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天災殺しの異世界無双

マシュまろ

第15話 まさかの値段2

*店員に案内された部屋のソファに座りながらマガンとカリンは店員にいれてもらった紅茶を飲んでいた。

「ごめんな。連れてきちゃって」
「気にしないで。お兄さん。万能薬エリクサーを買ってもらったんだもん。文句なんか無いよ」

そんな会話をしながら時間をつぶしていると部屋の扉を開けて40代くらいの太った白衣の男性が入ってきた。

「お待たせした。私はこのマッケス商店の代表をしております。マッケス・バルホイと申します。お見知り置きを」

マッケスと名乗る男性は太った体を揺すりながらソファに座るとハァーッと酒臭い息を吐いた。

(このおっさん…朝から酒飲んでたのか…うえ…)
(…臭い)

マガンとカリンはお互いに顔をしかめながらマッケスの話を聞いた。なんでもマガンが鑑定に出した万能薬エリクサーはとても貴重な品だったらしく、今後用にもう一本買い取りたいという話だった。

「ちなみにどれくらいの価値が?」
「そうですなぁ…ざっと10000ルア程でしょうか?」
「い、10000ルア!?」

カリンは言われた値段に驚きの声を上げた。何故ならこの金額は上級貴族の一年の生活費と同じ金額だったからだ。普通なら承諾してしまうような値段だが、マガンは一人納得がいかないという顔をしていた。

(こいつが今、値段を言った瞬間に『嘘破りフェイクキラー』が発動した。)

マガンの目には今、マッケスの頭の上に真っ赤なバツ印が浮かんでいた。

(嘘…ということはもっと高かったということか?…ああ、なるほど。こいつ俺から万能薬エリクサーケチる気だな。)

そう考えたマガンはマッケスにさらに質問する。

「本当にその値段なんですか?」
「ええ。これが私達商店が出せる最大の金額ですね。はい」

汗ばんだ顔でいやらしく笑うマッケスの頭の上に再び真っ赤なバツ印が浮かぶ。

(確信した。こいつやっぱりケチろうとしてる。)

嘘破りフェイクキラー」の反応で確信したマガンは我慢の限界だった。元々話を聞く気も急いでいてないのにいやらしい人間の話相手をさせられてマガンの堪忍袋の尾は切れかかっていたのだ。そして、ケチってまで万能薬エリクサーを手に入れようとしたこの男の行動にマガンの堪忍袋の尾はブチッと切れたのだった。

「…分かりました」

そう言いながら正面に座るマッケスに冷たい敵意の視線を送るマガン。横にいたカリンはその視線に気付き、「ひっ!!」と耳を閉じて青ざめてしまう。しかし、そんな視線に気付かないのかマッケスは嬉しそうな表情をする。その行動はマガンの神経をさらに逆なでた。そしてマガンは遠慮なくスキルを発動させる。

(…スキル『威圧』『狂気伝染』発動)

次の瞬間マガンはマッケスに殺意とは違う恐怖を誘うオーラを放つ。それを浴びたマッケスは冷や汗を流しながら歯をカチカチ鳴らしながら怯え始めた。

「…全く、金にしか目のないゴミが。俺は今急いでいるんだ。お前みたいなゴミに構っている時間はない。万能薬エリクサーもお前には死んでも売らない。わかったな」

マガンはそう言い終わると再び元の表情に戻り、横で震えているカリンに「気分回復リラックス」をかけてから抱き上げて、そのまま部屋を後にする。マガンが出て行った部屋では、マッケスが一人顔を青ざめさせて、泡を吹きながら気絶していた。















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