この恋が繋がる時 俺の恋が終わる
1話はじまり、はじまり
 (俺には好きな人がいる。 ラノベなどにあるのと同じように幼馴染っていうよくあるものだけどな)
風が彼に当たる。 涼しく、そして暖めるように…彼に当たる。
車があまり通らない公園で彼はそんな風に当たっていた。
唇を血が出るくらい噛みながら。
これは、彼の幼馴染に好きな人が出来た事を知ったそんなある夏の日の事。
耳障りな音が彼の頭を大きく揺らす。 止まることなくなり続ける。
「るっせぇなぁ」
彼は気だるげに音の正体である携帯のアラームを止めた。
「クッソ」
彼の心中に黒いモヤモヤが彼の腕を誘う。
彼は大きく溜め息をつくと起き上がった。
彼は携帯に目を向ける。 携帯はまだ目を強く刺激する。時刻は7時4分、彼はもう一度溜め息をつき立ち上がった。
扉を開け下に降りる。
そしてリビングの扉を開ける。
「あー  三月ちゃんに振られた、お・に・い・ちゃ・ん☆ おはよー」
黒く長い髪を自然にゆだね、足はクロスを組んでいる。 その足は少女らしい足で男にはない柔らかさが見てとれる。そして、その胸は最近成長してきたのか少し豊かになっている。
そんな彼女は頬を少し赤く染めながら、彼にそう言った。
「………ふぅー…妹よ、久し振りにお兄ちゃんと呼んでくれたな…あと、俺は別に振られてねぇてか、告ってないぞ俺は」
頭をかきながら彼は言った。
「ぷ! あはははは! お兄ちゃんさぁ~好きな人出来たって言われたって言ってたじゃん、それってさ振られたってことでしょぉ」
「……」  
彼は椅子に座るとすぐさま足をくんだ。
「朝海、そろそろお母さん怒りますよ」
キッチンから彼のお母さんが、彼に対しての助け船を出した。
「はーい」
少しして朝食が運ばれた。 運ばれると朝海はソファーから立ち上がり椅子に座った。 
「いただきます」
「いただきます」
二人とも朝食を食べ終わると二人とも学校へ行く準備を始める。
「気が重い」
(朝海が言っていたことは一応意地で否定したが、ほとんどあってる。 もう一度会ってしまったら酷いことを言ってしまうんじゃないかとか、普通に接することができるのかとか色々ある)
そんなことを思いながら彼はネクタイを締めた。
玄関まで行くと先に朝海が待っていた。
「妹より遅く降りてくるとか~ないわーおにい」
スマホを弄るのをやめ彼のほうを向く朝海。
「ゆーてもお前中学生なんだし化粧してないだろ」
「それでも女の子より準備遅いとか」
「携帯見てたんだよ。 準備はとっくに終わってた」
「ふーん」
「「行ってきまーす」」
二人は外に出る。 二人は高校生と中学生だが、行く学校が近く、途中まで一緒に登校しているのだ。
「そういえば、ふと疑問に思ったんだが」
「いきなり何? 兄貴が質問したいなんて珍しいね」
「いやな、妹よ友達がいないのか? 」
「は?」
「ん? どうした」
「ん? じゃないよ…てか、遊びに来てるでしょたまに…」
呆れた顔で朝海はそう言った。
「いや、そうなんだけどさ…何で俺と途中まで通学してるのかなぁって」
「そ、それはその…何といいますか」
頬を今朝よりも赤く染め、人指し指と人指し指を当てながら朝海はそう言った。
「何だ? 俺のこと好きなのか?」
「ちが、くはないけど、ラブじゃなくてライクだからね!」
「はは、そうだったな俺も好きだぞ妹よ」
「あーもう 兄貴はデリカシーってものがないや」
そうこう言ってるうちに分かれ道についた。
「じゃ、三月さんと仲良くね! あ・に・
き☆」
「あーわーてるよ」
