追われて留まる幽霊さん

梁ーレイー

11これからは何をしようか

埃が舞ってしまわない様に慎重に僕は扉を閉めた。書斎ぽかったので後回しだ。つぎ来る時は大掃除の時だな!なんて事を考えながら次は向かいの部屋を見ることにしよう!そう思って扉に手をかけたら…

ガルルル……ガホオォオーーンン!!……
ツッ……!!?



「!?なーに?いきなり、ビックリしたじゃないか。この吠え方って……ああ、あのわんちゃんか。美味しそうな餌でも見つけたのかな?」

ガッフッガフ!!ガルルルル……

「まぁ、うるさいことに変わりないけど。」

ガホオォオーーンン……ガッフッ!!ガフ!

「いや、もう本当にうるさい。」

ガホオォオーーンン!!ガフガフガホオォオーーンン……ガルルルル……

「はぁ……スゥー・・よしっ!切り替えよ。うん。賑やかなのはいい事だよね!無問題さ!」
うるささを……ゴホン。賑やかなのを紛らわすために僕は手をかけたままだった扉を開けることにした。

「あー・・。ここは……ゲストルーム、かな?」

さっきの使用人部屋よりも豪華だけど大して変わらないから興味も出ないや。
「次行こ!次!」
今度は隣の部屋へ行ってみるがそこもゲストルームだった……
「魔王の屋敷に人なんて来るのかな……?……。ま、いっか。」
じゃ、次は向かいの扉っと、ん~?書斎かな?にしては少し地味って言うか、本とかも少ないし…まぁ、多分ここは別荘だしこんなものか。1番近くにあった本を手に取ってみる。
「うわっ…」
手に取っただけなのにその本の1部が少し崩れてしまった。
「あー・・、読めそうにないや。」
背表紙に書いてあるはずのタイトルも掠れていて分からないので読むのは諦めた。
「ここも下手にいじったら全部ダメになっちゃうよな~きっと」
仕方ないか。ああ、もう全部回り終わったんだっけ。
これから何しようかなーー・・

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