太陽の失われし世界

きょう✩.*˚

決闘編 3

同年 同日 第一学院体育場

どうしてこうなってしまったのか。

辺りを見回すとまず体育場が破壊され、まるでここ周辺だけ世紀末みたいになっている。

「奏ちゃん…。派手にやってくれたなぁ?!」

そう。全て奏の能力のせいなのだ。

「重力波で全てを破壊って…。どんだけ気合い入ってたのよ…。」

そう。事の始まりは数分前に遡る…


「何をしても構いませんが、相手の命を奪う行為は禁止。良いですね?」

審判は教頭先生だった。この先生は契約を強制的に結ばせてくる魔法を使ってくる。

「はぁーい。凛さん?楽しみましょうね?」

奏はニコニコとそう言ってくる。

「いや楽しめないよ!帰りたいんだけど!」

「ではよーい、始め!」

と言った途端に奏は数百倍の重力を放ってきた。それを凛は結界魔法で封じるのだが…


「まさか奏ちゃん周辺に影響する能力だとは…。初見じゃ分かんないよ…。」

凛の方向に来た重力波は防いだ。がしかし、その他の方向に影響を及ぼした重力波は防げなかったために、

「もー!辺りはボロボロだし!先生達はいないし!どうするのー!」

そう叫ぶ凛に、近づいてくる人影が一つ。


同年 同日 第一学院前

「…来ると思います?わざわざロキが。」

「いや?来ないとは思うんじゃがなぁ…。ま、念には念を入れんとな。」

そう話すのは風音と鏡花。

「ロキ…。あの人、一体何をしようと…」

と言った矢先に目の前から人が来る。そして、

「命令する!そこの2人!私を見逃し、学院の中へ入れろ!」

「「はい!」」

謎の人物が学院へ入っていく。

「いやいやいや!」

鏡花が立ち塞がる。

「い、入れる訳にはいきません!貴方、誰ですか?」

そこで風音もハッとする。謎の人物は真顔で、

「…俺の能力が通じない?いや、一瞬だけか。」

とブツブツ言い始める。そして突然、

「やぁ!私の名前は志道渡(しどうわたる)!ロキ派の人間にして、伝説級能力、ナポレオンを持つ人間だ!」

「分かったぞ。こいつの能力、ちと厄介じゃな。」

風音は言う。渡は、

「そう!私の命令には皆従わなければならない!だから、命令!私を見逃せ!」

実は命令を言う一瞬前、鏡花、風音は攻撃を開始していた。命令を聞いた途端、攻撃は消え、身体も自由に動かなくなっていた。そして渡は歩いていく。

「ま、待ちなさい!明鏡止水!」

鏡花は明鏡止水を使い、渡を切ろうとする。それに風音は、身体強化魔法を鏡花に掛けてサポートする。

「命令!この技解けよ!」

渡の命令で明鏡止水が解ける。鏡花の無敵状態も明鏡止水が解ければ使えない。

「この人…」

「こやつ…」

「「強い…!」」



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