神々を従えし者
危険な存在〜Part2〜
俺は疑問に思いながら手元にあるこの番号札と学園内のマップを頼りに10番塔に向かった。
「へぇー。こんなにもでかいんだなぁー。学園が保有する魔法適性を測る塔ってのは。壁もめちゃくちゃ厚いしよくよく見ると、色んな所に色んな魔法がかけられてるな。」
へぇー。と感心していると後ろから声がかかった。
「やぁ。君があのフェイト君かなー?
お初にお目にかかるよ。私はシェイナ・フォルモンドだよ。この学園の学園長だよ。よろしくね。」
俺はその名前を聞いて固まった。まさかこの学園を仕切っているのが王都で最も有名なフォルモンド家のご長女様なんて!
この国の階級は大体、
国王→公爵→侯爵→伯爵→子爵→男爵というような並び順だったはず。
このフォルモンド家は王族の親戚のような位置関係で立場上は公爵の位だが、実質王族のような権力があるのだ。
その気になれば国を動かせるくらいに。
なのに、何でそのご長女様がこんな学園に?と思うのは仕方ないと思う。
そして口に思わずに出してしまうのも。
「ど、どうしてでしょうか?このような学園にシェイナ様が....?」
するとシェイナ様はニッコリと笑ってさも当然のようにこう言い放った。
「そんなの決まっているじゃない。この国にとって重要な魔道士を育てるためよ。」
とこの学園の存在意義を言った。俺が感心していると.......
「と言いたいとこだけどね。本当はそれは建前なんだ。本当は伝説の神魔召喚士を見つけ正しい方向へと導くことなの。」
おっと。小悪魔的な微笑みと一緒に聞きなれない単語が出てきたぞ?
「あの....シェイナ様....その神魔召喚士って何なんですか?度々耳に挟むのですが。まだ基本的な事しか知らないので....。」
俺は恐る恐る質問した。
「ふふっ。そんなに畏まらなくていいわよ。あと様は付けなくていいわよ。堅苦しいのは嫌いだからね。
で、神魔召喚士だっけ?神魔召喚士って言うのは100年単位で出現する世界を滅ぼせるくらいの力持った召喚士の事。
通常は1つの種族しか使役出来ないはずなのにその召喚士は5柱の神と5体の悪魔の魂を使役していたらしいの。古い文献にはそう記されていたよ。そしてその召喚士を見分ける方法は魔力量と魔力の質。先程君たちが受けていた魔力量検査は君を含め、天才さん達の中に伝説さんが居ないかなぁーって調べるためだったの。そして、貴方の魔力は少しばかり変だった。
うん。これである程度の説明はしたつもりだけど、何かある?」
そうシェイナさんが聞いてきた。
ん?10個の魔力。魂。魔力が変だった。そして俺が呼ばれた。
これって.......
「これって....俺がその神魔召喚士だって睨んでます?確かに魔力は変でしたよ?でも、以下におかしくても世界は広いんですよ?俺なはずないじゃないですか。」
俺は少し目を逸らしながらそう言った。
すると....
「なら、ここで貴方に実際に魔法を使って頂こうかしらねぇー。」
ニヤニヤしながらこちらを見てくるシェイナさん。
あっ、でも肝心なことを聞いていなかった。
「まだ適正魔法が何か知りませんよ?どうやって使うんですか?」
「あぁ、それなら大丈夫よ。私の予想ではあなたは召喚士だからその魔法のやり方を教えるから使えたら怪しいぞ〜。
フェイく〜ん?ふふっ」
くっそー!俺が困ってんの分かっておちょくってんだろこの人!
俺だってこの学園で目立つのは嫌なんだよ!
というか、誰がフェイくんだ!
「じゃあ、さっさとやりますよ!教えてくださいっ!」
「全く〜。フェイくんはせっかちさんなんだから。せっかちな人はモテないぞ?」
「余計なお世話ですよ!ほらっ!行きますよー!」
そう言って俺達は分厚い壁の向こう。
天国のように綺麗で地獄のように激しい試験へと向かうためにもんを潜った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「よーし。フェイくんはもういい?さっき教えた通りにするんだよ?それで召喚魔法は使えるよ!ファイトだよ!」
少し離れたところから大きな声でシェイナさんが見える。
「よしっ。ここからは切り替えるぞ。」
そう言って、俺は集中力をドンドン高めていく。今回詠唱するのは一の魔力塊の詠唱文だ。
「天上の支配者と敵対する暗き存在。
その姿は冥界の第一の守護者。司る属性は炎。永久不滅にして全てを灰燼に帰す者。我が真名に従いその姿を示せ!
出てこい!アルフレッド!」
.......沈黙。
「あららー。フェイくんは違ったのかぁ
そうだと思ったんだけどなぁ。」
「ほら!言った通りですね!やっぱり俺は魔力が少し変な一般人ですよ!」
俺は望んだ結果に少し気分が高揚していた。
だからあんな不自然な魔力が学園に向かって来たのも認知できなかった。
まさかあんな化け物が来るなんて....
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回は少し短いです。これからもちょくちょく更新していくので少しでも興味を持って読んでもらえると嬉しい限りです!
