太陽の失われし世界

きょう✩.*˚

学院襲撃編 3

「お前らか?第三を襲撃したのは。」

校長がロキ派2人を睨む。

「んー、そうだとしたらどうする?」

「そうだな。ここで死んでもらおうか。」

シンデレラ、その言葉を聞いて微笑を浮かべる。

「1人で何が出来るって言うんですか?そもそもあなたはどこの誰ですか。」

それを聞いて、校長、

「泣く子も黙る第一校長だ。覚えとけ。」

それを聞き、幸村、

「げっ、不死身君かよ、俺らとは相性が悪いな。」

「そうですね。ロキが言ってた通りの能力なら、ここは引いた方が良さそうです。」

そう言って、転送魔法の詠唱を始める。

「おいおい、良いのか?2対1なんだ。俺を倒すチャンスだぞ?」

校長の言葉に対し、2人は、

「無理ですよ。ていうか、あなたには手出しするなと言われてるんです。だから逃げますよ、私たちは。」

「なるほど。良い考えだ。でもなぁ、」

校長、微笑を浮かべる。

「逃げられると思ったのか?」

2人が詠唱していた魔法が消滅する。

「どうして?!」

「第三の校長の能力だ。能力と言っても、あの人はただの魔法使いなんだがな。」

「というか、そもそも伝説級は魔法を使えないはずだろ。何故転送魔法を使える?」

シンデレラ、答える。

「これは魔法ではありません。どっちかと言うと、魔法の込められた道具です。」

シンデレラは訝しげに、

「さぁ、次はこちらの質問です。あなた、一体何をした?」

校長、答える。

「俺じゃないって言ってるだろ?これは全部、第三の校長の仕業だ。」

校長は尚も言う。

「第三の校長はな、結界魔法が大得意なんだよな。てなわけで、ここには何個か結界が張ってある。」

「ま、今は点検の為に結界を解いてたらしいが。そこにタイミングよくお前らが来たっていうだけだ。」

シンデレラ、戸惑う。

「そんな偶然あるものなんですかねぇ…」

「あるだろ。お前らが良い例だわ。」

と校長が言った矢先に、

「幸村、シンデレラ、帰るぞ。」

現れたのは、500年前に太陽を盗んだ人とよく似てる…!

「ロキ!お前まだ生きてやがったのか!」

「それはお互い様だろう?不死身の分隊長?」

校長、激怒する。

「てめぇ、太陽返しやがれ!」

と言い、ロキの胸ぐらを掴もうとするが、簡単に避けられる。

「落ち着け。お前を消すのは容易い。だが、ここで消すのはちょっとつまらないんでね。お前にはしばらく、そこで止まってて貰おう。」

と言い、校長に触れる。

「な?!動けん!」

「そうだ。そこで大人しくしておけ。」

そう言うと、2人を連れて空へ飛び立っていく。

「お前!俺はお前を、絶対に、許さねーからな!」

と校長は叫ぶが、闇夜に響いただけだった…



同日 同時 凛宅

「防壁魔法?」

「うむ。結界魔法の下位互換のような魔法じゃ。」

夕食後、私はおばあちゃんに新しい魔法を教わる事になった。

「それを習って、どうなるの?」

凛が聞くと、おばあちゃんは苦虫を噛み潰したような顔で、

「あの学院な。決闘っていう物があるんじゃ。これは避けては通れん道じゃ。」

「どうして?」

「特待生はな。色んな権限を行使出来るんじゃ。但し、それは決闘に負けた時に無くなり、勝者の物になるんじゃ。」

「しかも、凛の騎士はお前を守ることを優先する。つまり、相手を攻める事をしない。」

凛は疑問に思った事を言う。

「え?それなら私が魔法で…」

「馬鹿者!そんな事したら学院が吹き飛ぶわ!」

「えー、良い考えだと思ったんだけど…」

「しかし!騎士達は守るだけでは無い!攻める時もあるのじゃ!」

「え、そうなの?」

おばあちゃんは笑顔で言う。

「そうじゃ。それは、」

「それは…?」

Fin

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