悪役令嬢はモブキャラになりたい
初学校
「お嬢様…似合ってます!いいです!凄い似合ってます!」
『あ、ありがとう。』
今日は学校に行く日。女子生徒用の制服は、膝より2センチくらい上の丈のワンピースで、白と青と黄色(金色)のシンプルかつ上品なワンピースになっている。リボンは、赤い紐リボン。
シンプルだけど、可愛いし前世の日本にはなかったデザインでワクワクする。
『じゃあ、行ってきます。』
「気をつけてねー。あ、王子と仲良くね。」
『は、はい……。』
なんでイアンなのかは、考えたくないな。
**
学校に入ると、入学パーティーのときとちょっと違った賑わい方だ。
教室をあけると、やっぱりもう来ている人はいて、グループになって話していた。
席は特に決まってないからみんな自由だ。
イアンはというと、……まだ来ていないらしい。
教室は特に友達もいないから、廊下に行ってみることにした。
廊下も結構賑やかだった。
「ちょっと、わたしの誘いを断るなんてどういうつもり?!」
「そうよ!どの立場で言ってるの!?」
なんか揉め事らしい。話からして、爵位が低い人になにかを押し付けてるみたいだ。
ここは、公爵の私が助け舟を出そう!
こういう時、便利だなぁ…。
『どうしたんですか?』
「あ、」
押し付けられてるのは男の子………
『リアム?』
「あ、アリア…。」
「アリア……?あ、アリア・ルイーズ・ベネット様ですね!?」
問い詰めていた女子の取り巻きの女の子が私に言った。どうやら知ってるみたい。
『そうですけど…。それより、無理やり頼み事をするのは良くないと思います。』
「なっ、誰だか知らないけど部外者は黙ってなさいよ!」
私はそれを無視して、リアムの方に行く。
『リアム、なに言われたの?』
「えっと……婚約しなさいって言われて…。」
『………。』
えっと、さっきまで悪者としてみていた女子を急に見れなくなってきた。どうやら、素直になれずにいるらしい。
確かに、イアン美形だもんね。一目惚れしたんだきっと。
でも、本人が嫌がってるから許すわけにはいかないよね。
『無理やり押し付けるのはよくありません。それに、お互いのことをもっとよく知ってからの方がお互い納得するはずですよ。』
「っ、もういいわ。覚えておきなさい!」
女子達はかつかつとその場を去ってしまった。
『ふぅ……。』
謎の達成感を得て、勝手に誇らしげにため息をついた。
良い奴だわ、ほんと私。笑
自己満足していると、服の袖が引っ張られた。振り向いたら、リアムが優しく笑っていた。
「アリア、ありがと。」
『どういたしまして。』
私も負けずに微笑み返す。
「アリア、おはよう。」
後ろからリアムじゃない声がした。
『あ、イア…王太子殿下。』
「お、王太子…殿下……。」
「アリア、その人は?」
『あ、リアムよ。私の2人目の友達。』
「2人目?」
『そう、2人目。イアンが1人目。私、友達少ないから…。』
「そっか。」
少し悲しいような眼差しをイアンとリアムに、むけられる。弁解しなくては…!
『でも、2人の友達がどっちも優しくてよかった!』
「ふふっ。」
リアムが笑ってくれた。弁解…?出来たみたい。
「僕もよかった。」
イアンも笑った。
『そうだ、リアム?』
「どうしたの?」
『お昼一緒にたべない?』
「え、いいの!?」
笑顔がもっと明るくなった。ま、眩しいよ…!
