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神の玩具となった英雄の末路(仮名)

関 青葉

《こんにちは異世界》


………。

……。

…ここは何処だ……?

周りを見渡すとだだっ広く続く草原。
自分の身体に異常がないか確認するが特に問題は無い。
財布 スマホ ハンカチ テッシュ
他に手荷物はない。
服装は学校の制服の様だが登下校、さらには授業中であった記憶もない。

「スマホは圏外だろうなぁ…。…ん。何これ。つかないんだけど…。」

スマホの充電が切れているのだろうか立ち上がらない。
財布の中身も一応確認してみたが

「財布の中身は異常無し。」

中からは日本円の3万7000(著者本人の現在の財布の中身参照)円と学生証が出てきた。ノース学園2年C組 席番26 
来栖くるす あおい

「さて…困った。ここは一体どこなんだろ。日本でこんなに広い草原はないと思うしなぁ…。とりあえず近くに川がないか探してそこを辿って探してみよ」

意識が覚醒した所からそう遠くない位置に川があるのを見つけ、そのまま川上を目指して歩いた。

「川の水めっちゃ綺麗。喉乾いたけどちょっと危ないしなぁ…んー。もうちょっと頑張ろ。」

歩き始めて約半時すると現代ではお目にかかれない荷馬車がそばを通る。

「すみませーん!おじさーん!」

碧の静止に荷馬車に乗るおじさんが馬車を止める。

「どうしたんだい嬢ちゃん?」

「あ、いや僕は男なんですけど。それはとりあえず置いといて、街に行きたいんですけど  これから街に向かうんですか?それなら乗せていって欲しいんですが」

碧の提案におじさんは笑顔で了承してくれた。

「あぁ、いいよ  商品が沢山乗ってるからあまりくつろげるほどの場所ないけど乗っていきな」

「ありがとうございます!」

そのまま碧は荷台の隅っこに座り出発する。

「そういや坊ちゃんはどうしてあんな所に?それに見慣れない格好だけどこの辺の人じゃないんか?」

「あぁ、えーと。日本ってわかりますか?」

碧の質問におじさんは不思議そうに頭を傾げ分からないようだ。

「すまないね、僕もこの辺の事はよく知ってるつもりだったけどニホンって街や村があるってのは聞いた事ないな。」

おじさんの表情からは悪意を感じない。
本当に申し訳ないと思っているようだ。

「こちらこそ変な事聞いてすみません。あ、僕は碧   来栖 碧って言います」

「クルス アオイ。名前も変わってんなぁ、僕はヴァーヴ・コット  コットでいい  見ての通り商人だ」

ヴァーヴ・コット。
彼からは敵意を感じない。
可能性の一つとして考えていた旅先で記憶喪失になった。これは薄い。
現代社会でここまで赤の他人に無警戒なのはどんな田舎でもまずない。
なによりこの男は日本語を話している。
馬で荷車を引いている商人などまだ存在しているのだろうか。
これは異世界。
まぁほぼほぼその可能性しか無かったのだから今更驚くものでもない。
となれば原因だ。
異世界が存在する事は分かっていたが現代の技術では交信すら不可能であるはずの異世界に交信所か現地に立っている。
一体これは…

「どうした?アオイくん」

「あっ、なんでもないよコットさん
所で今から行く街の名産品とかって何かな」

コットは少し悩んでいる様子だ。
この辺の事はよく知ってる。この言葉に偽りがなければ悩む必要は無いとは思うが。
伝えるべきか悩んでいる…?
しかしコットに僕を疑うような感情は一切感じない。

「帝国の街だしそんな不思議な話でもねぇんだが、カガヘルの名産品と言えば獣人だなぁ」

なるほど。
僕の容姿は自慢ではないがかなり実年齢より幼く見える。
今でも小、中学生と間違われるほどだ。
子供には言い難い話と。
名産品を聞いてまさか奴隷が出てくるとは。

「へぇ…奴隷ですか。」

「なんだ奴隷自体はそこまで珍しくもないだろ?」

コットの不思議そうな顔
恐らくこの世界には奴隷は一般的な存在なのだろう。

「貴族とかもこの辺にいるんですか?」

この質問にも多少悩んでいる様子だ。

「んー。貴族っちゃあ貴族だけど、帝国は貴族ってより軍人だなぁ  外で言う貴族ってのはこの国では皆 少佐以降の階級を持った帝国軍人なんだよ  この辺にも1人居たね」

貴族というより軍人。
となると武勲を上げたものに爵位を与えている国なのか?
制度的には悪くは無い、合理的ではある。
となると国のトップは王ではなく総帥。
戦国時代ってわけだ。
まんま"帝国"だな。

「コットさんは本当に色々知ってるんだね」

照れくさそうに頭をかくコットの姿に本当に優しい人間なんだと親近感を覚える

「ははっ、まぁ僕も行商人だしな  色々知っといて損は無いんだよ  ってもこれはほとんど一般常識なんだがな  アオイくんはほんと田舎から出てきたんだな」

田舎の常識知らずのガキって思われたな。
さて、ここまでの話をまとめると
ここは帝国と言う国?で軍人が仕切ってる。
貴族も存在はするが、それはある程度の立場のある軍人の事。
奴隷など非道徳的な存在。
そしてちらっと出た獣人。
これは亜人の類いだろう、ただどういう比率なのかは気になる所。
そして会話の途中でたまに視界をよぎる見たことの無い生物。
これは動物である可能性はあるがさっき話に出ていた獣人である可能性は低い。
明らかに人の面影がない。
だが動物と言うには…なんと言うか。
僕の知ってるスライム状の物質と言うのか?
動いてる。おそらく自分の意思で。
となるとモンスター。
魔物の存在。
色々僕の世界と違う所が多い

「モンスターってこの辺にもいるんだね」

「魔物なんて何処にでも居るだろ?さすがに魔人は居ないと思うけど」

魔人。
また新しい種族が増えた。
にしても魔人かぁ…
本格的に異世界転移しちゃったなぁ…

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