絶滅危惧種のパパになりました………~だから、保護して繁殖をしようと思います~
0118★気付かなかった孵化の前兆3 迷惑な迷いの森に再び
その微かな発光は、孵化の前兆である徴であった。
が、しばらく巨大化した卵を抱き締めていた神護は、その兆候に気付くことは出来なかった。
なぜなら。神護が双眸を開いた時には、そのうっすらとした発光はやんでいたから…………。
神護は、ひとつ大きく深呼吸をしてから、巾着袋の口を開けてそっと巨大化した卵を置く。
と、何時も通り、シュッと巨大になった卵を包み込み、何事もなく小さな巾着袋へと変化した。
神護は、その巾着袋を大切に服の中へとしまい込む。
とりあえず、休息とらないとな…………
そう内心で呟き、神護はベットに横になって、眠りの園へと降り立ったのだった。
***
神護は、深い眠りをむさぼった後、再び飛翔族の未来を担う卵を手渡され、アンデット状態のホタルと出会った【竜ケ峰】の森の中にいた。
ふっと意識が鮮明になると、今回はホタルが蹲っていた場所だった。
少しのズレはあるが、こちらに来ると、だいたいこの周辺なので、神護はあまり構わなかった。
とりあえず、ここなわけね……まっ…助かるな
あの某ネズミーランドでの強制イベントお陰で
この周辺の地理は、頭に叩き込んであるからな
神護は、本来所属している世界での状態と、このファンタジー世界の違いを調べる為に、双眸を閉じて口中で小さく呟く。
ちなみに、双眸を閉じる必要は無いのだが、この方が集中できるので、あえて目を瞑り、視覚を閉じているのだ。
とりあえず周辺の確認の為に《索敵》
その小さな呟きと共に、神護の足元に《呪陣》が描かれ、幾何学模様を描いた輝くサークルが瞬時に広がる。
神護は、脳裏に浮かぶ地理と光点の位置を確認する。
あぁ………やっぱり…………だよなぁ~………
あのネズミーランドの休憩所は……流石に、無いよな
んで……あっち《日本の現実世界》で……ホタルが言っていた………
女神の神殿っていうは……存在しているのかな?
あっちで、女神の神殿のイベントをパスって良かった
じゃなかったら、もっと大変だっただろうし…………
いや、向こうで頑張っていれば、こっちでの探索の
手を抜けたかもしれないけど…………
いかにせん、確実にお荷物になること間違いなしの
真三郎に優香や唯香が居たからな…………
いや、妖狐のギンを手に入れた…竜治とかなら
良い補佐してもらえたかもしれないけど………
……じゃないだろ…俺………現実逃避は無意味だ
うん……いまのところ…敵キャラは居なさそうだな…
あっちで、一掃しておいた効果かな?
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