隻眼の賢者

河野原ぺこ@垢停止中

三話 賢者の弟子へ

 俺の視界に入ったのは知らない天井だった。

「ここは何処だ?」

 俺は見た感じ木造の家にいた。見た感じ普通ぽい物が置かれている。とりあえず、現状の把握をする事にした。

 確かキングワーミーとか言うでっかいカワセミと戦って••••••。そうか••••••。左目は失ったのか••••••。

 左目に力を入れる事が出来ないのである。

「まぁ、命があるだけいいか」

 その時ドアが開く音がした。

「お、目が覚めたか」

 そこには十五歳位の少女がいた。とりあえず••••••

「何で、俺はここに居るんですか」

「もちろん、僕が助けたからだよ」

 ••••••そういえば、気絶する前に誰かの声を聞いたような。

 ぐぅぅぅ〜〜。

 ••••••恥ずかしい。そういえば、この世界に来てから一度も飯を食べていない。

「ふふっ。それじゃあ今からご飯にしますか」

「ありがとうございます」

「いいよいいよ。でも、なんでこんな危険な所に居たのか教えてもらうよ。転生者君」

 おい。今転生者って言ったよな。

「なんで知っているんですか••••••」

「実は僕、鑑定スキル持っているんだよね。だから君の情報はだだ漏れなんだよ」

 相手が見ているんならこっちにも見る権利はあるはず。

「『鑑定眼』」

•名前 綯々 柊花
•種族 精霊(魔人) 86歳
•職業 魔術師Lv254
•称号 転生者 賢者


•生命力 450000/450000
•魔力 5720000/5720000
•攻撃力 57000
•防御力 45700

•スキル 魔力操作LvMAX 魔力感知LvMAX 火魔法LvMAX 炎魔法LvMAX 氷魔法LvMAX 水魔法LvMAX 風魔法LvMAX 光魔法LvMAX 闇魔法LvMAX 雷魔法LvMAX 治癒魔法LvMAX 空間魔法LvMAX 時空魔法LvMAX 呪縛魔法LvMAX 剣術Lv6 魔導具作成Lv8

•エクストラスキル 魔神の加護LvMAX 神眼LvMAX 言語理解LvMAX


 ••••••日本人!?それに賢者!?ヤバそう。

「お。見ちゃった?ま、気軽にやろうよ。同胞君」

 なるほどだから俺のステータスを見ても驚かなかったのか。それにしてもどうしてこの世界に居るんだ?

「リビングでご飯の準備しているから、降りてきてね。そこで色々話そう」

 そう言って、柊花は部屋の外へ出ていった。

 とりあえず、行くとするか。

「来たね。じゃあ、頂こう」

「••••••準備速すぎだろ!」

 おかしい!柊花が数分後に出たのになんでもう料理が出来ているんだよ!しかも時間がかかりそうなトーストだし。焼く時間はどうした!

「それは魔法でやったんだよ。すごいでしょ、僕」

「次元が違いすぎる••••••」

「まぁ、座って。早くしないと冷めちゃうよ」

「分かった••••••」

「それじゃあ、改めまして僕の名前は綯々 柊花。成輝君と同じ転生者だよ。君には二つの選択があるよ。一つ目はここを出て街に行く••••••。あ、そういえばなんで暗黒の森なんかに居たの?」

「それは、俺を転生させた暗黒神様が落としたのがあそこだったんだよ。それで二つ目は?」

「災難だったね。2つ目は僕の弟子になる。そうすれば、ここに居て良いよ」

「どうして俺を弟子にしようと思ったんですか?」

「同じ転生者って所もあるけど成輝君の物凄い魔力量見ちゃったらね〜。弟子にしたくなるよ」

「どうしよう?」

 早く人族を抑える為には今すぐ行った方がいいだろう。しかし、今の俺の力では勝てない••••••。ということは••••••。

「弟子になるしかないか••••••」

「お、弟子になってくれるのか。やったね!」

 小さい声で言ったのに聞こえてるのか••••••。それにしても子供みたいに燥ぐ柊花を見ていると本当に子供みたい••••••。どう見てもに86歳には見えないな••••••。

「なんか失礼な事考えていなかった?」

「いえ」

 それにしても、感が鋭いな。顔にでも出ていたのかな?

「それでこれからどうすれば良いんですか」

「これを食べ終わったら君の部屋に案内するよ」

 そう言って一分程で柊花はトーストをぺろりと平らげた。••••••早い。


◇◇◇


「それじゃあ、今から案内するよ」

 そう言って看病されていた部屋へ連れてかれた。

「まぁ、ここでいいでしょ。ここで一日中寝ていたんだから」

「一日も寝てたのか••••••」

 まぁ、半日も歩いていたんだから疲れていたんだろう。

「それじゃあ、修行を始めますか」

「具体的には?」

「ん〜。魔法の適性を調べて、魔力操作の練習でもしますか」

「適性って何があるんですか?」

「大体••••••火、氷、水、風、土、光、闇、雷だね。他に回復、呪縛、空間があるけど一般的にはこの七つだね。他に誰もが使える無属性魔法もあるよ」

 ん、それだと••••••

「影魔法とか暗黒魔法、治癒魔法、炎魔法、時空魔法は?」

「魔法には段階があって、段階が上がるほど使える魔法が増えるんだよ。段階を上げるには加護と加護のレベルが必要になるんだけど、君の加護は暗黒神の加護でしかもLvMAXだから闇属性の魔法は暗黒魔法まで行けるね」

「なんで師匠は魔神の加護持ちなのに火属性の魔法と回復の魔法以外はそのまま何ですか?」

「お、師匠って呼んでくれるの?嬉しいね。じゃあ特別に教えてあげよう。僕ね、元々火属性と回復の魔法にしか適性が無かったんだよ。しかしね、魔神の加護の効果が全ての魔法の段階を上げるものだったんだよ。すごいでしょ!」

「へ〜。凄いですね」

「まぁ、説明はこのぐらいにして適性を調べようか」

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