悪役令嬢はモブキャラになりたい

チョスイチ(miz)

転生①

?「…………予想外だわ…。こんなはずじゃなかったのに………。」


?「でも、死んじゃったもんはしょうがないじゃろ。」



?「そうですね…………。あ!それならあの世界はどう?」



?「ああ。いいかもしれぬ。たしか地球であの世界の予言をしておるものがおったの。」



?「ええ。そうみたい。」




?「この子はそのゲームとやらをクリアしているのか?」





?「そこまでは、分からないわ。けど、あのゲームは無理やりキャラの性格を押し込んでいるところもあるから、本当の世界ではゲーム通りにはならないと思うのよ。」




?「確かにそうかもしれぬ。なら、転生先はここでいいじゃろ。」





?「ええ。今後どうなるのか楽しみだわ。」
















目が覚めた。








(変な夢だったな…)









(え?目が覚めた?)












さっき、私は通り魔?に刺されて死んだはずなのに目が覚めたというのはおかしい。







けど…








?「奥様!旦那様!アリア様がお目覚めになりました!」





?「本当か!?」




?「アリアちゃん!?」










(…………なんだ………この人たち…)






そこにはメイドのような人とドレスを着ている女の人と中世の貴族の人が着るような服を着た男の人が私を笑顔で見下ろしていた。






メイド(仮)の人は多分、まだ20前。
ドレスの女の人は長い白い髪をおろしている美人な人で、たぶん20代なかばくらい。
男の人は薄い茶色の髪で女の人と同じくらいの年齢のイケメンさん。









(なんだ……)





さっき、メイド(仮)の人が2人のことを旦那様と奥様って呼んでいたからたぶん夫婦なんだろう。













(…………ちっちゃい…………)






自分の手をばたつかせて見るととてもちっちゃい手だった。











死んだはずなのに生きていて、しかも、日本の格好………いや、地球人の格好ではないし、自分の体が小さい…ということは










(これが、転生…なのかな…)













多分、転生してから1週間くらいがたった。










この1週間でわかったことは






・少なくとも日本ではない 

・私の家は裕福(貴族?)

・母の名前がカイリー

・父の名前がルーカス

・私には2つ上の兄がいる





そして、





私の名前はアリア・ルイーズ・ベネット





最初、わかったときは違和感があったまま放置してたけど、最近になって









ついこないだ(転生前)クリアした乙女ゲームの悪役令嬢の名前と同じだった………………。

















ということは、ここは乙女ゲームの世界なのだ。












しかもよりによって”悪役令嬢”







悪役令嬢の髪色と私の髪色、そして話さなければ美人なこの顔が確信づけている。


























この先が不安でしかない。。。












コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品