魔王の世界征服日記
第11話 熱烈の大猿
俺は、王国騎士に拘束された後、暇すぎる為、牢屋内でドラゴンを召喚し牢屋区画全壊と言う大騒ぎを起こした。
そのせいで、本来2ヶ月の拘束のはずが、4ヶ月拘束されてしまった。
その4ヶ月とは、長いのか、短いのか分からないが、何故か王国内の騎士、国民達が、大騒ぎの事も、襲撃の事も何も覚えていなかった。
そうして、魔王城に帰ると、既に帰った部下とドラゴンも居た。
俺は、次の襲撃はどうするかと聞くと、部下の提案によって、召喚したドラゴンで遠出してみたらどうだといわれ、ドラゴンを使って探索しに行った。
そこで見つけた物は、南の火山地帯と、四天王がいると思われる結界を発見した。
そして、俺は、無防備のまま突っ込むのは危険と感じた為、一旦魔王城へ帰る事にした。
「ってな訳。ヴォルグレイは、何か心当たりある?」
「心当たりも何も、魔王が死んでから、ずっと四天王と繋がっていたのだ」
「そりゃ良いや!」
「恐らく、『熱烈の大猿フロガ』だろう」
「どんな奴なんだ?」
「行ってみれば分かる」
ヴォルグレイは、呆れた顔をしていた。
行ってみれば分かるって......呆れる程とは、どこまで強烈なんだよ。
「じゃあ、とりあえず行くだけ行ってみるか!危なかったら逃げれば良いし」
そうすると、今回も、ウルフは俺の方を見て一緒に行きたそうにワクワクしながら、尻尾を振っていた。
しかし、今回ばかりは危険な匂いがする。ウルフは寒さには余裕だったが、暑さには耐えられるだろうか?
「ウルフ。今日は駄目だ。めちゃくちゃ熱いからな」
「ワン!ワン!」
しかし、ウルフは、俺の足下にピタリとくっ付き、俺が離れても付いてくる。
「しょうがねえなぁ。耐えられないなら言ってくれよ?」
「ワン!」
そうして、俺は、ドラゴン、ウルフと俺の三人で火山へ行く事にした。
再びドラゴンの背中に乗ろうとすると、背中が燃えていない。
「あれ?何で背中燃えてないんだ?」
「すまぬ。あの時は、戦闘態勢だった様だ。まだこの体に慣れないのでな」
「慣れないって、まるで、違う生き物から転生したみたいな事言うなよ」
「ん?言わなかったか?実際に俺は、トカゲから転生し、火のトカゲとして生まれ変わったのだ」
火のトカゲ?まずドラゴンではないと言う事に驚くが、どうしても、ポ◯モンのヒ◯カゲが頭から離れない......。
「お前、トカゲだったのかよ......ドラゴンを召喚したつもりなんだがな。まぁ、飛べるからいいか......じゃあ、行くか」
「了解」
「ワン!」
俺は、背中の鱗にしがみ付き、ウルフは、落ちないように、ドラゴンに掴まれながら、飛んだ。
そして、火山地帯に入ると、俺は、相変わらずとんでもなく熱いが、ウルフは、空を飛んでいる事に興奮して、熱さなど忘れているかの様だった。
「ワオオオン!ガウ!ガウ!ガァー!」
楽しそうで何よりだ。
そうしていると、例の火山に着いた。今も正に、噴火しまくっている。
ドラゴンの背中を降り、火山の登山口に足を踏み入れると、ヴォルグレイと同じように、見えない壁の様な物が弾け飛んだ。
「よし、行くぞ」
火山の中は、同じく熱かった。
登山中は、噴火する度に、溶岩などが上から落下し、マグマも飛び散る。
俺は、既にヘトヘトに対し、ウルフは、またしても全然余裕だった。ウルフは、万能生物なのか?
そして、やっと、火山の頂上。噴火口に着いた。
「誰かいるー?」
俺が声をかけると、突然火山全体が揺れ始める。
「来るか?」
揺れは、しばらく続き、ピタッと止まった瞬間に、今まで以上の一番でかい噴火を起こす。
「おおおお!?なんだなんだ?」
すると、噴火口から、右腕、左腕と這い上がる様に現れ、最後に頭が、勢い良く出てきた。
「俺様の眠りを妨げる奴は何処のどいつだぁ!!」
その姿は、大猿と言うより、巨大な岩の塊だった。
「あ。眠ってる間だった?ごめんごめん」
「あぁ?お前は......ま、魔王じゃねぇか!?何で......死んでたんじゃねぇのかよ!」
「あぁ、一回死んだ」
まさか覚えくれているとは!