彼は学校に向けて歩いていく。 三月のことを考えずに歩くように意識はしているもののどうしても考えている。 そこに苛立ちを感じ、ついに彼は考えるのを諦めた。
彼が下駄箱で靴をしまっていると…。
「おはよう、紅葉」
紅葉は振り返ることを一度は躊躇するもすぐに振り返った。
黒髪ツインテールの髪、夜を見透かすような黄色い瞳、胸はかなり豊富で男子は一度はみはいってしまうだろう。
「おはよう三月 今朝は冬夜と一緒じゃなかったんだな」 
冬夜それは、昨日三月が紅葉に言った好きな人の名前であり、紅葉の親友である。
「冬夜はその…昨日あんたに言ったからその…恥ずかしかったのよ」
口をモジモジとしながら、視線をずらし、少し頬を染め、三月はそう言った。
「そうかよ、そんなことしてると夢華や菜月に先こされるぞ」
からかい口調でそう言い彼は教室に向けて歩きだした。
「え、待って!  ねぇちょっと紅葉!」
三月は急いで靴から上履きに履き替えると、急いで紅葉を追いかけた。
「な、何で先に行くのよ、地味に歩くスピード早いし」
「…いや、もう時間ないぞ三月」
と、右手首を指しながら紅葉はそう言った。
三月は急いで携帯を取り出す。
「全然余裕じゃない…」
ジト目で言う三月。
「ん? さっき通路曲がる時に冬夜と夢華、菜月が一緒に靴を履き替えてるの見えたぞってことだぞ三月」
紅葉は止まることなくそう言った。
これは、彼の最大限のフォローであり、最低限の言葉だった。
「え!? あ、ん~~ん…今日はいいの!」
そう言うと三月はそそくさと階段を上がっていってしまった。
紅葉は一度口角を上げると、ある決心をしたのだった。
(やっぱ、好きだわ…しゃーねぇ、こうなったら実らせますか、三月の恋を)
三月の表情を見た瞬間に紅葉はそう思ったのだ。 そう決心したのだった。
風が彼に当たる。 涼しく、そして暖めるように…彼に当たる。
車があまり通らない公園で彼はそんな風に当たっていた。
唇を血が出るくらい噛みながら。
これは、彼の幼馴染に好きな人が出来た事を知ったそんなある夏の日の事。
耳障りな音が彼の頭を大きく揺らす。 止まることなくなり続ける。
「るっせぇなぁ」
彼は気だるげに音の正体である携帯のアラームを止めた。
「クッソ」
彼の心中に黒いモヤモヤが彼の腕を誘う。
彼は大きく溜め息をつくと起き上がった。
彼は携帯に目を向ける。 携帯はまだ目を強く刺激する。時刻は7時4分、彼はもう一度溜め息をつき立ち上がった。
扉を開け下に降りる。
そしてリビングの扉を開ける。
「あー  三月ちゃんに振られた、お・に・い・ちゃ・ん☆ おはよー」
黒く長い髪を自然にゆだね、足はクロスを組んでいる。 その足は少女らしい足で男にはない柔らかさが見てとれる。そして、その胸は最近成長してきたのか少し豊かになっている。
そんな彼女は頬を少し赤く染めながら、彼にそう言った。
「………ふぅー…妹よ、久し振りにお兄ちゃんと呼んでくれたな…あと、俺は別に振られてねぇてか、告ってないぞ俺は」
頭をかきながら彼は言った。
「ぷ! あはははは! お兄ちゃんさぁ~好きな人出来たって言われたって言ってたじゃん、それってさ振られたってことでしょぉ」
「……」  
彼は椅子に座るとすぐさま足をくんだ。
「朝海、そろそろお母さん怒りますよ」
キッチンから彼のお母さんが、彼に対しての助け船を出した。
「はーい」
少しして朝食が運ばれた。 運ばれると朝海はソファーから立ち上がり椅子に座った。 
「いただきます」
「いただきます」
二人とも朝食を食べ終わると二人とも学校へ行く準備を始める。
