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俺が頼んだ能力は神達の中での普通じゃない!!

白林

シオンの実力

「結界までは行かないけれど、この霧でも十分精霊避けの効果はあるわ」

 霧が段々と濃くなり、精霊が少しずつ姿を消していく。素人の俺でもわかるほどに……。

「私、別に魔法が使えなくてもいいの。だって私も血の能力者だもん。ただ、魔法の方が得意ってだけ。"剣よ出てきて"」

シオンがそう言うと、シオンの手には剣が握られていた。

この霧の中でもはっきりと白銀に輝く一つの剣。

「これでも私、第2位だからさ」

シオンは剣を構える。
そして、吸血鬼の元へ走った。

血液操作ブラッドマニピュレイション

吸血鬼によって作られた鎖が、シオンを捕らえようとする。

しかし、シオンは綺麗にそれをかわしていく。

「遅いよ」

そして、吸血鬼に向けて、剣を振った。

強い……。
剣の腕も流石だが、吸血鬼に向かって走っている時全く隙が無かった。

障害物を避けながらでも隙を作らない……。これが2位の実力。

シオンの剣は確かに吸血鬼を捉えたはずだった。

しかし、剣を降った先には何も無かった・・・・・・

「びっくりしたわ。こんなにあいつと差があるなんて思わなかったもの。あなたを操るのは少し難しそうね」

クスクスと笑いながら、吸血鬼はさっきいた場所とは逆……つまりシオンの後ろに立っていた。

「この霧の中なら私の方が有利よ。あなたは私を斬ることは出来ないわ。いくら剣の腕が優れていようとも、ね?」

吸血鬼の鋭い蹴りがシオンに当たった。

「シオン!!」

「我と契約せし者……」

シオンの声が聞こえる。

「我に力を!!我に憑依せよ《精霊の女王オリヴィス》!!」

シオンがそう叫んだと思うと、シオンの姿が変わった。
銀色の髪は青緑に、服はヒラヒラとしたドレス。瞳は蒼い右目が深緑に。

『私にこの力を使わせたこと、素直に褒めましょう。あなたはそこまで強い』

シオンのような……それでいてまるで違うような声が辺りに響き渡る。

そしてシオンが手を一振すると、物凄い暴風が吹き、霧が晴れた。


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