俺のパーティーは、この国だ!!

もみあげチーズ

魔王との乱闘

第1話

 俺の名前は山田 勇気だ。普通の高校生活をしていた。俺は友達と遊園地に行った帰りだった。

「勇気〜!!じゃあなーー!!」

「おう!!またな!!」

 俺は一人暗い道を歩いていた。午後10時くらいだっただろうか。後ろから走って来る音がした。

グサッ!!

 俺の腹からはナイフが突き出ていた。俺は後ろを振り返ろうとしたが、そのまま後ろを振り返れずに地面に倒れ、出血多量で死んでしまった。

「おいおい!!ここはどこだよ?暗いし、肌寒いし最悪だ!!なんてたって...孤独だ!!死んだ後ってどうなるんだ?おい!!誰か!!ここから出してくれ!!誰か...来てくれよ!!」

 コンピューターのような声が聞こえた。

「テンセイ...シマス!!」

「何だ??うわぁ!!」

 妙な光が闇を打ち消す様に広がっていった。
 俺が目を覚ました時には、どこかの城の中にいた。俺は立ち上がった。よく見えない為、目を軽くこすってみた。誰かが前に立っていた。すると...

「え?誰?俺は誰?俺死んだの?なぁ〜、教えてくれよ〜。ってかあんた誰?こっち向いてくれよ!!」

 目の前にいたのは...

「何だ?貴様!!まだここまで来た勇者はいないぞ!!城内のモンスター達を全員倒したという事か?何者だ!!名を名乗れ!!」

「あんた、酷い顔してんなー!!骸骨みたいだ...まるで魔王みたいだなぁーー!!名前?山田 勇気って言うんだけどよろしくな!!」

「何を言っている...私は魔王だ!」

魔王だった!?目の前にいるの魔王!?え、ちょっと待って!!俺あんなに堂々と話してたの??嘘だろ?この感じは俺が異世界に転生したって感じだなあー、俺こういう感じのゲームばっかしてたからこういう状況はすぐに飲み込めるけど、さすがにいきなり魔王ってどういう事だ!?転生した場所が村とかじゃなくて、魔王城の城内ってどういう事だよ!!とにかく、魔王をどうやって倒そうか??倒せるのか?そもそも怖い!!怖過ぎるぞぉ!!

「そうか、お前が魔王か...大したヤツには見えないな〜!」

何言ってんだオレェェェェ!!殺されるぞ!!

「何だと、貴様ナメてるな!!ブッ殺してやる!!」

おいおい、ちょっと待ってくれよ!!俺もう一回死ぬの?転生したらまた変な所飛ばされたらどうしたら良いんだよ!!

 魔王は魔法を唱え始めた...

「破滅魔法...ビッグバン!!ぎゃふぅ!!」

 俺は素手で魔王の顔面を殴った。

終わった〜!!俺終わった〜!!
俺の人生終わった〜!!魔王の顔面殴ってしまったぁぁぁぁぁーー!!

 魔王は後ろに後退りした。

「貴様!!やってくれたな...お前は死ぬ事になるぞ...さぁー、一対一の文句無しの 実力勝負といこうじゃないかぁぁぁぁ!!!死ね!!このクソ野郎がぁぁぁ!!」

 魔王は変化し始めた...

「俺は、あらゆるモンスターへなれるんだ!!変身じゃない、これは取り込んだモンスターに変わったんだ!!能力まで使える!!お前はこのオレには勝てない!!なぜかわかるか?オレはバハムートになったんだからなぁぁぁーー!!!」

 魔王はバハムートへと化した。

もう無理だ...ちょっとイケるかもって思ったけど、マジで死ぬぞこの状況!!

 そう思っていた俺のよこにあったのは...魔王の杖だった。俺は喜んだ。

え?これ使っていいの??マジ!?え?でもどうやって使うの?スキルとか持ってなくない?俺...ただの雑魚じゃね?もういい!!

