太陽の失われし世界

きょう✩.*˚

決闘編 1

2620年 6月5日 A組女子寮

「凛ちゃん!明日だよ明日!」

夜。夕食後の自由時間に謎のテンションの鈴に話しかけられる。

「あぁ、決闘の事?」

「そうよ!明日よ!凛さん!」

横から奏が話しかけてくる。

「楽しみなの?私は正直そうでも無いんだけど…」

そう言って凛は部屋へ戻る。

「負けるのが怖いのね、きっと…」

「そんなこと無いです!凛はきっと勝ちます!」

鈴奏が睨み合う中、凛は自室にいるもう1人のルームメイトと話をしている。

「長岡さんは、どうしてそんなに友達が出来るの…?」

「そんな、そこまで多い訳では無いから…あと長岡さんじゃなくて、凛って呼んで!私も琴葉ちゃんって呼ぶから!」

「うぅ。分かった…」

「…嫌なの?」

「いや!そんなこと!…だけど、私、友達って言える友達がいなかったから…」

オドオドしながらそう言う。

「じゃあ、今日から私達は友達ね!」

「…良いの?凛ちゃんは強いし、可愛いし…」

「そんなこと関係ないって!それに琴葉ちゃんの方が可愛いよ!」

というと、直ぐに顔が赤くなる。

「そ、そそそそ、そんなことないよ!」

小声でボソボソと何か言う。

「痛っ!」

凛を急激な頭痛を襲う。それと同時に風音が入ってくる。

「風音先生…?」

「やっぱりな。琴葉!水を持って来るのじゃ!」

「は、はい!」

琴葉が水を持ち、風音に渡すと、風音は飲み薬を凛に飲ませる。

「…あれ、治った。」

「はぁ…。凛。お前さん、まさかハートの能力を使ったんじゃないだろうな?」

「え、まさか使う訳がないでしょ。」

「あ、あのぅ…」

琴葉が聞いてくる。

「ハートの能力って…一体…」

風音は眉を寄せ、

「教えることは不可能じゃな。分かるな?凛。」

「十二分に分かってるよ…ごめんね?」

「あ!いや、大丈夫だよ…」

謎に包まれたハートの能力。しかし、琴葉にはその能力の大体の内容はもう分かっていた。

「言えないよ…。まさか、私、鑑定魔法が得意なんて…」

決闘は明日。穏便に済ませれば良いのだが…



2620年 6月5日 ???

「第一学院で決闘があるらしいです。アリスとモブの。」

「モブって言うもんじゃ無いですよ‪w相手も伝説級なんでしょう‪?‪w」

ロキとロキ派の人間が話している。その内容は…

「学院派排除計画。この日に決行しましょう。最大の脅威であるアリスもこの決闘で消耗すると考えられます。」

「…なるほどぉ‪w成功確率は?」

「計算させた所、87パーセントだそうです。」

「…行きますかぁ‪w最初はいつもの2人。私は道化師と2人で行動しまぁす‪w」

「戦闘メンバーは。」

「真田、シンデレラ、あとナポレオンで十分でしょう。やっちゃって下さァい‪w」

「了解しました。出撃命令を出しておきます。」

「ま、成功しますけどね‪wあの学院にはスパイがいますからねぇ‪w」

「…あの人ですか。」

ロキはニヤニヤしながら、こう言う。

「頼みますよぉ‪wアーサー君?」


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