入学試験 4

｢分かった！降参！降参だ！｣

試験管は大声で降参と叫ぶ。

私はクラブの騎士を全て消し、トランプと時計をうさぎさんに返す。

｢どうでした？私の能力。｣

試験管は驚いたような顔でこちらを見て言う

｢…それは本当に伝説級なのか？本当は…｣

と言う。私は苦笑混じりに、

｢違いますよ～。でも、この能力は全能力の中で最強に近いって言ってました！｣

｢…だろうな。ところで、さっきはどういうトリックを使った？｣

｢なんですかそれ。なんか使いましたっけ？｣

｢気づいたら円卓の騎士が全て消され、お前の騎士が俺に止めをさそうとしていた。
お前、一瞬で何をした？｣

試験管が聞いてくる。でも、切り札をここで教える必要は無い。

｢内緒ですよ♪｣

試験管は笑いながら、

｢ハハハッ。そうか。それなら仕方ない。
諦めるとしよう。｣

と軽口を叩いていたところで、能力を見る係の先生に怒られる。

｢試験は終わりです！速く帰りなさい！｣

…そういえばいたなぁ、この先生。

2620年同日試験後学院前

｢はぁ～。割と大変だったなぁ…｣

実は、凛は｢アリス｣を使わずに実技を突破しようとしていた。

しかし、先生にバレ、試験管に｢アーサー｣を
使われては、祖母に習った魔法だけでは勝つことが出来ない。

なので、渋々｢アリス｣を使って試験管に挑んだのだった。

ちなみに試験管は倒さなくても合格は出来るよ。

｢どうじゃった？試験は？｣

声がした方を見ると、おばあちゃんが笑顔で立っていた。見た目は10歳だから、これは可愛いに入るのだろう。

｢おばあちゃん！魔法陣の事、全く教えてくれてなかったじゃない！｣

おばあちゃんは困った顔で、

｢要らんじゃろ。魔法陣なんて。｣

と言う。あーもう、これだから天才は！

｢ま、受かってるじゃろ。｣

｢…見たの？｣

｢鏡が無いから見れん。｣

なんにしろ合格発表は3日後だ。受かってる事を願おう…

2620年 5月12日学院

｢アリス、ねぇ。｣

｢強い事は間違いありませんよ？アーサーを倒したんですから…｣

｢座学の点数も凄いな。どうやったらこんな考え出来るんだ？｣

合格者を決める会議。先生達はある1人の生徒を見て唸っていた。

そう。凛である。

｢この子、座学も実技もレベルが違う…｣

｢普通に合格っていうのは気が引けるなぁ。｣

うーん。先生達が唸っていると、

｢長岡凛は、特待生として入学させる。｣

｢｢｢校長？！｣｣｣

驚きの発言をしたのは校長。ちなみに特待生で入学は前代未聞である。

いや、過去に1人だけ…

｢それで失敗した事を忘れたんですか？！｣

｢過去に1人存在した特待生はあのロ…｣

｢黙れ！｣

校長は一喝する。

｢その者の名前を出す事は禁止。何度言ったら分かるんだ？！｣

｢す、すみません…｣

シーンとした会議室。そして、会議が再開される。

｢それで？長岡は特待生で良いって事ですか？校長？｣

｢…今度は同じ失敗はしない。そうだろ？｣

先生達は頷く。あんな事。二度とあってはいけない。

｢ならば、長岡凛。才能ある生徒を特待生として迎え入れよう。｣

こうして、凛は合格が決まった。

入学試験編終了記念！

今までに出てきた人物と能力をまとめようのコーナー！

長岡凛(主人公)

能力アリス
トランプに込められた能力を使える。
込められた能力は全部で5種類。

ハート詳細不明
スペード詳細不明
クラブ騎士
ダイヤ詳細不明

クラブの騎士はアリスを守ることを
第一として動く。
トランプは味方である白うさぎが常備。
また、白うさぎが持つ時計を使う事で、
時間を操る事が出来る。

名前不明(おばあちゃん)

能力白雪姫の魔女
歳が10歳で固定。歳をとることはない。

伝説級能力だが魔法を使える。

必然の鏡
魔力のこもった鏡を使用する事で、これから起こりうる事象を見る事が出来る。
ちなみに現在紛失中。

近藤梨乃(先生)

能力魔法使い
鑑定魔法を得意とする魔法使い。
この魔法でアリスの能力を持つことがバレた

ちなみに鑑定魔法とは、対象人物がどのような能力を持つのかが分かる。神以外は。

齋藤翼(試験管)

能力アーサー
訓練しなくても剣を扱えるようになる。
ちなみに達人級。例で言うとキ〇トみたいな

円卓の騎士
円卓の騎士を召喚出来る。最大数は20。
この騎士は敵を殲滅する事を第一とする。

ロキ

能力悪神ロキ
詳細不明。しかし、太陽を盗んだり人々に
魔法を与えたり出来ることから、悪戯のような能力だと考えられている。

真田幸村

能力不明

シンデレラ

能力不明

以上がこれまで出てきた能力と人物一覧。
幸村とシンデレラの能力が気になる所だね！
でも、この2人の能力は、

似たような物だから。