まだ、可愛いって思えるけど、高校生になったら可愛いじゃなくてカッコイイ!になってるんだ。なんだかすごいなぁ…。
「アリア、僕との約束は?」
それを聞いていたらしいイアンが指摘した。すっかりイアンとの約束を忘れてしまってた。案の定、イアンの顔はムスッとしていた。
『あ、えっと…えーと、みんなで食べない?この3人で。』
3人で食べるのが1番平和な判断だよね。
『あ、ありがとう。』
今日は学校に行く日。女子生徒用の制服は、膝より2センチくらい上の丈のワンピースで、白と青と黄色(金色)のシンプルかつ上品なワンピースになっている。リボンは、赤い紐リボン。
シンプルだけど、可愛いし前世の日本にはなかったデザインでワクワクする。
『じゃあ、行ってきます。』
「気をつけてねー。あ、王子と仲良くね。」
『は、はい……。』
なんでイアンなのかは、考えたくないな。
**
学校に入ると、入学パーティーのときとちょっと違った賑わい方だ。
教室をあけると、やっぱりもう来ている人はいて、グループになって話していた。
席は特に決まってないからみんな自由だ。
イアンはというと、……まだ来ていないらしい。
教室は特に友達もいないから、廊下に行ってみることにした。
廊下も結構賑やかだった。
「ちょっと、わたしの誘いを断るなんてどういうつもり?!」
「そうよ!どの立場で言ってるの!?」
なんか揉め事らしい。話からして、爵位が低い人になにかを押し付けてるみたいだ。
ここは、公爵の私が助け舟を出そう!
こういう時、便利だなぁ…。
『どうしたんですか?』
「あ、」
押し付けられてるのは男の子………
『リアム?』
「あ、アリア…。」
「アリア……?あ、アリア・ルイーズ・ベネット様ですね!?」
問い詰めていた女子の取り巻きの女の子が私に言った。どうやら知ってるみたい。
『そうですけど…。それより、無理やり頼み事をするのは良くないと思います。』
「なっ、誰だか知らないけど部外者は黙ってなさいよ!」
私はそれを無視して、リアムの方に行く。
『リアム、なに言われたの?』
「えっと……婚約しなさいって言われて…。」
『………。』
えっと、さっきまで悪者としてみていた女子を急に見れなくなってきた。どうやら、素直になれずにいるらしい。
確かに、イアン美形だもんね。一目惚れしたんだきっと。
でも、本人が嫌がってるから許すわけにはいかないよね。
『無理やり押し付けるのはよくありません。それに、お互いのことをもっとよく知ってからの方がお互い納得するはずですよ。』
「っ、もういいわ。覚えておきなさい!」
女子達はかつかつとその場を去ってしまった。
『ふぅ……。』
謎の達成感を得て、勝手に誇らしげにため息をついた。
良い奴だわ、ほんと私。笑
自己満足していると、服の袖が引っ張られた。振り向いたら、リアムが優しく笑っていた。
「アリア、ありがと。」
『どういたしまして。』
私も負けずに微笑み返す。
「アリア、おはよう。」
後ろからリアムじゃない声がした。
『あ、イア…王太子殿下。』
「お、王太子…殿下……。」
「アリア、その人は?」
『あ、リアムよ。私の2人目の友達。』
「2人目?」
『そう、2人目。イアンが1人目。私、友達少ないから…。』
「そっか。」
少し悲しいような眼差しをイアンとリアムに、むけられる。弁解しなくては…!
『でも、2人の友達がどっちも優しくてよかった!』
「ふふっ。」
リアムが笑ってくれた。弁解…?出来たみたい。
「僕もよかった。」
イアンも笑った。
『そうだ、リアム?』
「どうしたの?」
『お昼一緒にたべない?』
「え、いいの!?」
笑顔がもっと明るくなった。ま、眩しいよ…!
まだ、可愛いって思えるけど、高校生になったら可愛いじゃなくてカッコイイ!になってるんだ。なんだかすごいなぁ…。
「アリア、僕との約束は?」
それを聞いていたらしいイアンが指摘した。すっかりイアンとの約束を忘れてしまってた。案の定、イアンの顔はムスッとしていた。
『あ、えっと…えーと、みんなで食べない?この3人で。』
3人で食べるのが1番平和な判断だよね。
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