ある日、僕は異世界に転移した

新たなる出会い

    昨日のように、ここを中心に捜索してみるか…

    外に出ると、今日は天気がよく、雲もあるが、青空も見える。気持ちいい!こんな状況でなければ、とても快適な土地なんだけどなぁ。

    午前中、2度ほど捜索してみたが、やはり樹々が並んでいるだけで、特に変わったものはない。

    僕は思いついて、昨日の場所に行ってみることにした。もしかしたら、誰か来ているかも知れないし、あるいは誰か来たなら痕跡を残してくれているかも知れないからだ。

    僕が昨日目覚めた場所にたどり着いたのは、少しお昼に差し掛かった頃だと思う。
スマホを切っているので、正確な時間は分からないが、太陽の位置からそう判断した。

    周辺を見渡してみたが、人影は全くなく、誰かが訪れたような痕跡も全くなかった。

    ここでしばらく待ってみるか。
僕は小腹も空いてきたので、持って来ていた非常食のビスケットをかじって座り込んだ。

"こんな状態がいつまで続くんだろう?
  僕は助かるのかな…"

    楽観的な僕にも、そんな不安が頭にもたげてくる。

   その時だった!

   昨日、僕が目を覚ました場所が、一瞬空気が揺らぐような状態になって、すぐに収まると、なんとそこには一人の女の子、いや女性がいた!

   彼女は、しばらく戸惑った様子を見せたが、僕がいることに気づくと今度はひどく怯えた顔になった。

「怖がらなくてもいいよ。」

    僕はそっと声をかけた。でも、怖がるよな、普通。

「あ、僕は健太。田所健太って言うんだ。」

   見たところ、僕と同世代の女性のようだ。女子大生かも知れない。小柄だが、女性としては普通ぐらいか。顔はまあ中の上ぐらいか。とっさにそんな不謹慎なことを考えたのがバレたのか、彼女はなかなか警戒心を解かなかった。

    まあ、それはそうだろう。そもそも何でこんなところにいるのか、分からないよな。僕もそうだったし。

    彼女が何も話さないので、仕方なく僕は続けた。

「実はさあ、僕も昨日、この場所で突然目が覚めたばかりなんだ。
ところで…君も日本人でしょ?」

   彼女は、僕の話を聞いて少し話す気になったようだ。

「まだ怪しい人に見えるけど……。そう、私は日本人よ。昨日、スーパーで買い物終えて帰る途中、いきなり目眩に襲われて……気がついたらここに居たの」

   彼女がポツポツ語った内容を整理すると
……

   彼女の名前は「桂坂優子」。歳は二十歳。都内の大学に通う女子大生だ。

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