転生した俺は???級の一般人でした。
5、新たな仲間との会話
「気持ちいい〜……」
現在俺は、先ほど仲間?になったホワイタイガー
の背中に乗り、大地をかけていた。
『風がか。』
「そうそう。本当に助かる。ありがとう。ホワイタイガー。あのさ、名前ないの?長すぎて呼びずらい。」
『我に名などない。』
「なら、俺がつけていい?」
『別に構わぬ。』
「そうだな……君は攻撃魔法とか使えたりするのか?」
『雷。』
「めっちゃカッコイイ!!」
『褒めても何もでないぞ。』
「うん!なら、ライシンにしようかな。」
『ライシンか、まぁ、悪くは無い。』
「じゃ、これからはライシンって呼ぶから宜しく!あ、俺の名前はアレン・スコッティ。だからアレンって呼んでくれ。」
『分かった。アレン。』
「……なんか良いな……」
自然と笑顔になる。
『何が良いのだ?』
「なんか、名前を呼び合うってのがこう……心があったかくなる感じで……。」 
『ふむ……我には分からんな。』
「ま、それもそうかも。ところでさ、何で人間と関わりがないはずのライシンが傷まで受けてたわけ?」
『確かに人前に姿を現すことはないが、あれは運悪くたまたまだ。人間が我々の敷地内に無断で侵入していた。それを気づけないほど我等は落ちこぼれてはいないが、我はある地方へ出た帰りだったのでな。見事にやられたわけだ。まぁ、倒してやったが。 』
「そ、そうだったんだ……ご苦労様ですっていうか……大変だったね……」 
『まぁな。』
倒したということは殺したという事だとは
理解しているが何も感じなかった。
神聖な魔物なのであるから、害を成すわけじゃない。
お互いに共存可能であるにも関わらず
狩りに行ったそいつ等が悪いと思ったからだ。
自業自得でしょ。ってね。
俺の心ってちゃんとあるのかなぁ……。
前世の時もそうだったけど……。
何か欠けていたりするんだよな……。
はぁ……。
『アレン、このまま真っ直ぐ走っていればいいのか?目的は?』
「うん、とりあえずは。目的ねぇ……とりあえず……街でこの世界の情報を集めたい。」
『どういう意味だ?』 
「俺ね、この容姿のせいで村から1歩も、出たことないんだよ。親からも村の人達からも忌み嫌われてたから。だから、この世界の事を沢山、知りたいんだよね。それに生活して行けるように働いたりしないと……。」
『そうだったのか。アレンも大変だったというわけだな。働くと言うのならば、冒険者にでもなればいい。』
「冒険者?」 
『街にはギルドというものが存在する。魔物で人間に危害を加える奴等もいる。害のない奴もいるが。それ等を倒して報酬を得るのだ。』
「なるほど……。」
前世のゲームにあった○ンハンみたいなもんだよな。
『アレンは、かなりの能力がありそうだ。』
「そう?ていうか、俺ステータスってのが見えるんだけど……全部ハテナで埋め尽くされてて分からないんだよね。」 
『ステータス?何だそれは……。』
「あ、魔物だから分からないとかかな?あ、ちなみにライシンのステータスも分かるよ。会った時から見えてたし。」 
『では、答えてみよ』
「うん。」
──────────────────────
ライシン    Lv85     HP56789  MP36795
──────────────────────
見えている情報をそのまま伝える。
『……わけがわらん……。』
「えぇ?!」
『そんな数値化されていること自体がおかしい。アレン、お前はイレギュラーすぎる。』
「や、やっぱりそうなの……?」
『普通の人間は相手のステータス?とやらは見えん。勿論、逆も然り。』
「そんな……ていうか、何でライシンそこまで詳しいわけ?」
『先程…話した通り、我はある所へ行く。その時に情報が集まるのだ。』
「まさか、街に行ってるんじゃないの?」
『鋭いな。』
え、ただの勘でした。
「その格好じゃ無理でしょ!」
『いや、変身するから問題ない。』
「すっご!!」
『普通だ。我等種族は化けることは可能だ。』
「へぇ……凄いね。」
ダメだ。凄いって言葉しか出てこない。
『この近くにラフレシアという街がある。行ってみるか?』
「うん!御願い。」
そうして、ライシンが言うラフレシアへと
向かったのであった。
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