天災殺しの異世界無双
第43話 vsディザスターフロッグ1
*マガン達の前に現れた巨大な紫色のカエルは、マガン達を見た瞬間に自身の黄色の宝石の目を細めながら嬉しそうに「ゲロッ、ゲロッ」と鳴いていた。マガンは苦虫を噛み潰したような表情をしながら目の前の巨大なカエルを『神眼』で見る。
【ディザスターフロッグ】
天災級
『天災』の名をもつカエルの魔物。殺戮を好み、この魔物が通った後はこの魔物が殺した者の死体しか残らない。
『神眼』で目の前のカエルの魔物の詳細を見たマガンはさらにバツの悪そうな顔をした。
「…ディザスターフロッグ…面倒だな…」
「ディザスター…わ、私達死ぬの…?」
顔を真っ青にしながら怯えた様に涙目でマガンを見るカリン。
(無理もないか…天災って言われてるような魔物が目の前にいるんだからな…)
怯えるカリンをなだめようとカリンの頭に手を伸ばそうとした次の瞬間。
バシュッ!
「ーッ!!!」
マガンは前方から高速で飛んで来た物体に気付き、魔法収納からデアビル・ホープを引き抜き自分達の前に盾のように構える。
フォン! ガキン!
「キャア!」
飛んで来た物体と、物体に当たったデアビル・ホープの音と衝撃、風圧。そして、それらに悲鳴をあげながら近くの茂みまで吹き飛ばされるカリンの声をBGMにマガンは前方から飛んで来た物体を見る。飛んで来たそれはデアビル・ホープに当たって柔らかく潰れており、何かの液体でてらてらときらめいていた。色はピンク。長く伸びたそれは離れた距離にいるディザスターフロッグの口に繋がっていた。飛んで来たのはディザスターフロッグの舌だった。
(コイツ…!舌をカメレオンみたいに素早く伸ばして攻撃して来やがった!しかも今の音…あの舌、鉄以上に硬いってのか!?)
そんなマガンの考えを知らずか、ディザスターフロッグは先程とは違い、悔しそうに「ゲコッ」と鳴いて舌をしまい、器用に一歩後ろに下がりマガンと距離を取る。そして始まるマガンとディザスターフロッグの無言の睨み合い。カリンはそれを飛ばされた茂みに隠れて見ていた。
(お兄さん…)
カリンには見ていることしか出来ない。彼女はただの町娘である。戦えるほどの強さがないのは彼女自身が一番よく知っている。ならば逃げればいいのか、それは違う。カリンは先程の一撃を見て一瞬で悟った。逃げれば背後から一瞬で殺される。第六感とも言えるような危機感知能力でそれがわかってしまった。そのせいで、カリンは動けないでいた。何よりカリンは自分に優しくしてくれたマガンを置いて逃げることなどしたくなかった。だからカリンは隠れながらマガンの無事を祈るしかなかった。
【ディザスターフロッグ】
天災級
『天災』の名をもつカエルの魔物。殺戮を好み、この魔物が通った後はこの魔物が殺した者の死体しか残らない。
『神眼』で目の前のカエルの魔物の詳細を見たマガンはさらにバツの悪そうな顔をした。
「…ディザスターフロッグ…面倒だな…」
「ディザスター…わ、私達死ぬの…?」
顔を真っ青にしながら怯えた様に涙目でマガンを見るカリン。
(無理もないか…天災って言われてるような魔物が目の前にいるんだからな…)
怯えるカリンをなだめようとカリンの頭に手を伸ばそうとした次の瞬間。
バシュッ!
「ーッ!!!」
マガンは前方から高速で飛んで来た物体に気付き、魔法収納からデアビル・ホープを引き抜き自分達の前に盾のように構える。
フォン! ガキン!
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飛んで来た物体と、物体に当たったデアビル・ホープの音と衝撃、風圧。そして、それらに悲鳴をあげながら近くの茂みまで吹き飛ばされるカリンの声をBGMにマガンは前方から飛んで来た物体を見る。飛んで来たそれはデアビル・ホープに当たって柔らかく潰れており、何かの液体でてらてらときらめいていた。色はピンク。長く伸びたそれは離れた距離にいるディザスターフロッグの口に繋がっていた。飛んで来たのはディザスターフロッグの舌だった。
(コイツ…!舌をカメレオンみたいに素早く伸ばして攻撃して来やがった!しかも今の音…あの舌、鉄以上に硬いってのか!?)
そんなマガンの考えを知らずか、ディザスターフロッグは先程とは違い、悔しそうに「ゲコッ」と鳴いて舌をしまい、器用に一歩後ろに下がりマガンと距離を取る。そして始まるマガンとディザスターフロッグの無言の睨み合い。カリンはそれを飛ばされた茂みに隠れて見ていた。
(お兄さん…)
カリンには見ていることしか出来ない。彼女はただの町娘である。戦えるほどの強さがないのは彼女自身が一番よく知っている。ならば逃げればいいのか、それは違う。カリンは先程の一撃を見て一瞬で悟った。逃げれば背後から一瞬で殺される。第六感とも言えるような危機感知能力でそれがわかってしまった。そのせいで、カリンは動けないでいた。何よりカリンは自分に優しくしてくれたマガンを置いて逃げることなどしたくなかった。だからカリンは隠れながらマガンの無事を祈るしかなかった。
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