「あ、でも待てよ。何しに来たんだ?こんな所まで。良くみたら、結界ぶち壊すたぁ何してくれてんだオイ」
「え?やっちゃいけない事だったのか?」
「やっちゃいけねぇだとぉ!?ぶっ殺されてぇのかお前は!結界ってのはなぁ、自然をぶっ壊したり、荒らしたりする糞人間共を中に入れさせない為の防護壁みたいなもんなんだよ!」
「あぁ、そうだったのかー。それは、ヴォルグレイには、悪い事をしたな。でも、こんな火山地帯、一体何の為に人間が来るんだ?」
「ここは、無茶苦茶熱い分、鉱脈の塊みたいな場所なんだよ。だから、屑王国騎士共が、ぼっかり穴を開けては荒らして去る、それで防護壁を張っているんだ。人間共には悪い事をしているが、根刮ぎ取りに来る奴らも充分悪い」
「なるほどな」
それにしても、ここ一帯を火山地帯に変化させ、火山は、毎秒噴火。マグマ駄々漏れで、安全な場所は空だけって相当人間が嫌いなんだな......
「所でてめぇは、何しに来たんだ?」
「お前を部下として再認可する」
「ほほう?良いじゃねぇか」
お?こいつは話が分かる奴か?ヴォルグレイは何故呆れていたのだろうか?
「だったら、いつものやろうぜ?」
「い、いつもの?」
「あぁ?忘れちまったのか。力試しだ!復活したから、力が弱いなんて関係ねぇ。俺様をぶっ倒して見ろ」
こういう事か!全てを力だけで解決させようとする脳筋!ただ、いつものと言う事は過去の俺は、こいつといつもの様に戦って居た事になるのか?
「俺様を最初仲間にした時、お前は剣一本で俺様の技を弾き、諦めさせた。あの時の力をもう一度見せてくれ!」
剣一本で!?技を弾くも何も、魔法も、物理も弱点の俺にそんな力があったとは、信じられない。
「行くぞ!」
「おうおう、待て待て待て待て!」
いくら俺が止めようとも、フロガの巨大な拳は、俺の目の前まで来ていた。
そして、これまでに無い程の力で俺は、吹き飛ばされる。
「ぐぼぉあああッ!」
「おいおい、どうした?俺様の拳にも耐えられないほど弱くなっちまったのか」
いや、無理無理無理!意識が飛ぶどころか、四肢が吹っ飛ぶ所だったわ!
「何なら、これなら耐えられるか!?」
フロガは俺に向けて、超巨大炎の球を投げて来た。
「ぎゃあああッ!」
俺が叫ぶと、突然目の前が真っ暗になり、大きな爆発音だけが聞こえた。
「大猿よ、魔王はまだ戦いの準備が出来ておらぬ。ここまでにしてくれ」
「あぁ?俺様の火の球を防ぐたぁ、なかなかやるな!まぁ、良いや」
どうやら、ドラゴンが俺の盾になってくれた様だ。助かった......。本当に消し飛ぶかと思った。
「と言う訳で、また来るわ!」
「いつでも来い!」
俺は、勝ち目が無いので、一旦魔王城に帰る事にした。過去の俺がどうやってフロガに勝ったのか調べなくては。
そして、魔王城に帰り、ヴォルグレイにフロガとの戦闘について聞いた。
「ってなわけで帰って来た訳だが、どうやっていたか覚えていないか?」
「それは、全てのあらゆる魔法を弾く剣だな。あれがあれば、フロガの火など簡単に切り裂く事ができる」
「そんな物が......過去の俺が持っていたって事は、魔王城のどこかに保管されてるのかな?」
「いや、既に王国に回収されているだろう」
「まじかー、どうにかして、手に入んねえかなぁ」
「ならば直接王国に行って国王に返せって言って見れば良いんじゃ無いか?あそこの国王は、一般より、相当おかしい国王と聞いている」
「おかしい?って?」
「簡単に言えば、捻くれた国王か」
「な、なるほど......。じゃぁ、とりあえず行ってみるか」
こうして、国王に返してくれと、言っても返してくれないだろうと期待せずに、王国へ向かった。
そのせいで、本来2ヶ月の拘束のはずが、4ヶ月拘束されてしまった。
