EX冒険者の成長記

光井ヒロト

発表



 
 レイが監視役になってから1日がたった。王都から遠い領地にも帝国との戦争があり、これに勝ったことが伝わった。周りは大盛り上がりの大宴会だが、レイだけは、帝国から王国に変わったことの仕事に追われていた。

 それからレイは、侯爵になり、冒険者の街、ガイノス領と新王国の資料で執務室は紙だらけだ。
しかし、今日は学園の入学式だ。学園に向かわなければならない。

「レイ様、馬車の用意が出来ました」

「うん、今行くよ」

 レイは制服に着替えて屋敷を出た。これからのことをいろいろ考えていると

「レイ様、代表挨拶はどうするのですか?」

「あ!考えてなかった…どうしよう…」

「気負い込まずに楽で良いと思いますよ」

「そうかな…まぁ頑張ってみるよ」

 挨拶の案を考えていると学園に着いてしまった。レイの屋敷は王城と学園の間くらいでまあまあ近いのだ。

「レイ君!おはよう!」

 前はシリアだったが今回はアイナだった。

「おはようアイナ!」

「レイ君代表挨拶でしょ!頑張ってね」

「う…うん」

「おはようございます。レイ・フォン・ザネリー様とアイナ・フォン・アイルド様ですね。会場はあちらです」

 受付を通り、会場に向かった。

「おはようございます。レイ様!」

「おはようレイ君!」

「おはようございますレイ様」

「おはようございます!レイ様!」

「おはよう!シリア、ミナ、リン、サイナ!」

「おっはよー!みんな」

「おはようございますアイナ」

 すでにシリアたちは席に着いていた。簡単に挨拶をかわし、レイたちも席に着いた。間もなくして入学式が始まった。学園長の話があり、国の重鎮たちが挨拶していく。もちろん国王も挨拶をしていた。どの話も長々と話している。そして、レイに回ってきた。

「この春の温かい日に僕達は王立サイリア学園に入学出来たことを誇りに思い、仲間と切磋琢磨していきます。先生方、先輩方、ご指導宜しくお願いします!新入生代表   レイ・フォン・ザネリー」

 パチパチと拍手がなって、レイは自分の席に戻って行く。

「かっこよかったですわよ」

「あはは、ありがとう」

 入学式が終わると、みんな帰っていく。今日は入学式だけなのだ。

「じゃあみんな、ばいばい」

「何を言ってるんですか?」

「これから買い物に行きますよ」

「えぇ!」

「ながらく私たちを待たせていたんですから」

「埋め合わせですよ」

「レイ君!行くよ!」

 レイは夜まで解放されなかった。

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コメント

  • ノベルバユーザー385074

    続きがとても楽しみ

    0
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