「気が重い」
(朝海が言っていたことは一応意地で否定したが、ほとんどあってる。 もう一度会ってしまったら酷いことを言ってしまうんじゃないかとか、普通に接することができるのかとか色々ある)
そんなことを思いながら彼はネクタイを締めた。
玄関まで行くと先に朝海が待っていた。
「妹より遅く降りてくるとか~ないわーおにい」
スマホを弄るのをやめ彼のほうを向く朝海。
「ゆーてもお前中学生なんだし化粧してないだろ」
「それでも女の子より準備遅いとか」
「携帯見てたんだよ。 準備はとっくに終わってた」
「ふーん」
「「行ってきまーす」」
二人は外に出る。 二人は高校生と中学生だが、行く学校が近く、途中まで一緒に登校しているのだ。
「そういえば、ふと疑問に思ったんだが」
「いきなり何? 兄貴が質問したいなんて珍しいね」
「いやな、妹よ友達がいないのか? 」
「は?」
「ん? どうした」
「ん? じゃないよ…てか、遊びに来てるでしょたまに…」
呆れた顔で朝海はそう言った。
「いや、そうなんだけどさ…何で俺と途中まで通学してるのかなぁって」
「そ、それはその…何といいますか」
頬を今朝よりも赤く染め、人指し指と人指し指を当てながら朝海はそう言った。
「何だ? 俺のこと好きなのか?」
「ちが、くはないけど、ラブじゃなくてライクだからね!」
「はは、そうだったな俺も好きだぞ妹よ」
「あーもう 兄貴はデリカシーってものがないや」
そうこう言ってるうちに分かれ道についた。
「じゃ、三月さんと仲良くね! あ・に・
き☆」
「あーわーてるよ」
彼は学校に向けて歩いていく。 三月のことを考えずに歩くように意識はしているもののどうしても考えている。 そこに苛立ちを感じ、ついに彼は考えるのを諦めた。
彼が下駄箱で靴をしまっていると…。
「おはよう、紅葉」
紅葉は振り返ることを一度は躊躇するもすぐに振り返った。
黒髪ツインテールの髪、夜を見透かすような黄色い瞳、胸はかなり豊富で男子は一度はみはいってしまうだろう。
「おはよう三月 今朝は冬夜と一緒じゃなかったんだな」 
冬夜それは、昨日三月が紅葉に言った好きな人の名前であり、紅葉の親友である。
「冬夜はその…昨日あんたに言ったからその…恥ずかしかったのよ」
口をモジモジとしながら、視線をずらし、少し頬を染め、三月はそう言った。
「そうかよ、そんなことしてると夢華や菜月に先こされるぞ」
からかい口調でそう言い彼は教室に向けて歩きだした。
「え、待って!  ねぇちょっと紅葉!」
三月は急いで靴から上履きに履き替えると、急いで紅葉を追いかけた。
「な、何で先に行くのよ、地味に歩くスピード早いし」
「…いや、もう時間ないぞ三月」
と、右手首を指しながら紅葉はそう言った。
三月は急いで携帯を取り出す。
「全然余裕じゃない…」
ジト目で言う三月。
「ん? さっき通路曲がる時に冬夜と夢華、菜月が一緒に靴を履き替えてるの見えたぞってことだぞ三月」
紅葉は止まることなくそう言った。
これは、彼の最大限のフォローであり、最低限の言葉だった。
「え!? あ、ん~~ん…今日はいいの!」
そう言うと三月はそそくさと階段を上がっていってしまった。
紅葉は一度口角を上げると、ある決心をしたのだった。
(やっぱ、好きだわ…しゃーねぇ、こうなったら実らせますか、三月の恋を)
三月の表情を見た瞬間に紅葉はそう思ったのだ。 そう決心したのだった。
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