その4ヶ月とは、長いのか、短いのか分からないが、何故か王国内の騎士、国民達が、大騒ぎの事も、襲撃の事も何も覚えていなかった。
そうして、魔王城に帰ると、既に帰った部下とドラゴンも居た。
俺は、次の襲撃はどうするかと聞くと、部下の提案によって、召喚したドラゴンで遠出してみたらどうだといわれ、ドラゴンを使って探索しに行った。
そこで見つけた物は、南の火山地帯と、四天王がいると思われる結界を発見した。
そして、俺は、無防備のまま突っ込むのは危険と感じた為、一旦魔王城へ帰る事にした。
「ってな訳。ヴォルグレイは、何か心当たりある?」
「心当たりも何も、魔王が死んでから、ずっと四天王と繋がっていたのだ」
「そりゃ良いや!」
「恐らく、『熱烈の大猿フロガ』だろう」
「どんな奴なんだ?」
「行ってみれば分かる」
ヴォルグレイは、呆れた顔をしていた。
行ってみれば分かるって......呆れる程とは、どこまで強烈なんだよ。
「じゃあ、とりあえず行くだけ行ってみるか!危なかったら逃げれば良いし」
そうすると、今回も、ウルフは俺の方を見て一緒に行きたそうにワクワクしながら、尻尾を振っていた。
しかし、今回ばかりは危険な匂いがする。ウルフは寒さには余裕だったが、暑さには耐えられるだろうか?
「ウルフ。今日は駄目だ。めちゃくちゃ熱いからな」
「ワン!ワン!」
しかし、ウルフは、俺の足下にピタリとくっ付き、俺が離れても付いてくる。
「しょうがねえなぁ。耐えられないなら言ってくれよ?」
「ワン!」
そうして、俺は、ドラゴン、ウルフと俺の三人で火山へ行く事にした。
再びドラゴンの背中に乗ろうとすると、背中が燃えていない。
「あれ?何で背中燃えてないんだ?」
「すまぬ。あの時は、戦闘態勢だった様だ。まだこの体に慣れないのでな」
「慣れないって、まるで、違う生き物から転生したみたいな事言うなよ」
「ん?言わなかったか?実際に俺は、トカゲから転生し、火のトカゲとして生まれ変わったのだ」
火のトカゲ?まずドラゴンではないと言う事に驚くが、どうしても、ポ◯モンのヒ◯カゲが頭から離れない......。
「お前、トカゲだったのかよ......ドラゴンを召喚したつもりなんだがな。まぁ、飛べるからいいか......じゃあ、行くか」
「了解」
「ワン!」
俺は、背中の鱗にしがみ付き、ウルフは、落ちないように、ドラゴンに掴まれながら、飛んだ。
そして、火山地帯に入ると、俺は、相変わらずとんでもなく熱いが、ウルフは、空を飛んでいる事に興奮して、熱さなど忘れているかの様だった。
「ワオオオン!ガウ!ガウ!ガァー!」
楽しそうで何よりだ。
そうしていると、例の火山に着いた。今も正に、噴火しまくっている。
ドラゴンの背中を降り、火山の登山口に足を踏み入れると、ヴォルグレイと同じように、見えない壁の様な物が弾け飛んだ。
「よし、行くぞ」
火山の中は、同じく熱かった。
登山中は、噴火する度に、溶岩などが上から落下し、マグマも飛び散る。
俺は、既にヘトヘトに対し、ウルフは、またしても全然余裕だった。ウルフは、万能生物なのか?
そして、やっと、火山の頂上。噴火口に着いた。
「誰かいるー?」
俺が声をかけると、突然火山全体が揺れ始める。
「来るか?」
揺れは、しばらく続き、ピタッと止まった瞬間に、今まで以上の一番でかい噴火を起こす。
「おおおお!?なんだなんだ?」
すると、噴火口から、右腕、左腕と這い上がる様に現れ、最後に頭が、勢い良く出てきた。
「俺様の眠りを妨げる奴は何処のどいつだぁ!!」
その姿は、大猿と言うより、巨大な岩の塊だった。
「あ。眠ってる間だった?ごめんごめん」
「あぁ?お前は......ま、魔王じゃねぇか!?何で......死んでたんじゃねぇのかよ!」
「あぁ、一回死んだ」
まさか覚えくれているとは!
