絶滅危惧種のパパになりました………~だから、保護して繁殖をしようと思います~
0020★皇子達は奮闘する3
倒壊させた街中を走り抜ける第二皇子ラー・セイ・グレンの後を、そこかしこで逃げ遅れた飛翔族の者達が、その姿を見付けて追走する。
当然、はしっこい黒鼠族の兵士達もところどころに居るので、その姿を見付けて、慌てて追走して来る。
とは言っても、数人程度である。
倒壊した建物によって、行く手を阻まれているがゆえに、そんなに居ないのだ。
建物の倒壊の被害を免れても大半は、ビャクヤやグレンが放った火焔による炎によって焼かれていた。
また、秘密の《呪陣》への道筋は、ワイバーンなどが降りづらいように作られてた。
第二皇子ラー・セイ・グレンは、こんもりとした森林の中へと走り込む。
「遅れた者は居ないかっ」
ゼイゼイしながらも、第二皇子ラー・セイ・グレンを追い駆けた集団は、コクコクする。
それを了承ととり、呼吸を整えながら、目印の3本樹の中央に立つ。
第二皇子ラー・セイ・グレンは、ツイッと手首を切り、大地へと血を奉《ささ》げながら、発動条件の短い詠唱を放つ。
「我 飛翔族の第二皇子
ラー・セイ・グレンは 乞い願う
地母神サー・ラー・メイリアン様
貴女の腕へ
我と我が民を
ひと時 匿い給え
潜深っ」
第二皇子ラー・セイ・グレンが率いる集団を、少し遅れて追い駆けて来た黒鼠族の兵士達は、どこにも人影が無いことに訝しむ。
どうしても、鎧などを着けている為、軽装の飛翔族の速度には追いつけないのだ。
第二皇子ラー・セイ・グレンが、地母神サー・ラー・メイリアン様の腕へと逃れた、その頃。
王宮の自室で、皇太子ラー・レイ・ビャクヤは、弟達がそれぞれの術を発動し、民や部下を連れて、空間移動するのを感じ、微笑っていた。
その手には、隠し場所から取り出した、ある古い古い禁断の術が記された魔道書を握っていた。
黒鼠族の兵士達の目を掻い潜り、目的のモノを手にした皇太子ラー・レイ・ビャクヤは、王宮全てに《結界》を張り、灰燼の魔術を放ち、弟達同様、空間転移したのだった。
当然、はしっこい黒鼠族の兵士達もところどころに居るので、その姿を見付けて、慌てて追走して来る。
とは言っても、数人程度である。
倒壊した建物によって、行く手を阻まれているがゆえに、そんなに居ないのだ。
建物の倒壊の被害を免れても大半は、ビャクヤやグレンが放った火焔による炎によって焼かれていた。
また、秘密の《呪陣》への道筋は、ワイバーンなどが降りづらいように作られてた。
第二皇子ラー・セイ・グレンは、こんもりとした森林の中へと走り込む。
「遅れた者は居ないかっ」
ゼイゼイしながらも、第二皇子ラー・セイ・グレンを追い駆けた集団は、コクコクする。
それを了承ととり、呼吸を整えながら、目印の3本樹の中央に立つ。
第二皇子ラー・セイ・グレンは、ツイッと手首を切り、大地へと血を奉《ささ》げながら、発動条件の短い詠唱を放つ。
「我 飛翔族の第二皇子
ラー・セイ・グレンは 乞い願う
地母神サー・ラー・メイリアン様
貴女の腕へ
我と我が民を
ひと時 匿い給え
潜深っ」
第二皇子ラー・セイ・グレンが率いる集団を、少し遅れて追い駆けて来た黒鼠族の兵士達は、どこにも人影が無いことに訝しむ。
どうしても、鎧などを着けている為、軽装の飛翔族の速度には追いつけないのだ。
第二皇子ラー・セイ・グレンが、地母神サー・ラー・メイリアン様の腕へと逃れた、その頃。
王宮の自室で、皇太子ラー・レイ・ビャクヤは、弟達がそれぞれの術を発動し、民や部下を連れて、空間移動するのを感じ、微笑っていた。
その手には、隠し場所から取り出した、ある古い古い禁断の術が記された魔道書を握っていた。
黒鼠族の兵士達の目を掻い潜り、目的のモノを手にした皇太子ラー・レイ・ビャクヤは、王宮全てに《結界》を張り、灰燼の魔術を放ち、弟達同様、空間転移したのだった。
コメント
姉川京
これもう傑作