトは口を開いた。

「あの桜見てるとよ、“寺子屋”思い出すんだ。」

「?てらこや…ですか?」

 サニィはアトの方を向いてそう言った。

「寺子屋ってのはな…まあ、学校みたいなもんだな。」

「アトさんがっこーいってたんですか!?」

 目を輝かせてそう言うサニィ。

「まあ、学校とはまた別だろうが…そうだな。」

「すごいですね!」

 サニィは輝かしい笑顔でそう言った。

「いやまあ、俺は寺子屋って文化のある村に産まれただけで、凄くはねぇな。そもそも学校って、何年前だっけ…まあ、何百年か前に異世界から来たとか言った奴から教わった設備なんだぞ。名前なんつったかなぁあいつ…岩…飛…?まあいいや。そんで俺は凄くはねぇぞ。」

「いや、すごいですよ!」

 相変わらず輝かしい笑顔のサニィ。

「まあ、それでいい。」

 どこか呆れたような笑みを浮かべて、アトは桜の木に目を向けた。

「それでアトさん。」

「ん?」

「どーしてさくらをみたらてらこやをおもいだすんですか?」

 サニィは訝しげな顔をしてそう聞いた。

「…それはだな…」

 アトはしんみりした顔で話し始めた。

「寺子屋にも桜が咲いてたんだよ。そんなにでかくもない、小さい木だったんだけどな、何か…綺麗で…大きかったんだ。」

「ちーさいのにおーきいんですか?」

 サニィは首を傾げてそう言った。

「ああ。なんつーか…良くわからんがそんな感じだ。ところでサニィ、木登りってしたことあるか?」

「えっと…」

 サニィは暫く考えて応えた。

「…あ、ゆきがやってました!」

「おお、お前らもやるんだな。俺たちもやってたんだ。その、スカンと、ソティアと、あとアリスって奴と四人でな、毎日遊んでた。毎日毎日、寺子屋が楽しくて楽しくて。夜になったら、早く朝になんねぇかなって、いつも思ってた。そんでもって遊んでる時は、こんな毎日がずっと続くんだろうなって。…まあ、ずっと続くわけねぇよな。」

 段々と、アトの瞳に涙が浮かび上がってきた。どうやらアトは、泣くのを必死で堪えているようだ。声にもそれが表れている。

「…でもよ…あんな終わり方は…ねぇよ…」

 遂には、ボロボロと泣き始めたアト。

「アトさん…?だいじょーぶですか…?」

 アトは涙を腕で拭い、顔を振って振り払い、不安げな顔で見守るサニィに、優しく微笑んで見せた。

「すまん、話が逸れた。兎も角、花見ってのはご馳走を食べるためにするものじゃなくて、綺麗な花を眺めながら、些細なことを語り合うためにするものなんだよ。良く憶えとけよ。サニィ。」

 アトの笑顔を見て、サニィは安心した。

「はい!」

 なので、元気良く返事をした。

「はぁ~、にしても綺麗な桜咲かせやがるなぁ、ルカの奴。」

 アトは桜を眺めて感嘆の声を漏らしながら、ジョッキの麦酒をゴクゴクと飲んだ。

「アトさん、もうはなさないんですか?」

 にこにこした笑顔でアトにそう聞くサニィ。

「お、まだ話すか?話題はどうするよ?話題は。」

「じゃあ…」

 サニィは空を見上げながら話題を考えた。が、何も浮かばなかった。そして、やはりというか何というか、桜の木が目に入った。サニィはピンときた。寺子屋だ。
 
「てらこやのこと、もっとはなしてください!」

 サニィは気づいていないが、アトは一瞬、悲壮感を漂わせていた。アトの脳裏に映った光景がどのような物か、瞬間的過ぎて解らなかったがこれだけは解る。“良いこと”ではない。
 サニィが見たのは、アトの優しい笑顔だけだった。

「…いいぜ。花見には丁度良い。」

 春風靡く城の屋上、その一面に広がる緑に身を下ろし、聳える徒桜を見上げながら、二人は語らった。

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