「あ、でも待てよ。何しに来たんだ?こんな所まで。良くみたら、結界ぶち壊すたぁ何してくれてんだオイ」
「え?やっちゃいけない事だったのか?」
「やっちゃいけねぇだとぉ!?ぶっ殺されてぇのかお前は!結界ってのはなぁ、自然をぶっ壊したり、荒らしたりする糞人間共を中に入れさせない為の防護壁みたいなもんなんだよ!」
「あぁ、そうだったのかー。それは、ヴォルグレイには、悪い事をしたな。でも、こんな火山地帯、一体何の為に人間が来るんだ?」
「ここは、無茶苦茶熱い分、鉱脈の塊みたいな場所なんだよ。だから、屑王国騎士共が、ぼっかり穴を開けては荒らして去る、それで防護壁を張っているんだ。人間共には悪い事をしているが、根刮ぎ取りに来る奴らも充分悪い」
「なるほどな」
それにしても、ここ一帯を火山地帯に変化させ、火山は、毎秒噴火。マグマ駄々漏れで、安全な場所は空だけって相当人間が嫌いなんだな......
「所でてめぇは、何しに来たんだ?」
「お前を部下として再認可する」
「ほほう?良いじゃねぇか」
お?こいつは話が分かる奴か?ヴォルグレイは何故呆れていたのだろうか?
「だったら、いつものやろうぜ?」
「い、いつもの?」
「あぁ?忘れちまったのか。力試しだ!復活したから、力が弱いなんて関係ねぇ。俺様をぶっ倒して見ろ」
こういう事か!全てを力だけで解決させようとする脳筋!ただ、いつものと言う事は過去の俺は、こいつといつもの様に戦って居た事になるのか?
「俺様を最初仲間にした時、お前は剣一本で俺様の技を弾き、諦めさせた。あの時の力をもう一度見せてくれ!」
剣一本で!?技を弾くも何も、魔法も、物理も弱点の俺にそんな力があったとは、信じられない。
「行くぞ!」
「おうおう、待て待て待て待て!」
いくら俺が止めようとも、フロガの巨大な拳は、俺の目の前まで来ていた。
そして、これまでに無い程の力で俺は、吹き飛ばされる。
「ぐぼぉあああッ!」
「おいおい、どうした?俺様の拳にも耐えられないほど弱くなっちまったのか」
いや、無理無理無理!意識が飛ぶどころか、四肢が吹っ飛ぶ所だったわ!
「何なら、これなら耐えられるか!?」
フロガは俺に向けて、超巨大炎の球を投げて来た。
「ぎゃあああッ!」
俺が叫ぶと、突然目の前が真っ暗になり、大きな爆発音だけが聞こえた。
「大猿よ、魔王はまだ戦いの準備が出来ておらぬ。ここまでにしてくれ」
「あぁ?俺様の火の球を防ぐたぁ、なかなかやるな!まぁ、良いや」
どうやら、ドラゴンが俺の盾になってくれた様だ。助かった......。本当に消し飛ぶかと思った。
「と言う訳で、また来るわ!」
「いつでも来い!」
俺は、勝ち目が無いので、一旦魔王城に帰る事にした。過去の俺がどうやってフロガに勝ったのか調べなくては。
そして、魔王城に帰り、ヴォルグレイにフロガとの戦闘について聞いた。
「ってなわけで帰って来た訳だが、どうやっていたか覚えていないか?」
「それは、全てのあらゆる魔法を弾く剣だな。あれがあれば、フロガの火など簡単に切り裂く事ができる」
「そんな物が......過去の俺が持っていたって事は、魔王城のどこかに保管されてるのかな?」
「いや、既に王国に回収されているだろう」
「まじかー、どうにかして、手に入んねえかなぁ」
「ならば直接王国に行って国王に返せって言って見れば良いんじゃ無いか?あそこの国王は、一般より、相当おかしい国王と聞いている」
「おかしい?って?」
「簡単に言えば、捻くれた国王か」
「な、なるほど......。じゃぁ、とりあえず行ってみるか」
こうして、国王に返してくれと、言っても返してくれないだろうと期待せずに、王国へ向かった。
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