異世界で魔法無双(仮)

Phobos

★002話★神さまとの出逢い

目が覚めると見覚えのない場所にいた。


「ん‥ここはどこだ?」


周りを見渡しても殺風景で何も無い真っ白な世界だ。


「俺はどうしてこんなとこにいるんだ‥?
 あの時、犬を助けて‥トラックに跳ね飛ばされたんだ‥」


「え?  って事は俺は死んだのか?
 まだまだやりたい事がたくさんあるのに‥
 今日からゲームの新イベントが始まるのに‥」


俺は小さい頃から魔法に憧れていて、今は魔法世界を舞台とした
MMORPGにどっぷりハマっていた。


「もう少しで新しい火力の強い魔法を覚えられたのに‥」


そんな事を思いながら少し冷静になってきた俺は改めて考えた。


「死んだはずの俺が何でこんな訳の分からない所 「きみ!」にいるんだ?」


「え?」


声のする方に振り返ると杖を持った白髪の老人が立っていた。


「君は桐島 遼君だね?」


「えぇ…そうですがあなたは?」


「ワシは君たちの世界の神にあたる者じゃよ
 君は車に轢かれそうになった犬を助けてトラックに
 跳ねられてしまい死んでしまったのじゃ。
 覚えてはおらんか?」


「やっぱり俺は死んだんですね…
 っ事は俺は今から天国にいくんですか?」


「本来ならばそうだが、自分の命を呈してまで犬の命を
 助けた君に敬意を評して君の好きな世界に転生させて
 あげたいのじゃ。何か要望はあるかね?」


「じゃあ俺は昔から魔法に憧れていたんです。
 だからRPGの様な魔法が使える国に転生出来ませんか。」


「もちろん可能じゃよ。但しその世界は魔王を筆頭に魔物やモンスターが
 いて、人間がと戦いが絶えない危ない世界じゃけどいいのか?君が望むなら
 天国の様な世界に行く事も出来るぞ?」


「魔法が使える世界に転生出来て、困っている人を助ける事が出来るなら
 文句はありません。ぜひその世界に転生させて下さい。」


「そこまで言うなら何も言うまい。
 せめて君の為に特殊な能力を与えるから上手に使いこなしておくれ。
 では転生させるぞ!それっ!」


神さまの持つ杖が眩く光り、俺はまた気が遠くなった。

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