会社の女

ageha

第2の女 みき。第1章

大島りかとのゴタゴタから
約3ヶ月経ったある日。

あたしの会社では
不要になった書類などは
そのまま捨てずにシュレッダーに
かけるのが決まりになっていた。

その日も不要な書類をシュレッダーし
ゴミをまとめようとしていた時

真っ青な顔して慌てて駆け寄ってきた女
伊藤ひろみだ。

「どうしたの?」

あまりにもすごい、焦っていたので声を掛けた。

「いや、あの。。」

その後から部長が袋を全て
下の事務所へ持って降りて行った。

部長自らそんな事をした事が無かったので
少しは気になりましたが
まだあたし自身もシュレッダーが終わってなかったので
あらたにセットし直し
続けていました。


今フロアにはほぼ全員が揃っていて
各それぞれが仕事をしている状況です。


「手が空いている者は事務所へくるように。」

部長からでした。

あたしの会社は全部で26人
下の事務所へ降りて行ったのは
6人でした。

あたしもシュレッダーを済ませ
下の事務所へ向かいました。

何かあったんだろうと思ってはいましたが
下に降りて目の当たりにしたのは
シュレッダーの中から何かを探している
部長達がいました。

「この中から○○興業宛の請求書、明細書
少しでも関連のあるものを探すんだ。みんな忙しいかもしれないが頼む。ん??この人数だけか?」

少しおっとりしている伊藤さんは
シュレッダーしてはいけない書類をしてしまったようだ。
作り直した場合事務員に返して交換をしなければならなかったらしく、それでこの状況に
なっているみたいでした。


この人数ではとてもじゃないけれど
探しようがないと思いながらも
みんな必死で少しでも多く見つけようと頑張って
いたんです。

「あっ、これそうかもしれない。」

「もう似た様なのも全部よけて行こうよ。」

「ほんと、ごめんなさい。みんな、忙しいのに。」

「大丈夫だよ、何とか頑張ろう〜。」

みんな、自分の仕事があるのに
伊藤さんの為に必死で山のようにある
紙くずと向き合って探していたんです。

「この人数じゃダメだよ。もっと他に声掛けて来ますね。」

1番動き安い場所にいた
井原ゆりが言った。

その間もみんなで頑張っていると
1人降りてきた女がいた。

誰か手伝いに来てくれたんだとばかり
思っていましたが
驚いた事にその女はこう言ったんです。

「すいません、まだかかります?
ちょっとどいてほしいんですよね。
そこの引き出しから書類入れる封筒取りたいんですけど〜。」

この女が安井みきだ。

「安井さん、封筒取ってあげるから
ちょっと手が空いてるなら探すの手伝ってくれないかなぁ〜。」

安井みきが入っているチームリーダー
宮本泰子が言った。

宮本チームに入っている伊藤さんの為だから
普通は手伝うだろうと思いました。

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