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目が覚めたら悪役令嬢になっていたので最強のヴィランズになってみたかった(失敗)

堀尾狸逢

ちょっと整理させて!①

 たった今大切なことを思い出したんだけど、言ってもいいかしら?

 お父様に報告するの忘れてた!

 気付いたのは家に到着してから。怯える子供の背を押しながら屋敷へと招き、まずは風呂へ行くようにとたくさんのタオルを用意して使用人に連れていかせた。

 そして私とマベルはふう、と一息。
 それからマベルが思い出したかのように言ったのだ。

 「お嬢様、ご主人様への報告は流石に出来ていますよね?」
 「………………」
 「お嬢様? まさかとは思うけれどお忘れになっていたのですか?」
 「……オホホ」

 まさか自分の口からマダムみたいな笑い方をするとは思わなかったわ。
 ここが私の屋敷とはいえ、建てたのはお父様。報告無しに子供を4人も連れてくるのはさすがにいけないことだわ。猫じゃあるまいし。

 お父様は娘のクリスティーナに弱い。設定でもそうなっていたはず。ここは甘えと強い意志でお父様を口説き落とさなくては……!

 と、意気込んでお父様の帰りを待っているわけだけど、そうタイミングよくは現れない。
 兄は鷹狩の真っ最中だから日が沈むまでは帰ってこないだろうし、父親はいつ帰ってくるのだろうか……?

 というか、その辺の設定、全然知らないわ。悪役令嬢とはいえスポットライトが当たってるのはあくまでヒロイン。こっちの家族構成はストーリーに全然関係ないからまったく語られていない。

 でも、クリスティーナの性格が歪んでいったのは家族の影響が大きいし、それなりに訳ありなのであろう。

 母は流行病でクリスティーナの小さな時に亡くなったそうだし……。
 使用人は沢山いるけれど、クリスティーナはまったく心を許していない。喚きたいけど、そんなダサいことしたくないわ。

 今からでも遅くない。ちょっとずつ変えていくのよ、クリスティーナ!

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