ではまた次作で!
コメント・高評価お待ちしております!
「へぇー。こんなにもでかいんだなぁー。学園が保有する魔法適性を測る塔ってのは。壁もめちゃくちゃ厚いしよくよく見ると、色んな所に色んな魔法がかけられてるな。」
へぇー。と感心していると後ろから声がかかった。
「やぁ。君があのフェイト君かなー?
お初にお目にかかるよ。私はシェイナ・フォルモンドだよ。この学園の学園長だよ。よろしくね。」
俺はその名前を聞いて固まった。まさかこの学園を仕切っているのが王都で最も有名なフォルモンド家のご長女様なんて!
この国の階級は大体、
国王→公爵→侯爵→伯爵→子爵→男爵というような並び順だったはず。
このフォルモンド家は王族の親戚のような位置関係で立場上は公爵の位だが、実質王族のような権力があるのだ。
その気になれば国を動かせるくらいに。
なのに、何でそのご長女様がこんな学園に?と思うのは仕方ないと思う。
そして口に思わずに出してしまうのも。
「ど、どうしてでしょうか?このような学園にシェイナ様が....?」
するとシェイナ様はニッコリと笑ってさも当然のようにこう言い放った。
「そんなの決まっているじゃない。この国にとって重要な魔道士を育てるためよ。」
とこの学園の存在意義を言った。俺が感心していると.......
「と言いたいとこだけどね。本当はそれは建前なんだ。本当は伝説の神魔召喚士を見つけ正しい方向へと導くことなの。」
おっと。小悪魔的な微笑みと一緒に聞きなれない単語が出てきたぞ?
「あの....シェイナ様....その神魔召喚士って何なんですか?度々耳に挟むのですが。まだ基本的な事しか知らないので....。」
俺は恐る恐る質問した。
「ふふっ。そんなに畏まらなくていいわよ。あと様は付けなくていいわよ。堅苦しいのは嫌いだからね。
で、神魔召喚士だっけ?神魔召喚士って言うのは100年単位で出現する世界を滅ぼせるくらいの力持った召喚士の事。
通常は1つの種族しか使役出来ないはずなのにその召喚士は5柱の神と5体の悪魔の魂を使役していたらしいの。古い文献にはそう記されていたよ。そしてその召喚士を見分ける方法は魔力量と魔力の質。先程君たちが受けていた魔力量検査は君を含め、天才さん達の中に伝説さんが居ないかなぁーって調べるためだったの。そして、貴方の魔力は少しばかり変だった。
うん。これである程度の説明はしたつもりだけど、何かある?」
そうシェイナさんが聞いてきた。
ん?10個の魔力。魂。魔力が変だった。そして俺が呼ばれた。
これって.......
「これって....俺がその神魔召喚士だって睨んでます?確かに魔力は変でしたよ?でも、以下におかしくても世界は広いんですよ?俺なはずないじゃないですか。」
俺は少し目を逸らしながらそう言った。
すると....
「なら、ここで貴方に実際に魔法を使って頂こうかしらねぇー。」
ニヤニヤしながらこちらを見てくるシェイナさん。
あっ、でも肝心なことを聞いていなかった。
「まだ適正魔法が何か知りませんよ?どうやって使うんですか?」
「あぁ、それなら大丈夫よ。私の予想ではあなたは召喚士だからその魔法のやり方を教えるから使えたら怪しいぞ〜。
フェイく〜ん?ふふっ」
くっそー!俺が困ってんの分かっておちょくってんだろこの人!
俺だってこの学園で目立つのは嫌なんだよ!
というか、誰がフェイくんだ!
「じゃあ、さっさとやりますよ!教えてくださいっ!」
「全く〜。フェイくんはせっかちさんなんだから。せっかちな人はモテないぞ?」
「余計なお世話ですよ!ほらっ!行きますよー!」
そう言って俺達は分厚い壁の向こう。
天国のように綺麗で地獄のように激しい試験へと向かうためにもんを潜った。
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「よーし。フェイくんはもういい?さっき教えた通りにするんだよ?それで召喚魔法は使えるよ!ファイトだよ!」
少し離れたところから大きな声でシェイナさんが見える。
「よしっ。ここからは切り替えるぞ。」
そう言って、俺は集中力をドンドン高めていく。今回詠唱するのは一の魔力塊の詠唱文だ。
「天上の支配者と敵対する暗き存在。
その姿は冥界の第一の守護者。司る属性は炎。永久不滅にして全てを灰燼に帰す者。我が真名に従いその姿を示せ!
出てこい!アルフレッド!」
.......沈黙。
「あららー。フェイくんは違ったのかぁ
そうだと思ったんだけどなぁ。」
「ほら!言った通りですね!やっぱり俺は魔力が少し変な一般人ですよ!」
俺は望んだ結果に少し気分が高揚していた。
だからあんな不自然な魔力が学園に向かって来たのも認知できなかった。
まさかあんな化け物が来るなんて....
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今回は少し短いです。これからもちょくちょく更新していくので少しでも興味を持って読んでもらえると嬉しい限りです!
ではまた次作で!
コメント・高評価お待ちしております!
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