 杖を魔王に向けた。

「はあぁぁぁぁぁーー!!!」

 杖の先端から謎の赤色の光線が放たれた。

「キサマァーーーーーーー!!!!破壊の杖を使いやがって!!このクソ野郎がぁぁぁぁぁぁー.........」

 魔王は破滅した。

「魔王を倒した!!倒したが、これからどうしようか?」

 俺は破壊の杖を持ったまま城の出口を探しながら城内のモンスターを軽々と破滅させていった...そのうち俺は光の見える方へ突き進んで行き、城から出た。すると、目の前には6人の冒険者達が立っていた。その内の鎧を着た男が話し掛けてきた。

「お前は一体何者だ!!人間に化けているなら容赦なく切るぞ!!さっきの大きな音は何だ??お前の持っている杖は一体!?怪しいぞ...!?お前、それ破壊の杖じゃないのか?まさかお前が魔王か?案外雑魚そうだなぁ〜!!皆んな準備はいいか?」

「何言ってんだよ!!俺が魔王を討伐した勇者だ!!さっきの音!?もしかして、モンスターを破滅さしてた音か?すまねーなー、悪かった悪かった〜。村、教えてもらえる?」

 6人の冒険者達は皆んな驚いた顔をしている。魔術師らしき冒険者はこう言った。

「もちろんですよ!!教えさせて下さい!!こっちです!!」

 俺はこいつらの言うがままについて行った。鎧を着た男はこう言った。

「ようやく!!ようやく、この戦いが終わるんですね!!嬉しい!!嬉し過ぎる!!ありがとう!!ありがとうございます!!貴方様の名前を伺いたいのですが!!」

「俺の名前は山田 勇気だ!!」

「ヤマダ ユウキですか!!ありがとうございます!!もしかして、転生者の方ですか?時々みかけるんですよねぇ転生者の方をね。」

「やっぱり名前で転生者って分かるのか〜!!」

「着きました!!ここです!!ここがアルビ村です!!おーーーい!!村の皆んなぁぁぁぁーー!!!!!やっと!やっと!!やっと魔王が討伐されたぞぉぉぉーー!!!」

 村の人々は一瞬フリーズしたかの様に動きが止まった。

「うぉぉぉぉーーーーー!!!!!本当か!?!?」

「俺達の悪夢がようやく終わったのか!?国王は知ってるのか!?」

「誰がやったんだ!?」

 俺は、こう叫んでやった!!

「魔王を討伐したのはこの!!この俺だぁぁぁぁぁーーーー!!!!」

 叫んだ後、村はお祭り騒ぎになり、なぜか俺は国王の元へ連れて行かれた。恐らく褒美に違いないだろう。

俺は浮かれている。かなり浮かれている。どうしようもないくらいに浮かれている。俺への褒美って、金とか女...だったりすんのかな?ウヒヒヒヒィー!!最高だ!たんまねぇ!想像しただけで最高だ!!早く!!早く国王の前に行きたい!!

 俺を連れて行った兵士がこう言った。

「この先に国王様が座ってらっしゃる!!無礼のないよう頼んだぞ。」

ドア前まで来ていた。兵士がドアを開けた。俺は国王の目の前まで行った。そして、跪いた。

「国王様!!私が、魔王を討伐致しました!!」

国王はお爺さんのイメージがあったが、案外若かいなぁ〜!!20代ってとこかな??俺は18だけどさ!!若いどころかイケメンだ...羨ましいぃ〜!!俺もその椅子に座らせてくれよ!!

 若い国王は重い口を開いた。

「ここまで来てくれて悪いんだが...国王になってくれないか??勿論、お金であっても、権力であろうが、全て魔王を討伐した君の自由だ!」

え!?えぇ!?えぇ〜!?ちょっと待て!!俺が国王!?嘘だろ...転生して間もないのに早速、いきなり国王かよ!!どう言う事だ??なぜ俺に王の座を譲る必要があるんだ??意味が分からねぇー!!

 俺は思わず聞いてしまった。

「な、なんで!!なんで王の座を譲るつもりなんですか??私は別に国王になっても良いですが、それだけが聞きたくて!!」

「こんな俺よりも、貴方の様な何かを成し遂げた人が国王になった方が、この国の者達は良くなると思うんだ!!魔王を倒したなんて...とんでもない事ですよ!!是非とも貴方に国王になって欲しいと心から思いました!!」

 良い人だなぁーー!!!俺、国王になってどうするんだ??




《ここから俺の冒険が始まる!!》

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